MotoGP Honda Racing
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グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.05.21 Rd.05 フランスGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第5戦 フランスGP
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ルーキーのペドロサが2戦連続PP獲得。絶好のグリッドから2連勝を目指す
2006年5月20日(土)・予選
会場:ル・マン・サーキット 天候:曇り/雨 気温18℃ コースコンディション:ドライ/ウエット
リザルト&ポイント

 フランスGP予選2日目は、初日に続き、不安定な天候の中で行われた。午前中3回目のフリー走行はウエット。午後の予選はドライコンディションとなり、前戦中国GPで史上2番目の若さでポール・トゥ・ウインを飾ったダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が、素晴らしいタイムをマークして2戦連続でPPを獲得。MotoGPクラス史上最年少記録の2連勝を目指す。

第5戦 フランスGP
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 Honda勢は、5番手のマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)、10番手のニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)までがトップから1秒差以内の大接戦。以下、11番手にケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)、13番手に玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)、16番手にトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)という結果だった。

 フリー走行がウエット、予選がドライコンディションと、2日連続で不安定な天候となったル・マン。1周4.180km。タイトなコーナーが連続するサーキットだけに、今回の予選も、好グリッドを得るために、し烈なアタック合戦となった。その中で、見事PPを獲得したのは、開幕戦から非凡な走りを見せるルーキーのペドロサ選手だった。

 ウエットになった午前中のフリー走行では、慎重な走りで11番手だったが、ドライになった予選では快速ラップを連発。セッション最後のアタックでは、ただひとり1分33秒台に入るスーパーラップで、2戦連続PPを獲得した。

 この日は風が強く、ライディングにも大きく影響した。午前中のフリー走行がウエットだったこともあって、ペドロサ選手はドライセッティングに多くの時間を割いた。そしてセットアップが決まった終盤、予選用タイヤでアタックを敢行し、ライバルを圧倒する走りを披露した。前戦の中国GPでは、史上2番目の若さで優勝を達成した。今大会に勝てば、もちろん史上最年少でのMotoGPクラス2連勝を達成。さらに、史上最短で同一サーキット3クラス制覇も成し遂げることになる。

 2番手には、中野真矢選手(カワサキ)。3番手にはジョン・ホプキンス選手(スズキ)、4番手にランディ・デ・ピュニエ選手(カワサキ)とブリヂストン勢が続き、5番手にメランドリ選手がつけた。

 メランドリ選手は初日10番手とやや出遅れたが、この日はウエットとなったフリー走行で6番手、ドライになった予選で5番手と、着実にポジションを上げることに成功した。ドライでもウエットでもセットアップが決まったというメランドリ選手。予選用タイヤのアタックでは渋滞につかまるなど完璧なアタックはできなかったが、2列目5番手を確保して今季2勝目に向けて闘志を燃やしていた。

 開幕戦から4戦連続表彰台に立ち、総合ポイントで首位に立つヘイデン選手は、3列目10番手スタートとなった。この日のヘイデン選手は、ウエットとなったフリー走行で、本来の素晴らしい走りを見せた。しかし、ドライコンディションとなった予選では、大きく回り込むロングコーナーに苦戦し、思うようにタイムを伸ばせなかった。とはいえ、昨年のシーズン終盤戦から8戦連続表彰台に立っているだけに、決勝での巻き返しは必至。追い上げのレースに注目される。

 初日5番手と好調なスタートを切ったストーナー選手は、ウエットになったフリー走行でトップタイムをマークしたが、予選ではタイムを伸ばせず11番手に終わった。車体のセッティングに苦戦した1日だが、PPを獲得したペドロサ選手とともに開幕戦から素晴らしいパフォーマンスを見せているだけに、決勝での快走に期待だ。

 初日8番手とまずまずのスタートを切った玉田選手も、車体とタイヤのマッチングに苦しみ、5列目13番手スタートと厳しいグリッドになった。しかし、トルコ、中国と、調子を上げてきているだけに、本番での巻き返しに期待。16番手に終わったエリアス選手も、ウエットコンディションのフリー走行では5番手と快走。決勝での追い上げに注目したい。

