第10戦ドイツGP予選は、快晴・気温22℃という絶好のコンディションの中で行われ、ダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が2戦連続、今季4回目のPPを獲得。2番手はHondaエンジン搭載のケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)、3番手はニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)と、Hondaパワーがフロントローを独占した。以下、中野真矢選手(カワサキ)、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)と続き、マルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)6番手、ケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)8番手、玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)10番手と、トップ10にHondaパワー6台が入った。2戦ぶりに復帰したトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)は16番手だった。
この日は朝から青空が広がる、すばらしいコンディションとなった。そのため、一昨年の大会でマックス・ビアッジ選手がマークしたサーキットベストタイムを、9番手までの選手が上回るハイレベルな戦いとなった。
初日からの好調をキープしたペドロサ選手は、みごと前戦イギリスGPから2戦連続、今季4回目のPPを獲得。午前中3回目のフリー走行でペドロサ選手は、トップタイムこそヘイデン選手に譲ったものの、快調な走りで2番手につけた。セッション終盤には、コース終盤の高速左コーナーで転倒を喫したが、予選では転倒の影響をまったく感じさせないスーパーラップを刻んだ。
ペドロサ選手は250cc時代に、このサーキットで2年連続で優勝している。今回も優勝すれば、ドイツGP3年連続優勝はもちろん、フレディ・スペンサーが持つ最高峰クラス史上最年少連続優勝記録を破ることになる。ペドロサ選手の今季2勝は、すべてPPスタート。125cc、250cc時代からPPを獲得したレースで優勝する確率が高いだけに、今季3勝目が期待される。
2番手には、Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るロバーツJr.選手がつけた。初日のフリーで5番手、2日目のフリー走行で4番手と、確実にタイムを上げてきた。予選ではペドロサ選手に続いて1分21秒台に入れる好走により、今季2回目のフロントローを獲得した。
3番手はヘイデン選手だった。初日のフリー走行は4番手だったが、2日目3回目のフリー走行では、トップタイムをマーク。決勝を想定したロングランですばらしい走りを披露し、ドイツGP3年連続表彰台と今季2勝目に向けて大きく前進した。午後の予選では、2年連続PPに向けて激しいアタックを見せたが、ペドロサ選手から0.268秒差の3番手だった。安定した速さを見せるヘイデン選手は、PP獲得のペドロサ選手同様、優勝候補の一人だ。
2列目6番手には、メランドリ選手がつけた。初日のフリー走行でトップタイムをマークし、好調なスタートを切ったメランドリ選手は、2日目3回目のフリー走行でも、ヘイデン選手、ペドロサ選手に続く3番手だった。決勝を想定したロングランでは、ペドロサ選手、ヘイデン選手に匹敵するハイレベルな走りを披露して、好調をアピールした。125cc時代に1勝、250cc時代に2勝と、ザクセンリンクを得意とするメランドリ選手だけに、フロントローに並んだRepsol Honda Teamの両選手と同様、優勝候補と目される。
8番手のストーナー選手も、すばらしい走りを披露した。予選用タイヤのアタックでは、後半セクションでタイムを伸ばせず3列目グリッドになったが、レース用タイヤでは、ペドロサ選手、ヘイデン選手、メランドリ選手同様、安定した速さを見せた。
10番手の玉田選手も、手ごたえをつかんだ走りを見せた。これまで予選用タイヤのアタックがうまくいかずに予選で低迷。それが、結果として決勝レースを厳しいものにしていたが、今回はまずまずのアタックで10番手グリッドを獲得。上り調子であるだけに、決勝での追い上げが期待される。
第8戦オランダGPで左肩を負傷し、2戦ぶりの復帰となったエリアス選手は16番手。完調ではないため、今大会は完走を目指す戦いとなる。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)がPPを獲得。続いて、初日4番手と好調なスタートを切った高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が、自己最高位タイの2番手につけた。今シーズン最高の仕上がりであることから、第5戦フランスGP以来となる今季2勝目も期待できる。初日10番手だったアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)は、8番手にポジションを上げた。初日5番手の青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は、タイムを伸ばせず10番手だが、好調はキープしている。2戦ぶりに復帰したマーチン・カルデナス選手(Repsol Honda Team 250)は、16番手から決勝に挑む。
125ccクラスは、ルーカス・ペセック選手(デルビ)がPPを獲得。Honda勢は、ファブリツィオ・ライ選手が6番手、ガボール・タルマクシ選手が7番手。ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手は、13番手から追い上げのレースに挑む。
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