第3戦トルコGPが、28日、イスタンブール郊外のイスタンブール・パーク・サーキットで開幕した。トルコでグランプリが開催されるのは今年で2回目。昨年はHonda勢が素晴らしい走りを見せたが、今年も、初日からHonda勢の走りが大きな注目を集めた。
トップタイムをマークしたのは、昨年のシーズン終盤戦から6戦連続表彰台に立っているニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)。午前中1回目の走行は4番手だったが、午後2回目の走行では一気にタイムを短縮して首位に立った。今年は、開幕戦スペインGPで3位、前戦カタールでは2位と確実に調子を上げている。ニューマシンが確実に熟成していることを感じさせる走りは、今季初優勝を十分に期待させるものだった。
2番手にはケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)。1回目の走行では、ライバルを圧倒する走りでトップタイムをマークした。午後の走行でも、セッション開始早々から快調にラップタイムを刻んで首位に立ったが、中盤に痛恨の転倒を喫し、セッション終盤にヘイデン選手に逆転された。ストーナー選手は、前戦カタールGPで、史上2番目の若さで最高峰クラスPPを獲得した。決勝では体調不調のために5位に終わったが、その勢いは衰えず、今大会も、優勝候補の一角に浮上。今大会も、初表彰台、初優勝の期待が膨らんだ。
3番手にはマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)。初開催となった昨年の大会では、予選2番手からMotoGP初優勝を果たし、その勢いで、最終戦バレンシアGPと連勝を果たした。今年は、スペインGP5位、カタールGP7位と、まだ表彰台がないだけに、得意のサーキットで、今季初表彰台と初優勝を狙っている。メランドリ選手は、前戦カタールGPで本来の調子を取り戻した。決勝はセッティングに失敗して表彰台を逃しているだけに、今大会は、その雪辱戦となる。
4番手にはダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda
Team)。午前中の走行では、慎重な走りで8番手だったが、午後の走行では何度も首位に立つ快走を披露。アタックのタイミングを逃し4番手に終わったが、大型ルーキーの走りは、ここでも注目を集めた。ペドロサ選手は、デビュー戦のスペインGPで2位になって大きな注目を集めた。第2戦カタールでは、スタート直後の混乱で大きくポジションを落としたが、素晴らしい追い上げを見せて6位になった。ペドロサ選手は、「ハプニングがなければカタールでも表彰台を狙えた」と語っていただけに、今大会は、2回目の表彰台と初優勝の期待が膨らんでいる。2番手のストーナー選手とともに、20歳コンビの2人が、MotoGPクラスの注目を集めそうだ。
5番手には、MotoGP2年目のトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)。今年、Fortuna Hondaに移籍、開幕戦から素晴らしいパフォーマンスを見せている。今大会も、午前中の走行では7番手だったが、午後の走行では、トップのヘイデン選手からわずか0.399秒差の快走で5番手に浮上した。
そして、開幕戦から低迷している玉田誠選手(KONICA
MINOLTA Honda)が、今大会は、10番手とまずまずのスタートを見せた。今大会は、RC211Vのセッティングを大幅に見直し、初日のフリー走行に挑んだ。午前中1回目の走行では11番手だったが、午後の走行では10番手へとひとつポジションアップ。「今回はスタンダードのセッティングに戻し走行している。今年になってやっと普通に走れたような感じだ。フィーリングは悪くない。今日は10番手だったが、タイムが接近している。明日はトップとの差をさらに縮めたい」と復活を感じさせる走りに、表情は明るかった。
こうして、トルコGP初日は、Honda勢がトップ5を独占、さらにトップ10に6台すべてのHonda勢が名前を連ねるという快走だった。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が3番手、高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が4番手と好調なスタートを切った。ドヴィツィオーゾ選手は、午前中のフリー走行でトップタイムを刻んだ。午後の予選でも快調な走りを見せて、3番手につけた。高橋裕紀選手もフリー走行で7番手。予選では終盤まで2番手につける快走を披露。しかし、最後のアタックで転倒を喫し4番手にダウンも、今季初表彰台の期待が膨らんだ。セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)は9番手。ルーキー青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は、初めて経験するコースに苦戦、14番手で初日を終えた。
125ccクラスは、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、ガボール・タルマクシ選手が6番手、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手は11番手だったが、昨年の大会では、ともに優勝争いに絡んでいるだけに、2日目のポジションアップに期待が膨らんだ。 |