MotoGP Honda Racing
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グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.07.23 Rd.11 アメリカGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第11戦 アメリカGP
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ヘイデン、2年連続で地元アメリカGPを制覇。2位ペドロサ、3位メランドリと、今季2回目の表彰台独占を果たす
2006年7月23日(日)・決勝
会場:ラグナセカ・レースウェイ 天候:晴れ 気温:39℃ コースコンディション:ドライ 観客:5万1378人(3日間14万5111人)
リザルト&ポイント

 シーズン前半戦の締めくくりとなる第11戦アメリカGP決勝は、予選6番手からスタートしたニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)がスタートからトップグループを快走、中盤にトップに立つと、安定した速さを見せて今季2勝目、地元アメリカGPを2年連続で制した。2位にはダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)。予選4番手からオープニングラップ6番手につけ、その後、Honda勢同士の厳しい戦いとなったが、確実にポジションを上げて2番手でフィニッシュ。第4戦中国GP以来、7戦ぶりにRepsol Honda Teamが1-2フィニッシュを飾った。3位にはマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)。中盤まではペドロサ選手、終盤はケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)とし烈な戦いを繰り広げ、3戦連続で表彰台に立った。これでHonda勢は、第3戦トルコGPに続き、今季2回目の表彰台独占を果たした。さらに、Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るロバーツJr.選手が4位でフィニッシュ。Hondaパワーが上位4位までを独占する活躍だった。

第11戦 アメリカGP
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第11戦 アメリカGP
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 この日は、39℃の最高気温を記録。前日の予選の38℃を上回る厳しい暑さとなり、選手、マシン、タイヤにとって、過酷なレースとなった。その猛暑の中でヘイデン選手は、地元ファンの声援を一身に集め、見事、2年連続でアメリカGPを制した。ヘイデン選手は、序盤はクリス・バーミューレン選手(スズキ)、ロバーツJr.選手に続く3番手だったが、9周目にロバーツJr.選手をかわして2番手へ。その後も、安定したラップを刻み、17周目にバーミューレン選手を抜いてトップに浮上。それからは安定したペースで後続を引き離し、32周を走り切った。「今回のレースは、プレッシャーがあった。2日間の予選は、コンディションも厳しく、あまりうまくいかなかった」と語ったが、そのプレッシャーを見事はね返す力強い走りに、ファンから大きな拍手が送られた。

 ルーキーのペドロサ選手も、初体験となるラグナセカで、すばらしい走りを披露した。予選4番手から、オープニングラップは6番手。その後、中盤までは、メランドリ選手、ロバーツJr.選手、ケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)らとし烈な3位争いを繰り広げた。そして終盤になって、2位を走るバーミューレン選手をかわして2番手に浮上。ヘイデン選手と並ぶハイペースで後続を振り切った。これで11戦を終えて6回目の表彰台。初優勝を達成した第4戦中国GPでは、2位になったヘイデン選手とともに1-2フィニッシュを飾ったが、今大会は、ヘイデン選手に続く2位。ペドロサ選手の粘り強い走りで、今季2回目の快挙を達成した。

 3位になったメランドリ選手も、猛暑の中で、すばらしい走りを見せた。中盤には、ペドロサ選手との3位争いから後れ、追い上げてきたバレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)にもかわされて5番手に落ちた。しかし、ロッシ選手がスローダウンして4番手へ。さらに、前を走るバーミューレン選手を抜いて3番手に浮上。最後は、追いすがるロバーツJr.選手を振り切って、3戦連続、今季5回目の表彰台に立った。

 今季3回目のフロントローとなる予選3番手からスタートしたロバーツJr.選手は、序盤2番手を快走。終盤は、3位争いに加わり、4位でフィニッシュ。惜しくも表彰台は逃したが、地元GPですばらしい走りを見せた。

