MotoGP Honda Racing
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2006.07.16 Rd.10 ドイツGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第10戦 ドイツGP
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メランドリ、ペドロサが1-2番手。ヘイデン4番手と、Honda勢が好調なスタートを切る
2006年7月14日(金)・1日目フリー走行
会場:ザクセンリンク 天候:雨/曇り 気温:20℃ コースコンディション:ウエット/ドライ
リザルト&ポイント

 ドイツ、アメリカと続く、シーズン前半戦最後の連戦。その最初のレース、ドイツGPが14日、ドレスデン近郊のザクセンリンクで開幕した。ザクセンリンクは、古い歴史を持つサーキットで、'27年に初めて公道を使ったレースが行われた。グランプリは、東ドイツ時代の'61〜72年に、「東ドイツGP」が開催されている。東西ドイツ統合後の'98年からは、コースが全面的に改修された同サーキットでドイツGPが開催され、今年で9回目を迎える。

第10戦 ドイツGP
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第10戦 ドイツGP
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 1日目は、午前中に一時雨が降る不安定な天候となったが、次第に青空が広がり、午後の走行は、ドライコンディションで行われた。その中で、トップタイムをマークしたのはマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)。2番手にダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)とHonda勢が上位を独占。3番手にロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)が続き、4番手にニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)、5番手にはHondaエンジン搭載のKR211Vに乗るケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)。さらに8番手にケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)。10番手に玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)と、トップ10に6台のHondaパワーが名前を連ねた。第8戦オランダGPの予選で転倒、左肩を負傷、欠場していたトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)が今大会から復帰、初日15番手と健闘した。

 この日、トップタイムをマークしたメランドリ選手は、ウエットからドライへと変化した1回目の走行で4番手、2回目の走行では、一気にタイムを上げて、見事、トップタイムをマークした。シーズン序盤は、フリー走行、予選で思うようにタイムが伸びず、決勝になってセッティングが決まるというスロースターターだった。さらに、第7戦カタルニアGPのスタート直後の多重クラッシュで首と肩を強打、オランダ、イギリスと過去2戦は肉体的に厳しいレースを強いられていたが、今大会は、体調も戻り、完全復活をアピールする出だしとなった。

 2番手のペドロサ選手も、今季2勝目を挙げた前戦イギリスGPでの好調をキープ。RC211Vで初めて走るザクセンリンクで、快調にラップを刻んだ。1回目の走行は、着実にタイムを上げる走りで8番手。このセッションでリズムをつかんだペドロサ選手は、午後の走行では、終始、トップを争う快速ぶりを披露。メランドリ選手と0.341秒差の2番手と、今季初の連勝とMotoGP3勝目に向けて好調なスタートを切った。

 4番手につけたヘイデン選手も、好調なスタートを切った。前戦イギリスGPでは、予選11番手、決勝7位と、ともに今季ワースト記録で終えていた。それだけに今大会は、その雪辱に燃えるレースとなっている。その意気込みを感じさせたのは、ウエットで始まった1回目の走行だった。ただひとり、レインタイヤを装着して真っ先にコースイン。ドライコンディションとなったセッション後半には、何度もトップタイムをマークする快走で2番手。午後の走行でも、終始、トップを争う走りを見せて、4番手につけた。ヘイデン選手は、過去2年、ザクセンリンクで3位表彰台に立っている。昨年の大会ではPPを獲得しているだけに、今大会も、PPはもちろん、今季2勝目の期待が膨らんでいる。

 5番手は、Hondaエンジン搭載のKR211Vに乗るロバーツJr.選手だった。1回目の走行ではトップタイムをマーク。午後の走行でも好調な走りを見せた。第7戦カタルニアGPでは今季初表彰台の3位に立っているだけに、今大会は、3戦ぶり今季2回目の表彰台に向けて絶好のスタートとなった。

