MotoGP Honda Racing
モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > 第3戦 トルコGP 決勝
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.04.30 Rd.03 トルコGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第3戦 トルコGP
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Honda表彰台独占。メランドリ、ストーナー、ヘイデンが、ライバルを圧倒
2006年4月30日(日)・決勝
会場:イスタンブール・パーク・サーキット 天候:曇り 気温:16℃ コースコンディション:ドライ 観客数:3万8123人(3日間4万3976人)
リザルト&ポイント

 第3戦トルコGP決勝は、雲が多く、最高気温は16℃と寒い一日となった。しかしイスタンブール・パークに集まった3万8000のファンは、今季最高のバトルを満喫することになった。

第3戦 トルコGP
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 優勝したのはマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)。昨年に続いてトルコGP2連覇を果たした。2位は、ルーキーのケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)で、MotoGP初表彰台を達成。そして3位のニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)は、優勝こそ逃したが、開幕から3戦連続表彰台に立ち、総合ポイントで首位に立った。以下、トニ・エリアス選手(Fortuna Honda)5位。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)10位。表彰台に立った3人と最終ラップまで優勝争い繰り広げたダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)は、1コーナーで痛恨の転倒を喫したが、再スタート。14位でフィニッシュした。

 決勝レースは、PPスタートのクリス・バーミューレン選手(スズキ)の好スタートで始まった。2番手にセテ・ジベルノー選手(ドゥカティ)。3番手にジョン・ホプキンス選手(スズキ)と、オープニングラップは、雨の予選で上位につけたブリヂストン勢がリードを築いた。2周目には、ジベルノー選手が首位に立ち、中盤戦までレースの主導権を握った。

 しかし、ブリヂストン勢の後方で確実にペースを上げていたHonda勢が、レースの折り返し点から上位を独占することになる。11周目にメランドリ選手が首位に立ち、ペドロサ選手、ヘイデン選手、ストーナー選手と、4台のHonda勢が上位を独占。後半戦は、この4選手の壮絶な首位争いとなった。

 目まぐるしくポジションを入れ替える4選手。後半になって、ペドロサ選手、メランドリ選手、そしてストーナー選手と、激しく首位も入れ替わった。そして、ストーナー選手、メランドリ選手、ペドロサ選手、ヘイデン選手の順で最終ラップの22周目に突入した。

 手に汗を握る戦い。注目の最終ラップは、1コーナーで3番手を走行していたペドロサ選手が転倒。これで優勝争いは、ストーナー選手とメランドリ選手の2人に絞られる格好となり、先行するストーナー選手を、最終セクションのブレーキングで抜いたメランドリ選手が、今季初優勝を飾った。2位にストーナー選手、そして3位にヘイデン選手が入り、Honda勢が表彰台を独占した。

 優勝したメランドリ選手は、昨年の最終戦バレンシアGP以来、3戦ぶりの優勝。2年連続でトルコGPを制することになった。メランドリ選手は、初日のフリー走行で3番手と好調なスタートを切った。しかし、雨になった2日目の予選で14番手と大きくポジションを落とした。5列目スタートという大きなハンディキャップを抱えたが、絶好のスタートでオープニングラップで6番手に浮上。見事、優勝を飾った。

 そのメランドリ選手に、最終ラップにかわされたストーナー選手が2位になった。前戦カタールGPで史上2番目の若さでPPを獲得。今大会も初日2番手と好調だった。雨の予選では7番手とポジションを落としたが、決勝では、序盤からトップグループに加わり、終盤の5周はトップを快走した。最後にメランドリ選手に抜かれたが、MotoGP3戦目にして、見事初表彰台を獲得した。

 3位のヘイデン選手も、素晴らしいレースを繰り広げた。今大会は、初日にトップタイム、雨の予選で2番手と、優勝候補の筆頭に挙げられた。しかし、スターティンググリッドで、タイヤを保温するカバーがディスクに張り付くトラブルがあり、ブレーキに問題を抱える苦しい走りとなったが、最後まで走り切った。終盤は、トップを走る3台にじりじりと離されたが、ペドロサ選手の転倒もあり、3位表彰台を獲得した。これで開幕戦から3戦連続、昨シーズンから7戦連続で表彰台に立ち、総合ポイントで首位に立った。

