第5戦フランスGPは、予選5番手から決勝に挑み、終盤トップに立ったマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)が、今季2勝目を達成した。これでHondaは、トルコGPから3連勝を飾った。また、前戦中国GPで史上2番目の若さで初優勝を達成したダニ・ペドロサ選手(Repsol
Honda Team)が、連続表彰台となる3位でフィニッシュ。以下、4位ケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)、5位ニッキー・ヘイデン選手(Repsol
Honda Team)、7位玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)、9位トニ・エリアス選手(Fortuna Honda)と、Honda勢すべてがトップ10内でレースを終えた。
250ccクラスは高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が初優勝。2位アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest
Racing Team)、3位青山周平選手(Repsol Honda Team 250)と、250ccクラスでは、2年ぶりに表彰台を独占。125ccクラスもトーマス・ルシ選手が優勝。ファブリツィオ・ライ選手が3位と素晴らしい走りを見せた。これでHondaは、2004年日本GP以来となる全クラス制覇を達成した。
MotoGPクラスのレースは、ジョン・ホプキンス選手(スズキ)の好スタートで始まり、5周目にバレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)がトップに浮上した。その後方から、ペドロサ選手、メランドリ選手、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)が追う展開となり、中盤になるとロッシ選手とペドロサ選手の2台がトップグループを形成した。終盤になってロッシ選手がスローダウン。ペドロサ選手が首位に立ったが、追い上げてきたメランドリ選手が、ラスト5周でペドロサ選手をかわし、第3戦トルコGPに続き、今季2勝目を飾った。この優勝で、Hondaは最高峰クラス199勝目を達成。200勝にあと一勝と迫った。
最終ラップでペドロサ選手をかわしたカピロッシ選手が2位。ペドロサ選手は、2戦連続表彰台に立つ3位でフィニッシュした。
優勝したメランドリ選手は、今季最高位グリッドとなる予選5番手からスタート。序盤からトップグループの中で好走を見せた。中盤は、ロッシ選手、ペドロサ選手にやや後れを取ったが3番手をキープ。後半、ペースを上げたメランドリ選手は、ロッシ選手がコース上でストップしたことで2番手に浮上。ラスト5周でペドロサ選手も捕らえることに成功した。首位に立つと、後続を寄せ付けない力強い走りで優勝を飾った。これで今季2勝目。「予選でセットアップが決まった。いいレースが出来そうだ」という言葉を見事に証明。総合ポイントでも4位から一気に2番手に浮上した。
メランドリ選手に終盤かわされ、最終ラップにカピロッシ選手とし烈な戦いを演じたペドロサ選手は、2戦連続優勝は逃したが、最高峰クラスでは、最年少記録で連続表彰台記録を達成した。今大会、2戦連続PPから好スタートを切ったペドロサ選手は、序盤から、ロッシ選手とテール・トゥ・ノーズの戦いを繰り広げた。ロッシ選手がリタイアしてから首位に立つも、終盤、ペースが上がらず、惜しくも3位に終わった。しかし、初優勝から2戦連続で表彰台に立つ大活躍だった。
その後方では、開幕から4戦連続表彰台を獲得して総合首位に立つヘイデン選手と、ペドロサ選手とともに大きな注目を集めるルーキーのストーナー選手が素晴らしいバトルを繰り広げた。不安定な天候の影響で、車体のセットアップをつめきれなかった両選手。今大会は、表彰台にこそ立てなかったが、トップグループを視界に入れた好走で、ストーナー選手4位、ヘイデン選手5位と健闘した。昨年からの連続表彰台は「8」でストップしたが、ヘイデン選手は総合首位をキープ、ストーナー選手も総合5位につけている。
7位には玉田選手が入った。予選は13番手。厳しいグリッドからの決勝レースだったが、素晴らしい追い上げのレースだった。オープニングラップは11番手。中盤に7番手に浮上。コーリン・エドワーズ選手(ヤマハ)を激しく追撃したが、届かなかった。エリアス選手は予選16番手から粘り強い走りで9位。RC211V勢6選手すべてがトップ10内でフィニッシュした。
これで総合首位にヘイデン選手。2位メランドリ選手。4位ペドロサ選手、5位ストーナー選手、7位エリアス選手、10位玉田選手と、総合ポイントでもRC211V勢6選手すべてが、トップ10入りを果たした。
250ccクラスでは、2004年日本GP(ツインリンクもてぎ)以来、2年ぶりにHonda勢が表彰台独占を果たした。レースは、今季初のPPを獲得したドヴィツィオーゾ選手と、今季3回目のフロントロースタートとなった高橋選手の2人が序盤から後続を突き放した。中盤は高橋選手、序盤と後半はドヴィツィオーゾ選手がトップに立ち、最終ラップ、高橋選手がドヴィツィオーゾ選手を逆転して初優勝を飾った。これでHondaは250ccクラスで、通算198勝目を挙げた。
Honda Racingスカラーシップ2年目の高橋選手にとっては、フル参戦21戦目の勝利だった。2位のドヴィツィオーゾ選手は、これで開幕から5戦連続で表彰台に立った。その後方では、Honda
Racingスカラーシップ1年目の青山周平選手が、兄・青山博一選手(KTM)とし烈なバトルを繰り広げ、フル参戦5戦目にして初表彰台を獲得した。セバスチャン・ポルト選手(Repsol
Honda Team 250)は14位だった。
125ccクラスは、ディフェンディングチャンピオンのルシ選手が今季初優勝を飾り、ライ選手が3位で表彰台に立った。レースは、グリッドに整列した時点ではウエットだったが、急速に路面は乾き、ほとんどの選手がタイヤをスリックに交換してレースに挑んだ。予選9番手からスタートしたルシ選手は、オープニングラップ4番手から、確実にポジションを上げて中盤に首位に立った。終盤、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)にかわされたが、最終ラップに首位に立ち、優勝を飾った。序盤、トップを快走したライ選手が3位。ともに今季初表彰台となった。
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