MotoGP Honda Racing
モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > 第2戦 カタールGP 決勝
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.04.08 Rd.02 カタールGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第2戦 カタールGP
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ヘイデン開幕から2戦連続表彰台。PP獲得のストーナーも5位と健闘
2006年4月8日(土)・決勝
会場:ロサイル・インターナショナル・サーキット 天候:晴れ 気温:26℃ コースコンディション:ドライ 観客数:3291人(3日間:5593人)
リザルト&ポイント

 第2戦カタールGP決勝は、朝から青空が広がる中で行われた。観客は3000人超と少なかったが、今年で3回目を迎えるだけに、観客の盛り上がりは、これまでにないものだった。優勝したのは、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)。そのロッシ選手を最後まで追撃したニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)が2位。そして3位にロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)。最終ラップまで緊張した接戦を繰り広げた3選手に、グランドスタンドから大きな拍手が送られた。

第2戦 カタールGP
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 4位にはセテ・ジベルノー選手(ドゥカティ)。5位には、史上2番目の若さでPPを獲得したケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)が入った。ストーナー選手は、中盤までレースの主導権を握る快走を見せたが、後半になって後退、表彰台を逃した。その後方では、スタートの遅れを取り戻したダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が6位。そのペドロサ選手とし烈な戦いを繰り広げたマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)が7位。フロントローからのスタートに失敗したトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)が8位。Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)が10位と、Honda勢6台がトップ10入りを果たした。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は14位でポイントを獲得した。

 強い風の中で繰り広げられたMotoGPクラス決勝。レースは、PPスタートのストーナー選手の快進撃で始まった。ストーナー選手は、フリー走行で総合首位。予選でも史上2番目の若さでPPを獲得した。決勝前のウオームアップでもトップタイムと、完璧な状態で決勝を迎えた。勝てば、フレディ・スペンサー選手の史上最年少記録を24年ぶりに更新するという注目の一戦。ストーナー選手は、ホールショットからハイペースでレースを引っ張ったが、後半になってじりじりと後退。ロッシ選手、ヘイデン選手、カピロッシ選手、ジベルノー選手にかわされ5位に終わった。しかし、非凡な才能を存分に見せつけたレース。これからの活躍に大きな期待が集まった。

 開幕戦スペインGPで3位のヘイデン選手は、今回も表彰台に立った。これで昨年のシーズン終盤戦から6戦連続で表彰台に立っている。ヘイデン選手は、2列目から好スタートを切ってストーナー選手に迫った。その後、ロッシ選手にかわされて3番手にダウンしたが、ロッシ選手を追撃。後半は、ロッシ選手との一騎打ちとなった。ラスト4周では、1コーナーのブレーキング競争で首位に立ったが、抜き返されて、最後は、0.9秒差の2位。優勝こそ逃したが、2戦を終えて、総合ポイントで2位に浮上した。

 3位にカピロッシ選手。4位にジベルノー選手。そして5位にストーナー選手。その後方では、メランドリ選手とペドロサ選手がし烈な6位争いを繰り広げた。メランドリ選手は、予選12番手から好スタートを切って1周目6番手につけた。対照的に、スタートに失敗したペドロサ選手は、5番手グリッドから10番手まで後退。しかし、確実にポジションを回復。中盤からは、この2人が激しい6位争いを繰り広げた。そして終盤になってペースを上げたペドロサ選手がメランドリ選手を突き放した。

 スペインGPでMotoGPクラスデビュー戦表彰台を飾ったペドロサ選手は、2戦連続表彰台は果たせなかったが、ストーナー選手同様、今季の活躍をさらに期待させる走りを披露した。今大会、徐々に本来の走りを取り戻してきたメランドリ選手。ペドロサ選手の後塵を拝したが、確実に調子を取り戻していることを感じさせた。

 Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るロバーツJr.選手は、2戦連続でトップ10フィニッシュ。初日のフリー走行でトップタイムをマークするなど、確実にポテンシャルを上げているだけに、これからの活躍が期待される。玉田選手は14位。今大会も不完全燃焼のレースとなった。

 250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が優勝。そのロレンゾ選手と最終ラップまでし烈なバトルを繰り広げたアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が2位で、開幕から2戦連続で表彰台に立った。以下、セバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)が7位。開幕戦スペインGPで4位の高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)は、今大会9位と悔しいレースとなった。青山周平選手(Repsol Honda Team 250)も初めてのサーキットに苦戦して13位だった。

 125ccクラスは、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)が優勝。Honda勢は、トーマス・ルシ選手が8位。ガボール・タルマクシ選手が11位だった。

