MotoGP Honda Racing
モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > 第6戦 イタリアGP 決勝
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.06.04 Rd.06 イタリアGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第6戦 イタリアGP
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ヘイデン3位で今季5回目の表彰台。ペドロサは4位でフィニッシュする
2006年6月4日(日)・決勝
会場:ムジェロ・サーキット 天候:晴れ 気温:20℃ コースコンディション:ドライ 観客:8万9200人(3日間14万8256人)
リザルト&ポイント

 第6戦イタリアGPは、ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)のし烈な優勝争いとなり、地元グランプリに闘志を燃やすロッシ選手が優勝、2位にカピロッシ選手が入り、地元イタリア勢が1-2フィニッシュ。3位にヘイデン選手が入った。ヘイデン選手は、優勝こそ逃したが、これで今季5回目の表彰台。今大会2位で総合ポイントでは首位に立ったカピロッシ選手と、同ポイントの2位につけた。

第6戦 イタリアGP
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 中盤までトップグループにつけていたダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)は4位でフィニッシュ。セテ・ジベルノー選手(ドゥカティ)5位、マルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)6位と続いた。予選12番手から追い上げのレースとなったトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)は7位。そのほか、ケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)8位、玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)9位と、トップ10に6台のHonda勢が入った。トップグループで好走を見せたケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)は、惜しくも転倒リタイアに終わった。

 MotoGPクラスは、スタートからゴールまで激しい戦いとなった。中盤までは、地元グランプリに闘志を燃やすロッシ選手、カピロッシ選手、メランドリ選手のイタリア勢3選手に加え、ヘイデン選手、ペドロサ選手、ストーナー選手、ジベルノー選手の7人がトップグループを形成した。序盤はジベルノー選手、中盤はロッシ選手が首位に立ち、その後方では目まぐるしくポジションが入れ替わる厳しい戦いとなった。レースも後半に突入したころ、その集団の中から、ロッシ選手、カピロッシ選手、ヘイデン選手の3選手が抜け出し、最終ラップにトップに立ったロッシ選手が優勝。カピロッシ選手、ヘイデン選手と続いた。トップからヘイデン選手までの差は、わずか0.735秒。ムジェロに集まった8万9千人の大観衆は、地元グランプリにファイトを燃やすイタリア人選手とヘイデン選手との壮絶な戦いに、大きな拍手を贈った。

 優勝争いにわずかに後れを取ったペドロサ選手は、ヘイデン選手から約1秒後れて4位でフィニッシュ。中盤までトップグループにつけていたメランドリ選手は、後半、痛恨のコースアウトでポジションを落とし、6位。その後方では、Honda勢によるし烈な7位争いが繰り広げられ、エリアス選手7位、Hondaエンジンを搭載するKR211VのロバーツJr.選手8位、玉田選手9位でレースを終えた。

 今季5回目の表彰台に立ったヘイデン選手は、ウオームアップでトップタイムをマーク。最高の状態で決勝を迎えたが、スタートの遅れが中盤までの戦いを厳しいものにした。しかし、最終ラップまで、地元グランプリの優勝に闘志を燃やす2人のイタリア人選手を苦しめた。今季初優勝は次回へ持ち越しになったが、大きな成長ぶりを感じさせる快走だった。ペドロサ選手も最終ラップまでトップグループに食らいついた。3戦連続表彰台こそ逃したが、総合ランキングではトップからわずか13点差で4位をキープ。ルーキーとしては素晴らしい成績で、前半の6戦を終えた。

 トップグループにつけたメランドリ選手は、コースアウトにより、ポジションを落とした。マシンのセッティングが完璧ではなかったが、地元グランプリ初勝利と初表彰台に闘志を燃やした熱い走りで地元ファンを沸かせた。予選12位のエリアス選手は、決勝に向けて、大きくセットアップを前進させて、7位でフィニッシュ。タイヤの選択に失敗したという玉田選手も苦しい走りの中でも9位でフィニッシュした。

 こうして、Honda勢の6台がトップ10内でフィニッシュ。最高峰クラス通算200勝と、今季4連勝を逃したが、ヘイデン選手が首位と同ポイントの2位、3位メランドリ選手、4位ペドロサ選手、6位ストーナー選手、7位エリアス選手、10位玉田選手と、総合ポイントでもすべてのHonda勢がトップ10をキープした。

 250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が優勝。2位にアレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)。その2人と最後まで厳しい戦いを繰り広げたアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)3位、高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)4位という結果だった。ドヴィツィオーゾ選手は、念願の地元初Vという目標は達成できなかったが、開幕から6戦連続表彰台に立ち、総合首位をキープした。一方の高橋選手は、2戦連続表彰台こそ逃したものの、総合4位から3位へとポジションを上げた。ルーキーの青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は、セカンドグループで健闘。初めて走るムジェロで9位でフィニッシュ。セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)は13位だった。