 250ccクラスは、開幕戦から4戦連続表彰台に立ち、総合首位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が、今季初PPを獲得した。2番手にアレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)、3番手にヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)。4番手には高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が入り、今季3回目のフロントローを獲得した。以下、ルーキーの青山周平選手(Repsol Honda Team 250)が初日12番手から一気に5番手に浮上。セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)も10番手と、4台のHonda勢がトップ10入り。決勝でのHonda勢の快走に注目される。

 125ccクラスは、マティア・パシーニ選手(アプリリア)がPPを獲得。トルコ、中国と今季初表彰台に向けて調子を上げているガボール・タルマクシ選手が4番手とフロントローを獲得。ファブリツィオ・ライ選手は8番手、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手は9番から決勝に挑む。

第5戦 フランスGP
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コメント

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 1位)
「またPPを取ることができて嬉しい。でも、大事なのは明日の決勝だからね。今日の予選は風が強くて難しかったが、ドライコンディションになって良かった。セッション序盤は、とてもトップタイムを取れるとは思わなかった。コースは渋滞していたし、何度もミスをしたからね。でも、終盤はいいレース用のタイヤを見つけることができたし、いいリズムで走れるようになった。もし、明日がドライなら、いいレースができると思う。とにかく、いいスタートを切って、いいレースをしたい」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 5位)
「いい一日だった。いいセットアップを見つけることができたし、どんな天候でもそれは変わらないと思う。バイクの状態は良かったし、いいリズムで走ることができた。ただ、予選用タイヤを完璧に使い切ることができなかったし、渋滞に引っかかってスローダウンしなければならなかった。だから、5番手でもすごく嬉しい。今年になって最高の予選だった。明日はレース用のタイヤをきちんと選択して、2列目からいいスタートを切って、いいリザルトを残したい」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 10位)
「10番手に終わって、本当に残念だった。ウエットになったフリー走行では、素晴らしい走りができた。しかし、ドライになった予選では、ロングコーナーでのトラクションに苦しんで大きくタイムをロスした。明日に向けてこの問題を解決しなければならないが、チームがきっといいアイディアを出してくれるはずだ。風邪を引いて体調を崩しているが、ドクター・コスタが良いケアをしてくれた。明日はもっと体調も良くなるはずだ」

ケーシー・ストーナー選手(MotoGP 11位)
「今日のリザルトにはがっかりした。レース用タイヤでは昨日より前進することができたが、ドライになった午後の予選では予選用タイヤでいい走りができなかった。バイクのフィーリングも良くはなかった。ブレーキングで安定性がなかったし、いくつかトライしたセットアップも良くなかった。元のセッティングに戻してみた方がいいのかも知れない」

玉田誠選手(MotoGP 13位)
「午前中のウエットはあまりいい感じで走れず、ドライになった予選もだめだった。とにかく旋回性が悪く、アクセルを開けるタイミングがどうしても遅れてしまう。昨日はセクター1で遅かったが、今日はトップグループと比べて全体的に遅かった。レースに向けたロングランでも36秒台後半が今日はやっとだった。このペースだと、レースは厳しいと思う。昨日のフィーリングで走ることができれば、もっといけたはず。13番手5列目スタートは、このサーキットでは厳しい」

トニ・エリアス選手(MotoGP 16位)
「依然として、ナーバスなバイクの挙動と、リヤのグリップ不足に悩んでいる。そのために、コーナーの出口でいい走りができなかった。明日も厳しいレースになると思う。しかし、いいスタートを切って、ひとつでも上のポジションでフィニッシュしたい。このサーキットは好きなサーキットのひとつ。いい結果を残したい」

