中国GP予選2日目は、雲の多い天候となり、小雨がぱらつく難しいコンディションとなった。しかし、前日からの雨が止み、天候が回復に向かったことで、午前中のフリー、午後の予選ともに、レベルの高い走りが繰り広げられた。
その激しい戦いの中で、ポールポジションを獲得したのは、ダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)。デビュー戦となった開幕戦で2位初表彰台、そして4戦目にして自身初となるPPを獲得した。以下、ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)5番手、ケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)7番手、マルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)8番手と、優勝を狙える選手たちが好グリッドを確保。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)11番手、トニ・エリアス選手(Fortuna Honda)も15番手から追い上げのレースに挑む。
PPを獲得したペドロサ選手は、セッション開始から順調にラップタイムを刻んだ。フリー走行では、確実にセットアップを進めて6番手。予選ではセッション開始から順調にタイムを伸ばし、常にトップ5につける好走を見せた。セッション中盤に雨でアタックを一時中断することになったが、再びドライコンディションとなった終盤のアタックでは、予選用タイヤのパフォーマンスを見事に発揮。2番手に0.364秒のリードを築いてのPP獲得だった。
ペドロサ選手は、デビュー戦となった開幕戦スペインGPで表彰台に立ち、世界中の注目を集めた。20歳178日で達成されたこの快挙は、最高峰クラス6番目の記録。125cc、250ccクラスで3年連続チャンピオンを獲得してきたペドロサ選手。MotoGPクラスで初めて予選を制し、いよいよ初優勝の期待が膨らんだ。
昨年のシーズン終盤戦から7戦連続で表彰台に立つヘイデン選手は、今大会も好調だ。フリー走行で2番手、予選では5番手とフロントローこそ逃したが、その安定した走りはペドロサ選手とともに優勝候補の筆頭に挙げられる。今季は、ウエットでもドライでも素晴らしい速さを見せているため、天候が不安定な今大会にも死角はない。
7番手には、ストーナー選手がつけた。ストーナー選手は、フリー走行でトップタイムをマーク。順調な仕上がりを見せたが、予選ではセッション中盤で雨に足元をすくわれて、痛恨の転倒を喫した。そのため、スペアマシンでのアタックとなり7番手へとポジションを落としたが、その走りは十分に優勝を狙えるもの。前戦トルコGPでは、デビュー3戦目にして2位初表彰台に立っているだけに、今大会も大きな期待が寄せられる。
車体のセットアップに苦しんだメランドリ選手は8番手。フリー走行では、リアのセッティングに多くの時間を割いて13番手と大きくポジションを落とした。予選でも、雨のために貴重な時間を棒に振るが、最終的に8番手まで浮上。決勝に望みをつないだ。前戦のトルコGPでは、予選14位から優勝しているだけに、今大会も追い上げのレースに期待だ。
そして今大会、玉田選手が復活を感じさせる好走を見せた。初めて走る中国GP。ドライで走るのは、この日が初めてだった。しかし、フリー走行では確実にタイムを短縮して8番手。予選では11番手にダウンも、調子を取り戻していることを感じさせる好走を見せた。今季最高のレースの期待に、玉田選手の表情は明るい。
初日15番手のエリアス選手は、2日目も15番手だった。この日は、車体のセッティングが決まらず苦しい走りを強いられた。しかし、前戦のトルコGPでは、予選12番手から5位でフィニッシュしている。今大会でも追い上げのレースが期待される。
250ccクラスは、ヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢では、青山周平選手(Repsol Honda Team 250)3番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest
Racing Team)4番手でフロントローを獲得した。また、高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が2列目6番手と、3選手が優勝を狙えるグリッドから決勝に挑むことになった。
初日の雨からドライコンディションとなった2日目の予選。初めて上海サーキットを走る青山選手は、着実にタイムをつめて、今季2回目のフロントローを獲得した。カタール、トルコと過去2戦、初サーキットに苦戦してきた青山選手だけに、今大会は雪辱のレースとなりそうだ。開幕から3戦連続表彰台のドヴィツィオーゾ選手も好調。初日2番手から6番手に後退の高橋選手も、決勝をにらんでセッティングに多くの時間を割いているだけに、GP初優勝の期待がふくらむ。セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)は21番手から追い上げのレースとなる。
125ccクラスは、ミカ・カリオ選手(KTM)がPPを獲得。ガボール・タルマクシ選手(Honda)5番手、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手(Honda)は7番手から決勝に挑む。
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