 125ccクラスは、マティア・パシーニ選手(アプリリア)が優勝。ガボール・タルマクシ選手(Honda)が8位。ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手(Honda)は9位。ワイルドカードで出場の葛原大陽選手(Honda)は20位だった。

第6戦 イタリアGP
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第6戦 イタリアGP
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コメント

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 3位)
「前回のフランスGPが終わった後、ばん回しないといけないと思っていたし、それを実現することができた。今日はスタートに失敗してしまった。それについて言い訳はない。しかし、トップグループで素晴らしいバトルをすることができた。みんな激しい走りだったし、真剣勝負だった。メランドリが一度、抜いてきたが、オーバースピードではらむと思った。ここのグランプリの雰囲気は、いつも最高だ。今日は、最後まで何とか2人を捕らえようと全力を尽くしたが届かなかった。これも言い訳はない。今週は、チームのおかげで、バイクの状態がすごく良くなった。勝てなかったけれど、ここから数戦、得意なサーキットが続くので楽しみにしている。それにしても、そろそろ勝たないといけないね。明日のテストから頑張るよ」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 4位)
「自分にとって、今日はいいレースだった。結果にも満足している。ここは、本当に疲れるサーキットだし、予選ではトップグループから後れを取っていたからね。最終的に、トップから2秒差でフィニッシュできたことも嬉しい。ムジェロをMotoGPマシンで走るのは、初めてだったし、そういう意味では完璧だった。しかし、決勝レースに向けて、バイクのセッティングは完全ではなかった。特にラスト10周は、かなり厳しい走りを強いられた。今日は、集団の後ろで前の選手たちを見ていた。今度は、テレビでそのバトルを見て確認したい」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 6位)
「今日は、本当に長く厳しいレースだった。トップグループで走っていたときも、コーナーの切り返しとブレーキングで後れを取っていた。後半、ニッキー(ヘイデン選手)と3位争いをしていたときに、ミスをして6番手までポジションを落としてしまった。地元のファンの前で表彰台にも立てず、いい走りを見せることができなかったのは、本当に残念だった」

トニ・エリアス選手(MotoGP 7位)
「結果は良くなかったが、バイクのセッティングは大きく前進した。昨日、予選が終わった後、リアのセットアップを大きく変えた。それがうまくいって、予選12番手から7位でフィニッシュすることができた。次のレースは、ホームGPになるので、地元のファンの前でいいレースをしたい。そのためにも、明日のテストでさらにバイクのセットアップを進めたい」

玉田誠選手(MotoGP 9位)
「スタートする直前までタイヤの選択に迷った。気温が上がり路面温度が上がったので、最終的に、今回、一度も使っていなかったハードを選択した。結果的に、思ったほど暑くはならず、リアのグリップに苦しんだ。完全に自分の選択ミス。悔しい。トップグループにはついていけなかったが、セカンドグループの中でトップでフィニッシュしたかった。エリアスとケニー(ロバーツJr.選手)をかわせなかったのも残念だった」

ケーシー・ストーナー選手(MotoGP リタイア)
「転んでから首が痛くて、医務室で検査を受けたが、何でもなくて良かった。転倒は自分のちょっとしたミスだった。フロントが滑ったのでバイクを起こそうとしたのだが、マシンが不安定な状態のままバンプに乗って転んでしまった。メランドリを抜けなくてイライラしていた。今日は、転んでしまい残念だが、イタリア人選手たちとムジェロでバトルできたことは大きな自信になった」

田中誠 Repsol Honda Team 監督
「想像通り激しい戦いになり、最後まで目の離せないレースだった。優勝までは手が届かず、非常に残念だ。しかし、今回はライバルのホームグラウンドであり、ここで3、4位を獲得できたことを考えると、最低限の仕事はできている。ニッキー(ヘイデン選手)は同ポイントで悔しいランキング2位となったが、表彰台に戻ってきた。今回の悔しさをバネに、次こそ優勝を勝ち取ってくれると信じている。ダニ(ペドロサ選手)も表彰台を狙えるところにいただけに惜しかったが、次は彼の母国グランプリであり、いつも以上の頑張りが期待できる。今日は勝てなかったが、このポジションで足踏みはできない。次のバルセロナでは優勝を狙って行きたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 3位)
「全力を尽くした。このサーキットでアプリリアを負かすのは簡単なことではない。コーナーとブレーキングで差を縮めても、フィニッシュラインまでのストレートでかわすことはできなかった。最終ラップ、アンジェリスをかわそうと全力を尽くしたが、果たせなかった。チャンピオンシップを考えれば、今日の3位は嬉しい。しかし、いまは優勝が欲しい」