第2戦 カタールGP
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コメント

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 2位)
「今日は、表彰台に立つためのバトルではなく、勝つためのバトルだったから、すごく楽しかった。とにかく全力で、バレンティーノをプッシュした。今日は勝てなかったが、最終ラップに差を詰めることが出来た。今日は思い切ったセットアップを試したが、高速コーナーが良かった。いまのスタッフとは2年目のシーズンになるが、一緒に素晴らしい仕事が出来ている。みんなが一生懸命にやってくれたおかげで、前進することが出来た。ニューバイクの方が明らかにいいし、新しい方向性を見つけることが出来た。これで6戦連続表彰台だが、早く、勝ちたいね」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 5位)
「スタートはすごく良かったし、気持ち良く走ることが出来た。自分の走りに集中することも出来た。しかし、燃料が軽くなっていくにつれて、走りやすくなるはずなのに、今日は、最後までリアのグリップに苦しんだ。それでペースをキープできなかった。体調も100%ではなかった。もう少しいい結果を出せると思っていた。オフのテストにあまり多く参加できなかったことも理由のひとつ。カゼも引いていたので、10周した頃に、足がつり始めてしまった。ロッシに抜かれたときには驚かなかった。抜かれるのは、時間の問題だと思っていた。終盤は、カピロッシとジベルノーといいレースが出来たと思う」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP6 位)
「たられば……になってしまうが、もし、スタートが良ければ、4位以内にはなれたと思う。スタートでクラッチにトラブルを抱えていて、昨日の予選のニッキーのようにウイリーしてしまい、遅れてしまった。その後、ホプキンスのバイクからオイルが出て、ヘルメットのバイザーが汚れてしまった。そのために、前にいるエリアスがスロットルを戻し、さらに遅れてしまった。それで3秒か4秒はロスしてしまった。その後、メランドリとすごいバトルになったが、メランドリのバイクより速く、ストレートで抜くことが出来た。今日のリザルトに不満はないが、もっといいポジションでバトルが出来たはず。それだけにフラストレーションがたまるレースだった。まだ、たった2レースをしただけだが、これからがすごく楽しみだ」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 7位)
「本当に難しいレースだった。スタートは良かったし、いくつかポジションを上げることが出来た。しかし、終盤にかけてミスをして、ポジションを下げてしまった。ペドロサとのバトルは素晴らしかった。ストレートで抜かれ、ブレーキングで抜き返した。7位という結果には満足できない。残念なレースだった。明日のテストに参加して、さらに、マシンのセッティングを前進させたい」

トニ・エリアス選手(MotoGP 8位)
「2日間の予選は素晴らしい仕事が出来たし、決勝はもっといい結果を望んでいた。しかし、スタートに失敗して、大きな代償を払うことになった。前を走るホプキンスのエンジンブローでスローダウンしなければならなかった。ヘルメットのシールドも汚れて、遅れてしまった。本当に大変なレースだった。今日はいいレースが出来ると信じていたし、本当にがっかりしている」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「今日の結果は非常に残念だ。しかしニッキーは、ここに来てからも精力的にマシンを仕上げ、昨日の予選といい、今日のレースといい、本当に頑張った。昨年の今頃に比べれば驚くほど、精神力が強くなった。今日の頑張りを心から褒めたい。ダニはクラッチのフィーリングが悪く、スタートでウイリーしてしまい、順位を落としてしまった。さらに運が悪いことに、他のマシンからのオイルでシールドが汚れ、ペースダウンを余儀なくされた。しかしそこから懸命に追い上げ、6位までに上がることが出来た。最後までレースをあきらめないプロフェッショナルなライダーだ。優勝はできなかったが、ポイントランキングでニッキーが2位、ダニが3位につけ、明日につながるレースとなった。まだまだ我々はマシンの戦闘力を上げていかなければならないが、もう少しのところまで来ている。今後もぜひ期待して欲しい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 2位)
「決勝に向けて、マシンのセッティングに苦しんだが、朝のウオームアップが終わったときに、いいレースが出来ると思った。スタートも良かったし、中盤にロレンゾに抜かれてからは、リスクを犯さないように後ろを走った。最終ラップに彼をパスしたが、コーナーではらんで抜き返されてしまった。勝ちたいレースだった」

