フランスGP予選2日目は、初日に続き、不安定な天候の中で行われた。午前中3回目のフリー走行はウエット。午後の予選はドライコンディションとなり、前戦中国GPで史上2番目の若さでポール・トゥ・ウインを飾ったダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が、素晴らしいタイムをマークして2戦連続でPPを獲得。MotoGPクラス史上最年少記録の2連勝を目指す。
Honda勢は、5番手のマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)、10番手のニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)までがトップから1秒差以内の大接戦。以下、11番手にケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)、13番手に玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)、16番手にトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)という結果だった。
フリー走行がウエット、予選がドライコンディションと、2日連続で不安定な天候となったル・マン。1周4.180km。タイトなコーナーが連続するサーキットだけに、今回の予選も、好グリッドを得るために、し烈なアタック合戦となった。その中で、見事PPを獲得したのは、開幕戦から非凡な走りを見せるルーキーのペドロサ選手だった。
ウエットになった午前中のフリー走行では、慎重な走りで11番手だったが、ドライになった予選では快速ラップを連発。セッション最後のアタックでは、ただひとり1分33秒台に入るスーパーラップで、2戦連続PPを獲得した。
この日は風が強く、ライディングにも大きく影響した。午前中のフリー走行がウエットだったこともあって、ペドロサ選手はドライセッティングに多くの時間を割いた。そしてセットアップが決まった終盤、予選用タイヤでアタックを敢行し、ライバルを圧倒する走りを披露した。前戦の中国GPでは、史上2番目の若さで優勝を達成した。今大会に勝てば、もちろん史上最年少でのMotoGPクラス2連勝を達成。さらに、史上最短で同一サーキット3クラス制覇も成し遂げることになる。
2番手には、中野真矢選手(カワサキ)。3番手にはジョン・ホプキンス選手(スズキ)、4番手にランディ・デ・ピュニエ選手(カワサキ)とブリヂストン勢が続き、5番手にメランドリ選手がつけた。
メランドリ選手は初日10番手とやや出遅れたが、この日はウエットとなったフリー走行で6番手、ドライになった予選で5番手と、着実にポジションを上げることに成功した。ドライでもウエットでもセットアップが決まったというメランドリ選手。予選用タイヤのアタックでは渋滞につかまるなど完璧なアタックはできなかったが、2列目5番手を確保して今季2勝目に向けて闘志を燃やしていた。
開幕戦から4戦連続表彰台に立ち、総合ポイントで首位に立つヘイデン選手は、3列目10番手スタートとなった。この日のヘイデン選手は、ウエットとなったフリー走行で、本来の素晴らしい走りを見せた。しかし、ドライコンディションとなった予選では、大きく回り込むロングコーナーに苦戦し、思うようにタイムを伸ばせなかった。とはいえ、昨年のシーズン終盤戦から8戦連続表彰台に立っているだけに、決勝での巻き返しは必至。追い上げのレースに注目される。
初日5番手と好調なスタートを切ったストーナー選手は、ウエットになったフリー走行でトップタイムをマークしたが、予選ではタイムを伸ばせず11番手に終わった。車体のセッティングに苦戦した1日だが、PPを獲得したペドロサ選手とともに開幕戦から素晴らしいパフォーマンスを見せているだけに、決勝での快走に期待だ。
初日8番手とまずまずのスタートを切った玉田選手も、車体とタイヤのマッチングに苦しみ、5列目13番手スタートと厳しいグリッドになった。しかし、トルコ、中国と、調子を上げてきているだけに、本番での巻き返しに期待。16番手に終わったエリアス選手も、ウエットコンディションのフリー走行では5番手と快走。決勝での追い上げに注目したい。
250ccクラスは、開幕戦から4戦連続表彰台に立ち、総合首位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が、今季初PPを獲得した。2番手にアレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)、3番手にヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)。4番手には高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が入り、今季3回目のフロントローを獲得した。以下、ルーキーの青山周平選手(Repsol Honda Team 250)が初日12番手から一気に5番手に浮上。セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)も10番手と、4台のHonda勢がトップ10入り。決勝でのHonda勢の快走に注目される。
125ccクラスは、マティア・パシーニ選手(アプリリア)がPPを獲得。トルコ、中国と今季初表彰台に向けて調子を上げているガボール・タルマクシ選手が4番手とフロントローを獲得。ファブリツィオ・ライ選手は8番手、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手は9番から決勝に挑む。
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