田中誠 Repsol Honda Team 監督
「今回もエキサイティングな予選だった。ドライコンディションになったものの、風が強く大幅なタイム更新は難しいと思っていた。しかし、ダニ(ペドロサ選手)は着実にタイムを上げて行き、最後には我々も驚く大仕事を成し遂げてくれた。最後のタイヤは1周限りの予選タイヤだったが、その1周のアタックラップは遅いライダーに阻まれて3番手タイムで終わってしまった。だが、悔しさがこみ上げた矢先、それは驚きに変わった。ダニはそのままタイムアタックを続け、強力なライバルを退け、トップタイムを叩きだした。ダニはレースタイヤでも連続して好タイムを刻んでおり、午前中のフリー走行では雨のためにドライコンディションで走り込む時間を失ったが、彼にはそんな状況を乗り越える力がある。彼にとって明日の最大の敵は、この不安定な天候だろう。ニッキー(ヘイデン選手)はマシンセットアップに懸命に取り組んだが、セットアップ項目が多く、まだ完璧な仕上がりではない。明日の朝のウオームアップが非常に重要だが、ベストを尽くし、レースに備えることができるだろう。明日は、ここまで連続で表彰台に立ち続けている力を、証明してくれるはずだ」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 1位)
「250ccで初のPPは、すごく自信になった。それ以上に嬉しかったのは、セッションを通じて、タイヤを換えずいいペースで走れたことだった。ベストタイムは、ソフトタイヤで出した。PPは取れたが、アプリリアとのギャップはほんのわずか。でも、昨日、今日とバイクは素晴らしい仕上がりだ。明日の作戦は、天候を見て考えたい。とにかく、ドライでレースがしたい」

高橋裕紀選手(250cc 4位)
「相変わらず天候が不安定だった。今日は風も強くて、難しい一日だった。ただ、決勝に向けて、初日にタイヤが決まっていた。午前中のフリー、そして午後の予選の途中までは硬いタイヤで走っていたので、意外とタイムが伸びなかった。最後に、決勝で使うことにしているコンパウンドのタイヤにしたら、簡単にタイムを上げることができた。今年になって3回目のフロントローだが、今までと違って、これでいいのかと思うほど簡単にタイムを出せた。ただ、ちょっと心配なのは、フルウエットで周回できていないこと。でも、ドライでもウエットでも、いいレースができると思う」

青山周平選手(250cc 5位)
「最後に意外といいタイムを出すことができた。前にお兄ちゃん(青山博一選手・KTM)とマルコ・シモンセリ選手(ジレラ)がいて、いい目標になった。今回も中国と同じで、天候が不安定だったが、ドライになったときに、じょじょにペースをあげていった。午前中のフリー走行は、中古のタイヤでロングランをした。そのときに、いいフィーリングで走ることができた。いろいろセッティングも試すことができた。そして予選では、最後にベストタイムを出すことができた。今回の5位は、フロントローに並んだ中国と比べてもいい。レースではトップグループについていけたらいい」

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予選リザルト
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 26 ダニ・ペドロサ Honda M 1:33:990
2 56 中野真矢 カワサキ B +0.211
3 21 J.ホプキンス スズキ B +0.646
4 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +0790
5 33 マルコ・メランドリ Honda M +0.805
6 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +0.812
7 46 V.ロッシ ヤマハ M +0.850
8 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +0.880
9 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.980
10 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.998
11 27 ケーシー・ストーナー Honda M +1.440
12 71 C.バーミューレン スズキ B +1.715
13 6 玉田誠 Honda M +2.068
14 7 C.チェカ ヤマハ D +2.270
15 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +2.511
16 24 トニ・エリアス Honda M +2.592
17 77 J.エリソン ヤマハ D +3.029
18 66 A.ホフマン ドゥカティ D +3.277
19 30 J.カルドソ ドゥカティ D +3.822
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 1:39.733
2 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +0.064
3 80 H.バルベラ アプリリア +0.094
4 55 高橋裕紀 Honda +0.241
5 73 青山周平 Honda +0.276
6 96 J.シュムルツ アプリリア +0.306
7 4 青山博一 KTM +0.554
8 48 J.ロレンゾ アプリリア +0.560
9 15 R.ロカテッリ アプリリア +0.622
10 19 セバスチャン・ポルト Honda +0.975
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 75 M.パシーニ アプリリア 1:44.515
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.249
3 52 L.ペセック デルビ +0.319
4 14 G.タルマクシ Honda +0.459
5 8 L.サネッティ アプリリア +0.829
6 36 M.カリオ KTM +0.937
7 22 P.ニエト アプリリア +1.133
8 32 F.ライ Honda +1.183
9 1 T.ルシ Honda +1.229
10 6 J.オリベ アプリリア +1.266
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