第9戦イギリスGP予選は、1秒差以内に11台という接戦となり、ダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が今季3回目のPPを獲得。2位にクリス・バーミューレン選手(スズキ)。3番手にマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)と、フロントローに2台のHonda勢が並んだ。以下、Honda勢は、ケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)が8番手、Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)が9番手、ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)が11番手と、ここまでが1秒差以内の接戦だった。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は予選のアタックで転倒を喫し14番手。負傷欠場のトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)の代役、ミッシェル・ファブリッツォ選手は、午前中のフリー走行で転倒。右肩鎖骨を折って予選をキャンセルし、決勝も欠場する。
この日は、初日に引き続き快晴となり、最高気温も29℃まで上がった。天候が不安定なイギリスだが、今年は2日間4セッションすべてがドライコンディションで行われた。
今季3回目のPPを獲得したペドロサ選手は、2日間を通じてライバルを圧倒した。初日のフリー走行でトップタイム。2日目3回目のフリー走行では、ストーナー選手にわずかに後れを取って2番手だったが、予選では再び首位に浮上。1秒差以内に11台という接戦の中で、2位のバーミューレン選手に0.482秒の大差をつける快走だった。
ペドロサ選手は前戦のオランダGPで、今季4回目の表彰台となる3位でフィニッシュしていた。しかし、この数戦はレース序盤にペースが上がらないという課題を抱えていた。そのために、車体のジオメトリーを見直し、今大会に挑んだ。このセッティングの変更が、今大会の快走につながった。ペドロサ選手のPPは、第4戦中国GP、第5戦フランスGPに続いて、4戦ぶりとなった。
3番手のメランドリ選手は、初日から好調だった。3連戦の初戦カタルニアGPで、スタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、肩と首を痛めた。その影響で前戦オランダは苦しい戦いを強いられたが、7位でフィニッシュ。大きな拍手を浴びた。今大会は、オランダの熱走の影響で依然として厳しい体調だったが、今季初のフロントローとなる3番手につけた。
以下、ジョン・ホプキンス選手(スズキ)、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)、ランディ・デ・ピュニエ選手(カワサキ)、中野真矢選手(カワサキ)と続き、8番手にストーナー選手、9番手にロバーツJr.選手と、3列目に2台のHondaパワーが並んだ。
ストーナー選手は、3回目のフリー走行では総合首位と好調だった。レース用セッティングでは素晴らしい仕上がりを見せたが、予選用タイヤのアタックは不発だった。しかし、3列目からの追い上げのレースが大いに注目される。フリー走行で総合7番手と好調な走りを見せたロバーツJr.選手も、9番手からの追い上げに期待が寄せられる。
玉田選手は、フリー走行で12番手。予選では痛恨の転倒を喫し14番手に終わり、5列目スタートと厳しいグリッド。玉田選手もまた、後方からの追い上げに期待だ。負傷欠場のエリアス選手の代役として出場のファブリッツォ選手は、午前中のフリー走行でハイサイドで転倒。右鎖骨を折って、予選と決勝をキャンセルすることになった。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)がPPを獲得。アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が、今季6回目のフロントロー・スタートとなる2番手。以下、青山博一選手(KTM)、アレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)と続いた。5番手には、ルーキーの青山周平選手(Repsol
Honda Team 250)。リズムに乗れなかった高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)は11番手と厳しいグリッドになった。
今季2勝目を狙うドヴィツィオーゾ選手は、初日こそ思うようにセッティングが決まらず苦しいスタートとなったが、2日目は順調だった。青山周平選手は惜しくもフロントローを逃したが、初日からの好調をキープした。高橋選手は、初日からほとんどタイムを伸ばせず11番手スタート。決勝は3列目から追い上げのレースとなる。
前戦オランダでHondaは、最高峰クラス通算200勝を達成した。250ccクラスも通算200勝まで、あと1勝と迫っているだけに、今大会のHonda勢の活躍に注目だ。
125ccクラスは、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢は、トーマス・ルシ選手(Honda)が10番手。ファブリツィオ・ライ選手(Honda)が11番手だった。
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