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レース
ポルトガル 第2戦 4月17日
ポルトガルGP
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
リザルト ポイント
グランプリ情報
Rd. Date
01 4/10 スペインGP
02 4/17 ポルトガルGP
03 5/1 中国GP
04 5/15 フランスGP
05 6/5 イタリアGP
06 6/12 カタルニアGP
07 6/25 オランダGP
08 7/10 アメリカGP
09 7/24 イギリスGP
10 7/31 ドイツGP
11 8/28 チェコGP
12 9/18 日本GP
13 9/25 マレーシアGP
14 10/1 カタールGP
15 10/16 オーストラリアGP
16 10/23 トルコGP
17 11/6 バレンシアGP
第2戦
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バロス3年ぶりのV。
ビアッジ3位、メランドリ4位と、Honda勢が大活躍
4月17日(日)・決勝
サーキット:エストリル・サーキット 天候:曇り/雨 気温:17℃ コースコンディション:ドライ/ウエット

 ポルトガルGPは、3年ぶりにPPを獲得したアレックス・バロス(Camel Honda)が素晴らしい走りでライバルを圧倒し、3年ぶりの優勝を飾った。2位にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、3位にマックス・ビアッジ(Repsol Honda Team)、4位にマルコ・メランドリ(Team Movistar Honda MotoGP)と、Honda勢が今大会も大活躍を見せた。ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は7位、終盤に転倒を喫したトロイ・ベイリス(Camel Honda)は再スタートして11位でフィニッシュ。中盤までトップを快走したセテ・ジベルノー(Team Movistar Honda MotoGP)は、雨の中で痛恨の転倒を喫しリタイア。玉田誠(KONICA MINOLTA Honda Team)は、予選の転倒で右手首を負傷し、今大会を欠場した。

第2戦
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 第2戦ポルトガルGPは、不安定な天候の中で決勝レースが行われた。スタートこそドライコンディションだったが、中盤を迎えた9周目にウエットレースを告げる白旗がコーナーポストから一斉に出された。今年からMotoGPクラスは、新ルールが採用された。天候の変化による中断がなくなり、白旗振動と同時に、選手はピットインして違うタイヤを装着したマシンにチェンジできることになった。果たしてどんな展開になるのか注目が集まる中で、レースは進行した。

 この時点で、レースの主導権を握るのはジベルノーだった。2番手には、3回のフリー走行でトップタイムをマークし、予選でもPPを獲得、さらにウエットの中で行われた決勝前のウオームアップでもトップタイムをマークしたバロスが、素晴らしい走りでジベルノーを追撃。終盤、雨が強くなった中でジベルノーが痛恨の転倒。それからはバロスの独壇場となり、2002年の最終戦バレンシアGP以来、3年ぶりの優勝を飾った。バロスは、RC211Vで通算3勝目。2002年にRC211Vで2勝を上げ、その後チームを移籍して低迷したが、昨年からHondaチームに復帰し、その強さを取り戻すことになった。

 その後方では、ビアッジが予選8番手から素晴らしいスタートを切って、トップグループを追撃した。前半は、ジベルノー、バロスに続く3番手を走行。中盤から終盤にかけては、ロッシとバトルを演じて、見事に3位表彰台を獲得した。開幕戦スペインGPでは不調だったビアッジだが、2週連続開催となるポルトガルで、早くも調子を取り戻すことに成功した。

 4位のメランドリは、3位の開幕戦スペインGPに続いて好走を見せた。メランドリは、中盤までコーリン・エドワーズ(ヤマハ)、カルロス・チェカ(ドゥカティ)とバトルを繰り広げた。レース中には、ヘルメットのバイザーが曇ってペースを落とす厳しい戦いとなったが、最終的に4位でフィニッシュ。これからの活躍にますます期待が膨らんだ。