 序盤トップグループにいたストーナー選手は、3番手を走行していた15周目に痛恨の転倒を喫し、リタイアに終わった。前戦ドイツGPのアクシデントで、左足のヒザのじん帯を痛めている玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は、39℃の猛暑の中で、体力的に厳しいレースを強いられたが、11位でフィニッシュする熱走を見せた。3戦前のオランダGPで肩を負傷、前戦ドイツGPから復帰を果たしたトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)は、中盤に痛恨のコースアウトを喫して転倒。しかし、再スタートを切って15位でフィニッシュ。貴重な1ポイントを獲得した。

 11戦を終えて、ヘイデン選手が総合首位をキープ。2位ペドロサ選手、3位にメランドリ選手と、それぞれランキングを上げて、Honda勢がトップ3を独占。最高の形で前半戦を締めくくった。

第11戦 アメリカGP
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コメント

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 優勝)
「去年はすべてがスムーズだったが、今年はいろいろと苦労しただけに、今年の優勝のほうがうれしい。精一杯がんばってくれたRepsol Honda Teamと、すばらしいタイヤを提供してくれたミシュランに感謝したい。また、トレーナーのアルドン・ベーカーにも感謝したい。毎日、日の出とともに行ってきたトレーニングの成果が実ったからね。スタートでは、兄のトミーのアドバイス通り、1コーナーでは、外側にいるようにした。おかげで順位を上げることができた。レースペースは速かったが、タイヤを温存するため、速く走り過ぎないようにした。とにかく焦らず、最後まで走ること。前に出たら逃げ切ることに集中した。今日はチャンピオンシップに向けて大きく前進できた一日だったが、まだまだ先は長い。これからも体調を保って、さらに優勝をしたい」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 2位)
「いい結果を達成できたし、とてもうれしい。レースはとにかく暑くて厳しかったし、体力的にきつかった。これまでのレースの中では、一番コンディションの厳しいレースだったし、安定したリズムで走るのに苦労した。精一杯がんばってくれたチームと、サーキットまで足を運んでくれた往年のライダーたちとセレブリティに感謝したい。もちろんファンたちも、最高だった。今日は、スタート直後の1コーナーでブレーキングに失敗して、順位を少し落としてしまった。ポジションを上げようとしたが、さらにミスをしてしまったので、序盤はとても大変だった。最終的に順位を上げて、2位でフィニッシュできて良かった。チームで1位と2位を獲得できたことはすばらしい」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 3位)
「カタルニアGPのケガから完全に回復していないので、今日はとにかく厳しいレースだった。スタートはうまく切ることができたが、速いペースを保つのは大変だった。15周ほど走ったあと、マシンのフィーリングがよくなり、順位をいくつか上げることができた。レース後半の方が速く走ることができた。今日はとてもいいリザルトを残すことができたし、シーズン前半はチームといい仕事ができたと思う。後半戦のスタートとなるチェコGPでもぜひ表彰台に上りたい」

ケニー・ロバーツJr.選手(MotoGP 4位)
「レース序盤から、グリップがなくて厳しかったが、今日のコンディションでは、ベストの結果だと思う。最初からトラクションコントロールを使って、とにかくフィニッシュすることに専念した。メランドリと同じような状態だったが、彼はもっとフロントを駆使していた。僕のタイヤは彼より少しソフトだったので、最後まで彼がミスを犯すのを待っていた。しかし、最後まで彼はミスをしなかった。とにかく完走しようと思った。無理をして失敗すると自信を失うだけだしね。いま、自分が置かれている状況の中でベストのリザルトを目指した」

玉田誠選手(MotoGP 11位)
「つらいレースだった。スタートして10周目くらいから、体力的にかなり厳しい状態になり、何度もピットに戻ろうと考えた。しかし、最後までがんばろうと思った。ヘルメットの中で、自分に話しかけたりして、集中力を切らさないようにした。中盤からは、ケガをした足がしびれてきて、さらにつらくなった。ケガをしていることもあって、納得のレースにはほど遠いが、このコンディションの中で、最後まで走り切れたことには満足している。今週は、休む暇もなく鈴鹿8時間耐久レースがある。足は、どんどんよくなっているし、鈴鹿ではいい走りを見てもらいたい」