 午前中の走行で3番手と、好走を見せたストーナー選手は、午後の走行では8番手にダウン。午前中の走行で痛恨の転倒を喫して、その影響でマシンのセットアップに時間がかかり、思うようにタイムを伸ばせなかった。しかし、セッティングが決まれば、トップ争いに加わることは確実で、2日目のポジションアップが期待される。

 玉田選手も、今大会はまずまずのスタートとなった。前戦イギリスGPから、車体のセッティングを見直し、ライディングフォームの改造に取り組んでいる。イギリスGPのあとには、鈴鹿8時間耐久ロードレースの準備のために日本に帰国。鈴鹿サーキットでテストに参加するなど、多忙なスケジュールをこなしてのドイツGP開幕となったが、復調に向けて、大きな前進を感じさせる初日となった。また、オランダGPの予選で左肩を負傷して、2戦ぶりに復帰を果たしたエリアス選手は、完全な体調にはほど遠い状態ながら15番手。「体調も走りも、50〜60%」と語るエリアス選手だが、トップから1.481秒差という熱走だった。

 250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。以下、ヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)、アレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)と続き、Honda勢は、高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)4番手。青山周平選手(Repsol Honda Team 250)5番手と、日本人勢が好調なスタートを切った。先週、チェコでテストを行った高橋選手は、「チェコのテストでいい状態を見つけた」と上り調子をアピール。午前中のフリー走行で転倒を喫したが、午後の予選では、転倒の影響を感じさせない好走だった。ルーキーの青山選手も、初サーキットながら、5番手タイムをマークして、周囲を驚かせた。9戦を終えて総合首位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)は、セッティングが決まらず、10番手とやや苦しいスタート。しかし、2日目のポジションアップに注目が集まる。第8戦オランダGPの決勝で転倒、鎖骨を骨折して前戦イギリスGPを欠場したマーチン・カルデナス選手(Repsol Honda Team 250)は、復帰戦初日を15番手で終えた。

 125ccクラスは、マティア・パシーニ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。トップから1秒差以内に9台という接戦の中で、ファブリツィオ・ライ選手が8番手、ガボール・タルマクシ選手が9番手と健闘した。

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コメント

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 1位)
「今年になって、1日目の成績としては、今日がベストリザルトだった。ザクセンリンクは、大好きなサーキットで、今日も楽しむことができた。今日は、ベストなタイヤを見つけるために、何種類かのタイヤテストをした。ミシュランは素晴らしかった。今回は、表彰台に立ったドニントンをベースにセットアップを進めて、いくつかの変更で前進できた」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 2位)
「このサーキットでRC211Vを走らせるのは初めてだったので、午前中は、コースに慣れるためのウオーミングアップに時間を費やした。最初は雨が降っていたが、セッション後半はドライになって、順調に周回を重ねることができた。午後は、ベースセッティングを見つけることと、タイヤテストに重点を置いた。まだ、バイクが大きく振られるポイントはあるが、それほど大きな問題ではない。今日は2番手になれて良かったが、まだまだ先は長い。明日の予選は、本当に重要なので、がんばらなくてはいけない」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 4位)
「シーズンを通じて、このサーキットは、予選がとても重要になるサーキットのひとつだ。とにかく、明日の予選で、いいグリッドを得ることが必要だ。今日は、予選、決勝に向けて、いいスタートを切ることができた。まだ、改善しなければならないポイントはあるが、解決できると確信している。今年は、金曜日からいい走りができるレースが多かったが、今日も、いいスタートを切ることができた」

玉田誠選手(MotoGP 10位)
「先週、鈴鹿8耐のテストに参加したが、スーパーバイクからの乗り換えは、全く問題なかった。今回は、バイクのセッティングを、ほかのHondaライダーと同じような状態でスタートした。ライディングも少し変えてみたが、まずまずのスタートだった。新しいチャレンジをしていることもあって、まだ、ギクシャクしている部分はあるが、2日目は、新しいチャレンジの部分と、これまでの自分のいいところを生かせるようにしたい。フィーリングは悪くない。今回はいいレースにしたい」