 6位にエドワーズ。予選9番手から思うようにペースを上げられなかったヘイデンは、粘り強い走りで7位。そのヘイデンと接戦を繰り広げたベイリスは、後半に転倒。再スタートを切って11位でフィニッシュした。玉田は予選で転倒した際に右手首を負傷、今大会を欠場した。

 これでHondaは、WGP最高峰クラスで通算193勝目。200勝と史上最多17回目のコンストラクターズタイトルに向けて、一歩前進した。

 250ccクラスは、ケーシー・ストーナー(アプリリア)が優勝。昨年の125ccチャンピオンのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Team Scot)が、何度も首位に立つ好走で2位になり、250ccクラス2戦目にして初表彰台を獲得した。3位にはランディ・デ・ピュニエ(アプリリア)。中盤から後半に掛けて、表彰台に立ったこの3人を抑えて開幕2連勝の期待が膨らんだダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)は、後半にヘルメットのバイザーが曇るトラブルでペースを落とし、悔しい4位に終わった。セカンドグループの厳しい混戦で戦った青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)は6位。高橋裕紀(Team Scot)は、初めて走るエストリルで好走し、セカンドグループの混戦の中を7位でフィニッシュした。

 125ccクラスは、ミカ・カリオ(KTM)が優勝。トーマス・ルシ(Honda)は、昨年のカタロニアGP以来、2回目の表彰台となる3位でゴール。ファブリツィオ・ライは4位、エストリル初走行の小山知良がセカンドグループの中で好走し、6位でフィニッシュした。葛原稔永は14位だった。

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コメント

アレックス・バロス(MotoGP 1位)
「今日の優勝は、信じられないくらいうれしい。すべてがパーフェクトだった。チームとミシュランに感謝している。すべての走行でトップタイムをマークすることができた。僕を信頼してくれたキャメルにも感謝したい。今朝のウオームアップは、路面はそれほど濡れていなかったが、レインタイヤでもすごく難しかった。だが、レースはそれ以上だった。路面はほとんどドライだったが、ところどころ濡れていた。序盤にセテにリードされたが追い上げて、彼にプレッシャーをかけようととにかくがんばった。ヘルメットとバイクに雨を感じたが、それでもがんばり続けた。彼はもう限界だったのか、フロントから転倒したようだ。中盤に白旗が出たけれど、ピットに入るほどの雨ではなかったし、インターミディに替えるのもメリットがなかった。タフで難しいレースだったが、満足度は最高だ。バレンティーノが最後にプレッシャーをかけてきたけどね。最終ラップは、もう勝てることを確信していた。シャンパンファイトのことを考えていたよ」

マックス・ビアッジ(MotoGP 3位)
「前回のレースは悲惨だったが、マックス・ビアッジは、こうしてちゃんといるんだということを今日のレースで証明することができた。今日はバイクがよかった。でも、本当はもっともっとよかったんだ。調子のいいメインバイクではなく、セカンドバイクでレースをしなくてはならなかったからね。それでも今日は、3位に満足している。すごくうれしい。僕自身はもちろん、チームのためにもいいレースができた。今日は、みんなに感謝したい。今日の表彰台は、次の中国GPに向けて、絶対に必要なリザルトだった。バイクは確実に良くなっている。次のレースは、もっと良くなるはずだ」

マルコ・メランドリ(MotoGP 4位)
「今日の結果にはとても満足している。ハードタイヤをチョイスしたので、序盤は厳しかった。レースが進むにつれていいリズムで走行することができた。エドワーズとチェカと、いいバトルができた。今日は新しいヘルメットを使ったのだが、水滴がバイザーについて前が見えなくなってしまった。最後の8ラップはバイザーを開けて走行しなければいけなかった。そんな状態で4位になれたのだから、本当に嬉しかった」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 7位)
「本当に残念なレースだった。バイクのセッティングを最後まで決められなかった。スタートは良かったのに、1コーナーで順位を落としてしまった。序盤、ドライコンディションの時はちゃんと走れたが、雨が降り始めてからは、ウエットの部分もあって、もうどうしようもなかった。少しでもポイントを取ろうと頑張った。シーズンは始まったばかりなので、気持ちを切り替えて次のレースに挑みたい」