 5位にはエリアス選手が入った。エリアス選手も予選12番手から好スタートを切って、確実にポジションを上げた。序盤はペースを上げられなかったが、燃料タンクが軽くなるにつれて本来の走りを取り戻した。最後はバレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)とし烈な戦いを繰り広げた。

 10位の玉田選手は、序盤からペースを上げられず、苦しいレースとなった。予選13番手からオープニングラップ14番手。なかなかペースを上げることが出来なかったが、最終的に10番手でフィニッシュした。

 優勝争いに加わりながら、最終ラップの1コーナーで転倒したペドロサ選手は14位でフィニッシュした。ペドロサ選手は初日4番手と好調なスタートを切ったが、雨の予選で16番手にダウン。決勝は6列目グリッドという大きなハンディキャップを背負うことになった。しかし、序盤から猛烈な追い上げを見せて、中盤にはトップグループに加わった。後半に入ると、首位に立つなど、今大会、もっとも素晴らしい走りを披露した。惜しくも転倒したが、再スタートを切って14位でフィニッシュ。貴重な2ポイントを獲得した。

 こうして、Honda勢が、素晴らしい走りを見せたトルコGP。表彰台独占は2004年ドイツGP以来、28戦ぶり。最高峰クラス通算197勝目を挙げ、200勝にあと3勝と迫った。

 250ccクラスは、6台によるし烈な優勝争いとなり、青山博一選手(KTM)が優勝。2位にヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)。3位にアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が入った。ドヴィツィオーゾ選手は、これで開幕から3戦連続表彰台に立ち、総合ポイントでも首位に立った。今季2回目のフロントローからスタートした高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)は、最終ラップまでトップグループに加わり5位と健闘した。セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)は10位。ルーキーの青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は、スタート直後の1コーナーで他車に接触、転倒リタイアに終わった。

 125ccクラスは、ヘクター・ファウベル選手(アプリリア)が優勝。ガボール・タルマクシ選手(Honda)が6位。ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手(Honda)は12位だった。

第3戦 トルコGP
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コメント

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 1位)
「素晴らしいレースだった。決して楽なレースではなかったが、本当に楽しく走ることが出来た。このサーキットで、予選14番手から自分でも驚くようないいスタートを切ることが出来たからね。序盤は大変だったが、何とかトップグループに追いつこうと思った。今日は、ペドロサ、そしてストーナーという若いライダーと素晴らしいバトルをすることが出来た。最後はストーナーとの戦いになったが、最終コーナー手前で勝負しようと決めていた。優勝することが出来て、本当に嬉しい。イスタンブールで2回目の優勝を達成することが出来た。スポンサー、ミシュラン、そしてHondaに、この勝利を捧げたい」

ケーシー・ストーナー選手(MotoGP 2位)
「素晴らしい気分だ。まるで125ccのレースのようだった。今日はトップグループでレースをすることが出来た。自分の力を証明することも出来たし、嬉しい。しかし、いくつか反省点もある。今日、マルコ(メランドリ選手)に抜かれたポイントで、いい走りが出来ていなかったこと。最後にマルコがしかけてくることはわかっていたが、最終ラップの1コーナーで転んでいたし、無理は出来なかった。今日は表彰台に立たないといけないと思っていた。今回は、チームが素晴らしい仕事をしてくれた。Hondaとミシュランのサポートにも感謝している」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 3位)
「今日は楽しいレースだった。トップグループの選手は、みんな、アグレッシブだったし、すごい抜き合いだったからね。今日は、スタート前にタイヤを保温するカバーが熱でディスクに張り付くというトラブルを抱え、ブレーキが効かなかった。ウオームアップのときはピットに戻ろうかと思うほどだった。走っているうちにだんだん良くなったが、最後まで完璧にはならなかった。今日は速いレースだった。ブレーキングもハードだったし、最後は無理をしないことにした。しかし、言い訳はしたくない。チームもミシュランも素晴らしい仕事をしてくれた。表彰台に立てたし、ポイントでトップに立つことも出来た。それを思えば、今日は完璧なレースだった。しかし、まだ3レースが終わっただけ。このポジションをキープしなくてはいけない。そして、勝たなくてはいけない」