トニ・エリアス選手(MotoGP 15位)
「暑さと肩の痛みで、とても厳しいレースになった。スタートは失敗してしまい、ドゥカティの2人とチェカと走っていたが、15周目にコークスクリューでオーバーランをし、転倒してしまった。レースに戻ったときには15位まで順位を落としていた。チェコGPには100%の状態で臨めるように、しばらくゆっくりと休みを取りたいと思う」

ケーシー・ストーナー選手(MotoGP リタイア)
「トップ集団と互角に走れるだけのセッティングはできていたし、すべては順調だった。しかし第5コーナーでブレーキングミスをして、転倒してしまった。レース序盤はタイヤを温存しなければならないことはわかっていたし、ダニとケニーを抜いた後、無理をせず、速いペースを維持すれば良かった。これまでのシーズン、精一杯がんばってくれたチームに感謝したいと思う。後半戦は、僕が彼らの期待に応えなければならない」

田中誠 Repsol Honda Team チーム監督
「完ぺきなレースだった! 今年のラグナセカは気温や路面温度が予想以上に高く、路面も傷んで厳しいコンディションだった。しかし、Repsol Honda Teamの2人は大仕事をやってのけた。ニッキーは予選こそ今一つに見えたが、レースに向けては着実に準備ができていた。今回のレースの最大の敵は、高温と彼自身だったかもしれない。心からおめでとうと言いたい。そしてありがとうと。今日は、ダニも最高だった。ここは、初めて走るライダーにとって決して楽ではないサーキットだが、彼は難なく攻略して、堂々の2位を獲得した。ダニにもおめでとう、ありがとうと言いたい。そしてチーム全員と我々のパートナー、そして大きな応援をしてくれたファンにも御礼を言いたい。チャンピオン獲得までは、まだまだ苦しいレースが続くが、今日は力でライバルをねじ伏せることができた。我々にとって一歩前進であり、今日の勝利は非常に大きな意味を持つ」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 69 ニッキー・ヘイデン Honda M 45:04.867
2 26 ダニ・ペドロサ Honda M +3.186
3 33 マルコ・メランドリ Honda M +10.929
4 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +11.941
5 71 C.バーミューレン スズキ B +27.439
6 21 J.ホプキンス スズキ B +38.820
7 7 C.チェカ ヤマハ D +44.825
8 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +48.526
9 5 C.エドワーズ ヤマハ M +53.228
10 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +1:06.279
11 6 玉田誠 Honda M +1:11.941
12 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +1:14.407
13 77 J.エリソン ヤマハ D +1:19.283
14 66 A.ホフマン ドゥカティ D +1:41.277
15 24 トニ・エリアス Honda M +1Lap
16 30 J.カルドソ ドゥカティ D +1Lap
RT 46 V.ロッシ ヤマハ M +2Laps
RT 56 中野真矢 カワサキ B +17Laps
RT 27 ケーシー・ストーナー Honda M +18Laps

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 ニッキー・ヘイデン Honda 194
2 ダニ・ペドロサ Honda 160
3 マルコ・メランドリ Honda 150
4 V.ロッシ ヤマハ 143
5 L.カピロッシ ドゥカティ 126
6 ケーシー・ストーナー Honda 91
7 C.エドワーズ ヤマハ 84
8 ケニー・ロバーツJr. KR211V 79
9 J.ホプキンス スズキ 74
10 中野真矢 カワサキ 67
11 玉田誠 Honda 64
12 トニ・エリアス Honda 59
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 246
2 ヤマハ 181
3 ドゥカティ 135
4 スズキ 92
5 KR211V 79
6 カワサキ 75
ポイント一覧
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