トロイ・ベイリス(MotoGP 11位)
「変なレースだったけれど、すごくハッピーだった。グリッドは悪かったけれど、スタートは良かった。7位で転倒したときは、ニッキーとバトルをしていた。エンジンが止まって、再スタートは不可能だと思ったけれど、何とか再スタートすることができた。ハンドルバーが曲がっていたけど、とにかく走り続けた。ポイントを取ることもできたので、次はいいレースをしたい。今日はアレックスを祝福したい。今日の彼は最高だったね」

セテ・ジベルノー(MotoGP リタイア)
「今日は、本当にタフなレースだった。路面がどのくらい濡れているかを判断するのが難しかった。今日の転倒は、がんばり過ぎたからじゃない。1コーナーにかなりゆっくり進入したはずだったのだが、予想より濡れていて、減速が十分じゃなかったからなんだ。僕の転倒で、他のライダーはペースを落としていた。こういうコンディションでトップを走るということは、こういうこともあるということなんだ。残念な結果だったが、次の中国GPに向けて、万全な体調にするためフィジカルトレーナーと調整したい」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「今日のバロスは、本当に素晴らしい走りだった。予選から走りに集中していた。ドライでもウエットでも、文句のない走りだった。バロスはフロントが決まれば速い選手だが、今回は彼の良さが生きるレースだった。対照的にセテは残念なレースになった。こういう天候のときは、トップを走るリスクもあるが、1コーナーに差し掛かる前に雨が降り始めた。タイミングが悪かった。ビアッジはトップグループからは遅れたが、次につながるレースになったと思う。中国はもてぎに似たサーキットだと聞いている。ビアッジが得意なレイアウトなので期待している。ニッキーは予選でセッティングを詰め切れなかったことが、最後まで影響した。グリッドも悪かった。途中で彼の嫌いな雨が降ってきたことも、ポジションを上げられない原因のひとつだった。しかし、次の中国では、開幕戦で見せた元気のいい走りを見せてくれるはずだ」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(250cc 2位)
「序盤は路面が濡れていたので、厳しいレースだった。スリックタイヤだったし、あまりリスクをおかしたくなかった。そんな状態だったので、タイヤを温存しながら混戦の中で終盤まで待っていた。最終ラップは、アプリリアを抜くためにがんばったが、抜くことはできなかった。開幕前のテストで250ccに乗り始めたころは、今年は1年目だし、厳しいシーズンになると覚悟していた。でも、今回の表彰台で自信がついた。もう少しリスクをおかせば、ストーナーを抜くことができたかも知れないが、今日はこれが精いっぱいだった」

青山博一(250cc 6位)
「予選から、いまいち歯車がかみ合わなかった。決勝でも、最後まで気持ちよく走ることができなかった。天候が悪く、路面温度が低かったせいかも知れない。グリッドでタイヤのチョイスを迷った。結果的にベストな選択だったと思っているが、もっとソフトを選んでも良かったかもしれない。トップグループから遅れて、セカンドグループで競り合ったことは悔しいけれど、スペインでリタイアしているので、完走できて嬉しい。気持ちを切り替えて、次の中国GPに挑みたい」

高橋裕紀(250cc 7位)
「スタートがうまくいって、序盤はトップグループの中に混じって走ることができた。本当は、最後までそのグループで走りたかったが、離されてしまった。トップグループのペースが少しずつ上がったときに、自分のペースを上げられなかった。タイヤはソフトを選んだ。トップグループで走るためには、まだまだ足りない部分はあるが、今回のレースは自信になった。ただ、終盤競り合ったグループの中で、トップでゴールできなかったのが悔しい。次の中国GPは、みんな初めてのサーキットなので、楽しみにしている」