高橋裕紀選手(250cc 9位)
「2日間の予選、コーナーの進入で振られる挙動が直らなかったのだが、朝のウオームアップでいままで使ったことのないスペックのサスに替えたら、良くなった。しかし、セッティングを完全に決める時間がなかったので、思うようにペースを上げることが出来なかった。スタートは良かった。1コーナーの進入でポジションを落とした。その後、4位争いの後ろまで追い上げたのだが、それからは徐々にペースが落ちた。今回は思った通りにいかなかった。金曜日の時点で、今日のサスを使っていれば表彰台も狙えたかも知れない。それだけに残念だった」

青山周平選手(250cc 13位)
「思うように走れず、フラストレーションのたまるレースだった。疲れたレース。長かった。今回は、3日間を通じて、最後までコースを攻略出来なかった。コース自体は覚えたけれど、マシンのセッティングを詰めきれず、決勝も思い切りいけなかった。初めてのサーキットで、苦労するのはわかっていたが、予想以上に厳しかった。次のトルコも初めてのサーキットなので、今回の経験を生かしたい」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ M 43:22.229
2 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.900
3 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +1.494
4 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +4.638
5 27 ケーシー・ストーナー Honda M +7.575
6 26 ダニ・ペドロサ Honda M +10.820
7 33 マルコ・メランドリ Honda M +11.784
8 24 トニ・エリアス Honda M +19.481
9 5 C.エドワーズ ヤマハ M +22.920
10 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +34.286
11 56 中野真矢 カワサキ B +35.316
12 7 C.チェカ ヤマハ D +49.245
13 77 J.エリソン ヤマハ D +1:01.469
14 6 玉田誠 Honda M +1:10.778
15 66 A.ホフマン ドゥカティ D +1:22.051
16 30 J.カルドソ ドゥカティ D +1:33.818
RT 71 C.バーミューレン スズキ B +15Laps
RT 21 J.ホプキンス スズキ B +18Laps
RT 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B -
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 48 J.ロレンゾ アプリリア 41:29.946
2 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +0.077
3 15 R.ロカテッリ アプリリア +19.364
4 80 H.バルベラ アプリリア +19.398
5 4 青山博一 KTM +24.051
6 50 S.ギュントーリ アプリリア +28.695
7 19 セバスチャン・ポルト Honda +33.255
8 58 M.シモンセリ ジレラ +34.214
9 55 高橋裕紀 Honda +34.406
10 96 J.シュムルツ アプリリア +34.419
13 73 青山周平 Honda +1:00.633
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 38:56.548
2 36 M.カリオ KTM +6.765
3 33 S.ガデア アプリリア +6.775
4 75 M.パシーニ アプリリア +8.327
5 22 P.ニエト アプリリア +14.551
6 55 H.ファウベル アプリリア +15.266
7 10 A.ロドリゲス アプリリア +15.356
8 1 T.ルシ Honda +16.236
9 24 S.コルシ ジレラ +22.770
10 60 J.シモン KTM +23.137

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 L.カピロッシ ドゥカティ 41
2 ニッキー・ヘイデン Honda 36
3 ダニ・ペドロサ Honda 30
4 V.ロッシ ヤマハ 27
5 トニ・エリアス Honda 21
6 ケーシー・ストーナー Honda 21
7 マルコ・メランドリ Honda 20
8 中野真矢 カワサキ 14
9 ケニー・ロバーツJr. KR211V 14
10 S.ジベルノー ドゥカティ 13
12 玉田誠 Honda 8
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 ドゥカティ 41
2 Honda 40
3 ヤマハ 30
4 カワサキ 14
5 KR211V 14
6 スズキ 7
ポイント一覧
【ライダー:250cc】 【コンストラクター:250cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 J.ロレンゾ アプリリア 50
2 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 36
3 R.ロカテッリ アプリリア 25
4 H.バルベラ アプリリア 24
5 青山博一 KTM 21
6 A.デ・アンジェリス アプリリア 20
7 高橋裕紀 Honda 20
8 S.ギュントーリ アプリリア 17
9 M.カルデナス Honda 13
10 セバスチャン・ポルト Honda 9
17 青山周平 Honda 3
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 50
2 Honda 36
3 KTM 21
4 ジレラ 8
ポイント一覧
【ライダー:125cc】 【コンストラクター:125cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1

A.バウティスタ

アプリリア 50
2 M.カリオ KTM 33
3 M.パシーニ アプリリア 29
4 S.ガデア アプリリア 25
5 L.ペセック デルビ 20
6 H.ファウベル アプリリア 20
7 P.ニエト アプリリア 17
8 J.シモン KTM 17
9 G.タルマクシ Honda 13
10 S.コルシ ジレラ 12
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 50
2 KTM 33
3 デルビ 20
4 Honda 16
5 ジレラ 12
6 マラグーティ 5
ポイント一覧
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