快晴に恵まれたスペインGP予選2日目は、予想通り、予選タイヤによる激しいアタック合戦となり、ロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)がPPを獲得。2番手にセテ・ジベルノー選手(ドゥカティ)、3番手に中野真矢選手(カワサキ)と、ブリヂストンタイヤ勢がフロントローを独占した。
2列目4番手にニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda
Team)、5番手にダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda
Team)、6番手にトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)と、ミシュランタイヤ勢の上位を占めたHondaライダー3選手が2列目に並んだ。2日間3回に及んだフリー走行でトップタイムを刻んだマルコ・メランドリ選手(Fortuna
Honda)は3列目7番手から決勝に挑む。Hondaエンジンを搭載するKR211Vのケニー・ロバーツJr.選手(Team
Roberts)は13番手。ケーシー・ストーナー選手(Honda
LCR)は15番手、玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は16番手だった。
スペインGP予選は、開始早々にコース上にオイルが出るハプニングが発生。そのために、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)、中野選手、ランディ・デ・ピュニエ選手(カワサキ)、さらにHonda勢のエリアス選手、ロバーツJr.選手が転倒する波乱の幕開けとなった。この多重クラッシュで約20分間の赤旗中断。幸いにも転倒した選手に怪我はなく、セッションは再開された。予選タイヤを使ってのアタック合戦では、ブリヂストンタイヤ勢がフロントローを独占した。
4番手はミシュランタイヤ勢のトップランナーとなったヘイデン選手。今年はMotoGP4年目のシーズン。昨年はMotoGP初優勝を達成。総合3位とブレイクしただけに、今季はタイトル獲りの期待が寄せられる。ヘイデン選手は、今オフのテストではニューマシンの開発に専念。ここまで様々なテストに取り組んできたが、開幕戦の決勝に向けて確実に調子を上げてきた。昨年のシーズン後半は、表彰台の常連として注目を集めた。今年は念願のタイトル獲得に向けて、開幕戦から優勝を狙っていく意気込みだ。
5番手にはヘイデン選手のチームメイトで、今回MotoGP初レースとなるペドロサ選手。地元ファンの熱狂的な声援の中で、午前中のフリー走行では3番手と快走を見せた。予選タイヤのアタックでは、予選タイヤのパフォーマンスを完璧に発揮させる走りはできず5番手となったが、地元ファンからはデビュー戦表彰台とデビューウインの期待を集めた。250cc時代は、2年連続で開幕戦Vを飾っている。今大会は地元20歳のルーキーの走りが大きな注目を集めそうだ。
6番手にはエリアス選手。初日のフリー走行で10番手。2日目には7番手に浮上。予選では開始早々に他車のオイルに乗って転倒するという不運に襲われたが、6番手へとポジションアップを果たした。エリアス選手は確実にタイムを上げ、決勝への期待を膨らませた。
その後方、3列目7番手には、午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたメランドリ選手。コース上にオイルが出たために慎重なアタックとなり7番手に終わった。しかし、決勝に向けてのセットアップは万全。昨年は、シーズン終盤戦に2連勝を達成して総合2位と大ブレイク。予選こそ7番手だったが、優勝候補の筆頭だけに、本番での追い上げが注目されそうだ。
エリアス選手同様、オイルに乗って転倒を喫したロバーツJr.選手は、その転倒の影響でセカンドバイクでアタックしなければならず、惜しくも13番手に終わった。しかし、フリー走行では6番手と快調な走りを見せていただけに、マシンを修復する決勝での巻き返しに期待したい。
フリー走行で5番手につけたストーナー選手は、ペドロサ選手と同様に今回がMotoGP初のレース。予選用タイヤのアタックに慣れていないために、15番手にダウンした。しかし、250cc時代は、ペドロサ選手とチャンピオン争いをした実力を持つだけに、追い上げのレースに注目だ。
フリー走行で15番手の玉田選手は、予選ではひとつポジションを落とす16番手。初日からマシンのセットアップが決まらず、この日も試行錯誤の中で一日を終えた。終始、厳しい表情の玉田選手だが、「明日は後方からのスタートになるが、追い上げのレースにする」と、本番での巻き返しに気合を入れていた。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)がPPを獲得。2番手に高橋裕紀選手(Humangest
Racing Team)、3番手にヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)、4番手に青山周平選手(Repsol
Honda Team 250)と、フロントローにHonda・レーシングスカラシップで参戦する日本の2選手が並んだ。2年目のシーズンを迎える高橋選手は、これがフル参戦後、初のフロントロースタートとなる。今年はオフのテストも好調で、初表彰台、初優勝の期待の中で決勝を迎える。これがフル参戦初レースとなる青山選手も、デビュー戦でフロントローを獲得する素晴らしい走りを披露。高橋選手とともに、開幕戦表彰台、そして初優勝の期待が膨らんだ。昨年、総合3位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest
Racing Team)は、3列目スタートの11番手。セバスチャン・ポルト選手(Repsol
Honda Team 250)は22番手から決勝に挑む。
125ccクラスは、マティア・パシーニ選手(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢は、ガボール・タルマクシ選手が7番手、マイク・ディ・ミリオ選手が11番手、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手は17番手。決勝での巻き返しに注目したい。
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