トルコGP予選は、朝から冷たい雨となり、最高気温も12℃と寒い一日となった。ドライコンディションでもスリッピーなイスタンブール・パーク・サーキットの路面は、ウエットになり、さらに滑りやすいコンディションとなった。そのため、各クラスともに転倒者が続出、厳しい予選となった。
その中で、PPを獲得したのはクリス・バーミューレン選手(スズキ)。2番手に、初日トップタイムのニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)が僅差で続いた。ヘイデン選手はウエットになった2日目午前中の3回目のフリー走行で、ウエットセッティングに時間をさいて10番手だったが、午後の予選では一気にタイムを短縮して2番手に浮上した。
ヘイデン選手は、何度もバーミューレン選手のトップタイムを脅かした。最終ラップには今季初PPに王手をかける快走を見せたが、最終コーナーで痛恨のコースアウト、惜しくも2番手に終わった。しかし、ドライでもウエットでも素晴らしい走りを披露して、今季初優勝の期待がふくらんだ。
3番手はセテ・ジベルノー選手(ドゥカティ)。以下、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)、ジョン・ホプキンス選手(スズキ)、ランディ・デ・ピュニエ選手(カワサキ)と、トップタイムをマークしたバーミューレン選手同様、ブリヂストン勢が好走を見せた。
7番手にはケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)がつけた。前戦カタールGPで初PPを獲得。今大会も初日から好調な走りを見せたが、この日はウエットコンディションの中で、リアタイヤのトラクション不足に苦しみ、7番手に終わった。しかし、ミシュラン勢では、ヘイデン選手に続く好タイムをマーク。決勝レースでは、依然としてMotoGP初の表彰台への期待がふくらんでいる。
10番手には、Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るケニー・ロバーツJr.選手(Team
Roberts)。雨のレースでは、これまでも素晴らしい速さを見せてきた。開幕戦から車体の改良を行い、レースをこなすたびに確実にポテンシャルを高めているKR211V。決勝での快走に注目が集まっている。
12番手にはトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)。初日のフリー走行で5番手と好走を見せたが、ウエットコンディションでは苦しい走りを強いられた。
13番手には玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)。ドライコンディションで調子を取り戻しつつある玉田選手は、午前中のフリー走行では17番手と厳しい走りを強いられたが、予選では13番手までポジションを回復。完全復調には至っていないが、ドライでもウエットでも、確実に前進していることを感じさせた。
初日を3番手で終え、トルコGP2年連続制覇に向けて絶好のスタートを切ったマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)だが、この日は雨の中でいいリズムを見つけられず、14番手と大きくポジションを落とした。決勝は5列目スタートと厳しいグリッドになるが、追い上げのレースに期待だ。
そして16番手にはダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)。初日は4番手と好調な走りを見せたが、雨とイスタンブールのスリッピーな路面コンディションに苦しめられた。この日は終始いいグリップを見つけられずポジションを上げることが出来なかった。午前中3回目のフリー走行で転倒を喫し、午後の予選でも今季最悪の17番手。メランドリ選手同様、6列目からの追い上げのレースとなる。
初日、トップ5を独占したHonda勢。2日目予選は雨の影響で厳しい戦いを強いられたが、ヘイデン選手を筆頭に決勝での巻き返しに注目が集まっている。
250ccクラスは、2日目のセッションが雨になったことで、初日のタイムでグリッドが確定した。PPを獲得したのは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)。2番手にアレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)。3番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)、4番手に高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)と続き、フロントローに2台のHonda勢が並んだ。3番手のドヴィツィオーゾ選手は、ウエットコンディションの決勝を想定して、雨のセッティングに多くの時間をさいた。高橋選手は、午前中のフリーで転倒を喫したが、ドライでもウエットでも素晴らしい走りを披露、フル参戦初の表彰台の期待が高まった。初日のタイムで、セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)は9番手。青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は14番手だが、ウエットコンディションでまずまずの走りを披露、決勝での巻き返しが期待される。
125ccクラスも、初日のタイムでグリッドが決まった。アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢は、ガボール・タルマクシ選手が6番手2列目。ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手が11番手3列目から決勝に挑む。
|