高橋裕紀選手(250cc 4位)
「表彰台に立てなくて、悔しかった。しかし、今日は、やれることはすべてやった。初日から決勝にかけて、バイクのセッティングも自分の走りも良くなった。今日は、最後までトップグループの中で戦えたし、納得のいくレースだった。正直、もう少しがむしゃらに行けば、表彰台のチャンスもあったかも知れない。でも、転倒のリスクも大きくなったと思う。最後は、自力で表彰台を狙うのは難しかった。フィニッシュラインの手前で、ドヴィッツィオーゾに並びかけたが、そこまでだった。表彰台には立てなかったけれど、自信になるレースだった」

青山周平選手(250cc 9位)
「厳しいレースだった。予選はタイムが接近していたけれど、決勝は、トップグループについていけなかった。セカンドグループの戦いになり、グループのトップでフィニッシュしたかった。ウェスト(アプリリア)とバトルになったが、スクリーンに水滴がついて、雨が降ってきたのかと思い、慎重になった周回があった。そのときに離されてしまい、抜くチャンスを失った。でも、完走することができたし、良かったと思う」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ M 42:39.610
2 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +0.575
3 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.735
4 26 ダニ・ペドロサ Honda M +2.007
5 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +3.070
6 33 マルコ・メランドリ Honda M +11.793
7 24 トニ・エリアス Honda M +18.999
8 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +19.172
9 6 玉田誠 Honda M +19.231
10 21 J.ホプキンス スズキ B +19.821
11 56 中野真矢 カワサキ B +19.863
12 5 C.エドワーズ ヤマハ M +30.678
13 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +37.198
14 71 C.バーミューレン スズキ B +41.712
15 7 C.チェカ ヤマハ D +56.256
16 77 J.エリソン ヤマハ D +1:13.387
17 30 J.カルドソ ドゥカティ D +1Lap
RT 27 ケーシー・ストーナー Honda M +15Laps
RT 66 A.ホフマン ドゥカティ D +15Laps
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 48 J.ロレンゾ アプリリア 40:35.185
2 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +0.111
3 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +0.320
4 55 高橋裕紀 Honda +0.334
5 6 A.デボン アプリリア +3.315
6 15 R.ロカテッリ アプリリア +3.327
7 58 M.シモンセリ ジレラ +7.930
8 14 A.ウェスト アプリリア +26.048
9 73 青山周平 Honda +26.616
10 8 A.バレリーニ アプリリア +30.570
13 19 セバスチャン・ポルト Honda +1:13.549
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 75 M.パシーニ アプリリア 40:00.412
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.001
3 52 L.ペセック デルビ +0.052
4 33 S.ガデア アプリリア +1.203
5 55 H.ファウベル アプリリア +1.234
6 36 M.カリオ KTM +1.378
7 60 J.シモン KTM +2.303
8 14 G.タルマクシ Honda +13.320
9 1 T.ルシ Honda +13.337
10 24 S.コルシ ジレラ +13.376

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 L.カピロッシ ドゥカティ 99
2 ニッキー・ヘイデン Honda 99
3 マルコ・メランドリ Honda 89
4 ダニ・ペドロサ Honda 86
5 V.ロッシ ヤマハ 65
6 ケーシー・ストーナー Honda 65
7 トニ・エリアス Honda 53
8 C.エドワーズ ヤマハ 49
9 S.ジベルノー ドゥカティ 44
10 玉田誠 Honda 40
12 ケニー・ロバーツJr. KR211V 28
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 131
2 ドゥカティ 99
3 ヤマハ 94
4 スズキ 41
5 カワサキ 37
6 KR211V 28
ポイント一覧
【ライダー:250cc】 【コンストラクター:250cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 108
2 J.ロレンゾ アプリリア 88
3 高橋裕紀 Honda 80
4 H.バルベラ アプリリア 78
5 青山博一 KTM 75
6 R.ロカテッリ アプリリア 67
7 A.デ・アンジェリス アプリリア 55
8 S.ギュントーリ アプリリア 43
9 M.シモンセリ ジレラ 40
10 青山周平 Honda 34
14 セバスチャン・ポルト Honda 20
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 131
2 Honda 113
3 KTM 79
4 ジレラ 40
ポイント一覧
【ライダー:125cc】 【コンストラクター:125cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1

A.バウティスタ

アプリリア 119
2 M.カリオ KTM 88
3 M.パシーニ アプリリア 74
4 H.ファウベル アプリリア 67
5 S.ガデア アプリリア 67
6 L.ペセック デルビ 55
7 J.シモン KTM 46
8 T.ルシ Honda 44
9 G.タルマクシ Honda 44
10 S.コルシ ジレラ 43
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 133
2 KTM 93
3 Honda 72
4 デルビ 55
5 ジレラ 43
6 マラグーティ 23
ポイント一覧
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