トニ・エリアス選手(MotoGP 5位)
「スタートは悪かったが、周回をこなすごとに、いいリズムで走ることが出来た。燃料タンクが軽くなってからは、さらに、気持ち良く走ることが出来た。今日は、バレンティーノ(ロッシ選手)に抜かれてから、彼についていくことが出来たし、5位になることが出来た。そして最終ラップにパスしようと思ったが出来なかった。序盤にペースを上げられなかったという反省点はあるが、今日のレースは自信になった。優勝したチームメイトのマルコ(メランドリ選手)におめでとうと言いたい」

玉田誠選手(MotoGP 10位)
「ウオームアップを終えたときに、今日はいいレースが出来ると思った。しかし、序盤からペースを上げることが出来なかった。リアのグリップがなく、フロントもあまりいいフィーリングではなかった。そのために、ブレーキングもコーナーの立ち上がりもうまく走れなかった。前回のカタールほど悪くはないが、とても満足できるレースではなかった。レースは、スタートからゴールまで同じペースで走った。ペースが落ちてきた選手を何台か抜いただけ。悔しいレースだった」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「本当に手に汗握るレースだった。ニッキーは昨年から7戦連続して表彰台を獲得し、念願のポイントリーダーになった。まだシーズンは長いが、モチベーションをアップするには十分な成果だ。チャンピオンになるためには、まず表彰台の常連になるのが先決だ。ダニは予想通り驚異的な追い上げで、一時はトップに立つなど、その潜在能力を遺憾なく発揮したが、車体のセッティングが十分ではなく、最後にフロントが切れ込み転倒してしまった。非常に残念だったが、最後まで諦めず、再スタートで2ポイントを獲得する見事なプロ根性を見せた。Repsol Honda Teamとしては満足できない結果だったが、Hondaとして、表彰台を独占できたことは素晴らしかった。次の中国GPでは、今回逃した2台そろっての表彰台を目指したい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 3位)
「総合ポイントで首位に立つことが出来て嬉しいが、今日の3位という結果には満足していない。序盤は、路面のコンディションが違ったのだと思うが、予選のようなフィーリングで走ることが出来なかった。タイヤも、朝のウオームアップで使ったものだったし、完全にセッティングを詰め切れなかったせいかも知れない。そのためにリアのスライドが激しくてペースを上げられなかった。最終ラップに目の前で起きた接触には驚いた。あのスピードでは何も出来ないし、ラッキーだった。次の上海は好きなサーキット。今度は優勝したい」

高橋裕紀選手(250cc 5位)
「スタートは良かったが、序盤にペースを上げることが出来なかった。中盤からはリアタイヤのスライドが激しくなって、自分の走りを生かせるのは、コーナーの進入だけだった。しかし、最終コーナーの立ち上がりが一番大事なポイントだったし、そこでうまく立ち上がれないのが、最後まで苦しかった。トップグループに何とかついていって、終盤、前に出ようとしたが、ミスをしてちょっと離されてしまった。その差を縮めようとして最終ラップにまたミスをした。終わってみれば、もう少し、積極的に前に出るレースをしても良かったのかなあと思う。今日は、経験不足を感じた。表彰台に立ちたかった。悔しいレースだった」