田中誠 Repsol Honda Team 監督
「トップタイムは逃したものの、Repsol Honda Teamの二人は、初日からいい感じでセットアップを進めている。ニッキーは積極的に走行を重ねて、早いうちからいいペースで安定して走れている。今日は最後にもう少しタイムを上げたかったところだが、明日に向けての課題は明確で、とても前向きだ。ダニも前回のドニントンでの好調を維持したまま、いつも通り着実にタイムを上げてきており、こちらも安定していいタイムを刻んでいる。明日は今日よりも天気がよくなりそうで、さらにタイムは上がるだろう。今のところ大きな心配もなく、Honda勢にとって楽しみな予選になるだろう」

高橋裕紀選手(250cc 4位)
「午前中のフリー走行で転んでしまったが、午後の予選では、転倒の影響もなく、気持ちよく乗れた。午前中に狙っていたポイントを、午後の走行で見つけることができた。まだ、細かいセッティングが必要で、それを調整すれば、もっとタイムを上げられる。そういう状態で、初日4番手というのは、いいスタートだった。イギリスGPを終えたあと、チェコでテストを行った。その時に、いいポイントを見つけた。それが今回は生きていると思う」

青山周平選手(250cc 5位)
「何年か前に、125ccのテストで走ったことがあるが、走り出した時は、こんなサーキットだったかなあという感じだった。でも、初めて走ったときも好きなコースだという印象があったし、今日も、走り込んでいくうちに、いいリズムで走ることができた。レースで走るのは初めてのサーキットだが、初日5番手というのは、悪くない。カタルニア以後、この数戦は、自分が望むセッティングがわかってきたし、今日も、セッティングは順調に進んだ。5番手といっても、3番手以下は大接戦。明日も気持ちを引き締めて、フロントローを狙いたい」

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1日目総合リザルト
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 33 マルコ・メランドリ Honda M 1:23.145
2 26 ダニ・ペドロサ Honda M +0.341
3 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +0.345
4 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.380
5 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +0.531
6 21 J.ホプキンス スズキ B +0.548
7 46 V.ロッシ ヤマハ M +0.726
8 27 ケーシー・ストーナー Honda M +0.744
9 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +0.877
10 6 玉田誠 Honda M +0.885
11 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.955
12 7 C.チェカ ヤマハ D +0.971
13 56 中野真矢 カワサキ B +1.045
14 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +1.437
15 24 トニ・エリアス Honda M +1.481
16 66 A.ホフマン ドゥカティ D +1.947
17 71 C.バーミューレン スズキ B +2.148
18 30 J.カルドソ ドゥカティ D +2.562
19 77 J.エリソン ヤマハ D +2.688
予選1リザルト
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 48 J.ロレンゾ アプリリア 1:25.124
2 80 H.バルベラ アプリリア +0.036
3 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +0.510
4 55 高橋裕紀 Honda +0.655
5 73 青山周平 Honda +0.689
6 58 M.シモンセリ ジレラ +0.707
7 15 R.ロカテッリ アプリリア +0.711
8 14 A.ウェスト アプリリア +0.744
9 4 青山博一 KTM +1.249
10 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +1.336
15 36 マーチン・カルデナス Honda +1.929
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 75 M.パシーニ アプリリア 1:27.546
2 52 L.ペセック デルビ +0.140
3 36 M.カリオ KTM +0.323
4 22 P.ニエト アプリリア +0.420
5 24 S.コルシ ジレラ +0.439
6 19 A.バウティスタ アプリリア +0.566
7 33 S.ガデア アプリリア +0.656
8 32 F.ライ Honda +0.727
9 14 G.タルマクシ Honda +0.745
10 6 J.オリベ アプリリア +1.032
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