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決勝リザルト&ポイントランキング
MotoGP
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 4 アレックス・バロス Honda M 47:14.053
2 46 V.ロッシ ヤマハ M +2.771
3 3 マックス・ビアッジ Honda M +6.071
4 33 マルコ・メランドリ Honda M +29.546
5 7 C.チェカ ドゥカティ B +29.774
6 5 C.エドワーズ ヤマハ M +44.216
7 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +57.121
8 56 中野真矢 カワサキ B +59.847
9 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +1:07.718
10 11 R.シャウス ヤマハ M +1:22.431
11 12 トロイ・ベイリス Honda M +1:33.529
12 10 K.ロバーツ スズキ B +1:34.051
13 44 R.ロルフォ ドゥカティ D +1:35.956
14 24 T.エリアス ヤマハ M +1:36.492
15 77 J.エリソン バラタ D +2laps
16 67 S.バーン プロトンKR M +4laps
RT 15 セテ・ジベルノー Honda M +12laps
RT 21 J.ホプキンス スズキ B +12laps
RT 27 F.バッタイーニ バラタ D +20laps
250cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 27 C.ストーナー アプリリア 45:36.009
2 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +0.404
3 7 R.デ・ピュニエ アプリリア +0.431
4 1 ダニエル・ペドロサ Honda +2.009
5 5 A.デ・アンジェリス アプリリア +2.204
6 73 青山博一 Honda +17.855
7 55 高橋裕紀 Honda +17.914
8 50 S.ギュントーリ アプリリア +23.810
9 19 S.ポルト アプリリア +26.407
10 48 ホルへ・ロレンゾ Honda +45.921
11 80 ヘクトール・バルベラ Honda +51.533
125cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 36 M.カリオ KTM 41:19.431
2 55 H.ファウベル アプリリア +0.008
3 12 T.ルシ Honda +2.898
4 32 F.ライ Honda +2.940
5 54 M.ポジャーリ ジレラ +11.276
6 71 小山知良 Honda +13.543
7 19 A.バウティスタ Honda +13.547
8 75 M.パシーニ アプリリア +14.493
9 60 J.シモン KTM +14.710
10 58 M.シモンセリ アプリリア +15.194
ライダー:MotoGP
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 V.ロッシ ヤマハ 45
2 アレックス・バロス Honda 38
3 マルコ・メランドリ Honda 29
4 マックス・ビアッジ Honda 25
5 セテ・ジベルノー Honda 20
6 中野真矢 カワサキ 19
7 C.チェカ ドゥカティ 17
8 C.エドワーズ ヤマハ 17
9 トロイ・ベイリス Honda 15
10 L.カピロッシ ドゥカティ 10
11 ニッキー・ヘイデン Honda 9
12 玉田誠 Honda 8
  コンストラクター:MotoGP
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 45
2 ヤマハ 45
3 カワサキ 19
4 ドゥカティ 17
5 スズキ 6
6 バラタ 1
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ライダー:250cc
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 ダニエル・ペドロサ Honda 38
2 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 33
3 S.ポルト アプリリア 27
4 A.デ・アンジェリス アプリリア 27
5 C.ストーナー アプリリア 25
6 R.デ・ピュニエ アプリリア 16
7 ヘクトール・バルベラ Honda 16
8 ホルへ・ロレンゾ Honda 16
9 A.デボン Honda 11
10 青山博一 Honda 10
11 高橋裕紀 Honda 9
  コンストラクター:250cc
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 45
2 Honda 45
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ライダー:125cc
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 M.カリオ KTM 45
2 M.シモンセリ アプリリア 31
3 H.ファウベル アプリリア 29
4 F.ライ Honda 29
5 M.パシーニ アプリリア 21
6 M.ポジャーリ ジレラ 21
7 T.ルシ Honda 16
8 J.シモン KTM 14
9 G.タルマクシ KTM 11
10 小山知良 Honda 10
  コンストラクター:125cc
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 KTM 45
2 アプリリア 45
3 Honda 32
4 ジレラ 21
5 デルビ 5
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