第2戦カタールGPが、6日、ドーハ郊外のロサイルで開幕した。カタールでグランプリが開催されるのは、今年で3年目。過去2年は、最高気温が40℃を超える9月下旬から10月にかけて行われ、シーズンを通じてもっとも過酷な条件となっていた。今年は、涼しい時季に開催されることになり、選手たちからは、歓迎の声が聞こえた。
その中で、トップタイムをマークしたのは、ケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)。Hondaエンジンを搭載するKR211Vで素晴らしい走りを見せた。2番手には、今年からMotoGPクラスに参戦している、ルーキーのケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)。そして3番手にマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)と、Honda勢がトップ3を独占した。以下、コーリン・エドワーズ選手(ヤマハ)、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)と続き、ダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が7番手、トニ・エリアス選手(Fortuna Honda)が8番手、ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)9番手と、6台のHonda勢がトップ10で初日のフリー走行を終えた。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は16番手だった。
この日、トップタイムをマークしたロバーツJr.選手は、今年からHondaエンジンを搭載するKR211Vに乗る。ニューマシンのデビュー戦となった開幕戦スペインGPでは8位と健闘した。今大会は、1回目のフリー走行で7番手。2回目の走行では、昨年のポールシッターのカピロッシ選手を激しく追撃。見事、トップタイムをマークした。
2番手には、250ccクラスからMotoGPクラスにスイッチして、デビュー戦となるスペインGPで6位と健闘したストーナー選手が入り、今日の快走も、大きな注目を集めた。今年20歳のストーナー選手。昨年、ペドロサ選手とし烈なチャンピオン争いを繰り広げ、250ccクラス総合2位につけた。今オフは、古傷の肩の治療のために、それほど多くのテストを消化できなかったが、第2戦にして早くも非凡な才能を披露した。
ストーナー選手は、1回目のフリー走行でトップタイム。2回目は、最終ラップにロバーツJr.選手に逆転されたが、一日を通じて、もっとも安定した速さを見せた。今大会は、カタール入りするフライトが欠航したことで、フリー走行が始まる直前に現地入り。関係者をハラハラさせるハプニングの中での好走だった。
3番手にはメランドリ選手。前戦スペインGPは、予選7番手、決勝5位と不完全燃焼のレースとなっていた。しかし、スペインGP後のテストでは好走を見せている。マシンのセッティングが大きく前進したメランドリ選手は、その成果をカタールでも発揮した。昨年の大会は、ロッシ選手とし烈な優勝争いを演じた。昨年は総合2位と今季は初のタイトル獲りが期待されているだけに、トップから0.105秒差の3番手は、復調ムードを感じさせた。
MotoGPクラスにスイッチして2戦目。開幕戦スペインGPでは、デビュー戦にして2位表彰台という素晴らしい走りを見せたペドロサ選手は、7番手だった。ロサイルは、MotoGPマシンではじめて走るコース。ギアの選択にタイヤテストなど、この日は、マシンのセットアップに集中。2日目に向けて確実に前進した。
8番手にはエリアス選手。開幕戦スペインGPでは、スタートで出遅れながら、素晴らしい追い上げのレースを見せて、4位でフィニッシュした。カタールGPは、シーズンを通じてもっとも苦手なコースとコメントするが、まずまずのポジションで1日目を終えた。
9番手のヘイデンは、車体のセッティングに多くの時間を費やし、9番手に終わった。しかし、昨年の大会では表彰台に立っているだけに、2日目のポジションアップに自信を見せていた。
玉田選手は16番手だった。開幕戦スペインGPから車体のセッティングに苦しみ不完全燃焼の走りが続いている。今大会も、思うようにセットアップを前進させることが出来ず、厳しいポジションで初日を終えた。
250ccクラスは、ヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、開幕戦で低迷していたセバスチャン・ポルト選手(Repsol Honda Team 250)が4番手と復調ムード。開幕戦で3位表彰台に立ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が6番手。開幕戦で表彰台にあと一歩の4位になった高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)が9番手。Honda Racingスカラーシップで今季初のフル参戦となる青山周平選手(Repsol Honda Team 250)が、初コースながら11番手とまずまずのスタートを切った。
125ccクラスは、マティア・パシーニ選手(アプリリア)が暫定PP。Honda勢は、ガボール・タルマクシ選手が8番手だった。 |