青山周平選手(250cc リタイア)
「スタートが良くて、1コーナーで少しでも前に出ようと思った。ブレーキングで、前にいる選手が思ったよりも早くブレーキをかけたので、右に避けた。しかし、突っ込みすぎて、ロレンゾにあたってしまった。本当に残念。最悪のレースだった。ロレンゾには、本当に悪いことをした。今日は、すべてが駄目だった」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 33 マルコ・メランドリ Honda M 41:54.065
2 27 ケーシー・ストーナー Honda M +0.200
3 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +5.458
4 46 V.ロッシ ヤマハ M +6.209
5 24 トニ・エリアス Honda M +6.587
6 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +16.682
7 71 C.バーミューレン スズキ B +16.777
8 56 中野真矢 カワサキ B +21.537
9 5 C.エドワーズ ヤマハ M +22.847
10 6 玉田誠 Honda M +30.483
11 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +30.543
12 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +34.284
13 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +45.112
14 26 ダニ・ペドロサ Honda M +53.525
15 7 C.チェカ ヤマハ D +59.855
16 66 A.ホフマン ドゥカティ D +1:01.241
17 21 J.ホプキンス スズキ B +1:38.628
18 77 J.エリソン ヤマハ D +1Lap
RT 30 J.カルドソ ドゥカティ D +7Laps
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 4 青山博一 KTM 40:02.376
2 80 H.バルベラ アプリリア +0.401
3 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +0.467
4 15 R.ロカテッリ アプリリア +0.641
5 55 高橋裕紀 Honda +2.555
6 50 S.ギュントーリ アプリリア +10.554
7 96 J.シュムルツ アプリリア +12.534
8 25 A.バルドリーニ アプリリア +16.887
9 14 A.ウェスト アプリリア +17.348
10 19 セバスチャン・ポルト Honda +20.910
RT 73 青山周平 Honda +19Laps
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 55 H.ファウベル アプリリア 39:30.095
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.243
3 33 S.ガデア アプリリア +7.240
4 24 S.コルシ ジレラ +8.340
5 6 J.オリベ アプリリア +9.127
6 14 G.タルマクシ Honda +10.749
7 52 L.ペセック デルビ +18.258
8 8 L.サネッティ アプリリア +22.800
9 71 小山知良 マラグーティ +23.224
10 10 A.ロドリゲス アプリリア +23.240

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 ニッキー・ヘイデン Honda 52
2 L.カピロッシ ドゥカティ 51
3 マルコ・メランドリ Honda 45
4 ケーシー・ストーナー Honda 41
5 V.ロッシ ヤマハ 40
6 ダニ・ペドロサ Honda 32
7 トニ・エリアス Honda 32
8 中野真矢 カワサキ 22
9 C.エドワーズ ヤマハ 19
10 S.ジベルノー ドゥカティ 18
11 ケニー・ロバーツJr. KR211V 17
12 玉田誠 Honda 14
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 65
2 ドゥカティ 51
3 ヤマハ 43
4 カワサキ 22
5 KR211V 17
6 スズキ 16
ポイント一覧
【ライダー:250cc】 【コンストラクター:250cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 52
2 J.ロレンゾ アプリリア 50
3 青山博一 KTM 46
4 H.バルベラ アプリリア 44
5 R.ロカテッリ アプリリア 38
6 高橋裕紀 Honda 31
7 S.ギュントーリ アプリリア 27
8 A.デ・アンジェリス アプリリア 24
9 M.カルデナス Honda 16
10 J.シュムルツ アプリリア 15
11 セバスチャン・ポルト Honda 15
17 青山周平 Honda 3
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 70
2 Honda 52
3 KTM 46
4 ジレラ 13
ポイント一覧
【ライダー:125cc】 【コンストラクター:125cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1

A.バウティスタ

アプリリア 70
2 H.ファウベル アプリリア 45
3 S.ガデア アプリリア 41
4 M.カリオ KTM 33
5 L.ペセック デルビ 29
6 M.パシーニ アプリリア 29
7 S.コルシ ジレラ 25
8 G.タルマクシ Honda 23
9 J.シモン KTM 22
10 P.ニエト アプリリア 19
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 75
2 KTM 38
3 デルビ 29
4 Honda 26
5 ジレラ 25
6 マラグーティ 12
ポイント一覧
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