スペイン西南部のヘレスで、8日、2005年シーズンの開幕戦スペインGPが開幕した。今年からMotoGPクラスのレギュレーションが変更になった。これまでは、1日目、2日目ともに、午前中にフリー走行、午後に予選が行われていたが、今年からMotoGPクラスの予選は、2日目の午後のセッションのみとなった。125ccクラスと250ccクラスは従来通り。
ヘレスは、89年からスペインGPの舞台として定着した。これまでスペインGPは、ヨーロッパラウンドの初戦として4月下旬から5月上旬に行われていたが、今年はシーズン開幕戦の舞台となった。ヨーロッパでシーズン開幕戦が行われるのは19年ぶり。それだけにファンの注目も高く、これまでにない盛り上がりが予想されている。
昨年は、雨のレースでセテ・ジベルノー(Team Movistar Honda MotoGP)が快勝、地元ファンを大喜びさせた。ジベルノーは、タイトル争いでは2年連続2位。惜しくもタイトルを逃しているだけに、今年は念願のタイトル獲得に闘志を燃やしている。しかも開幕戦が地元となれば気合も十分。2週間前に同地で行われた合同テストでは最高の仕上がりを見せて優勝候補の筆頭に挙げられている。その期待に応えて、1回目、2回目のセッションともにトップタイムをマーク。開幕Vに向けて最高のスタートを切った。
1回目のフリー走行では、開始早々からライバルを圧倒する快走を見せた。セッション終了時には、昨年の大会で、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がマークした1分40秒818を更新する1分40秒800をマーク。あっさりとサーキットベストタイムを更新した。午後のセッションでも1分40秒801でトップタイム。両セッションを通じて完璧な走りを披露した。
総合2番手にはロッシ。1回目の走行でマークした1分40秒886で2番手につけた。総合3番手にはチーム3年目のシーズンを迎えたニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)。2回目のセッションでジベルノーに次いで2番手タイムをマーク。2週間前の合同テストで1分39秒983という驚異的なタイムを記録して今季の大ブレイクを予感させたが、初日から好調をアピールした。
今季KONICA MINOLTA Honda Teamから参戦する玉田も、今季の飛躍に期待が集まる選手のひとり。シーズンオフのテストでは、常にトップタイム争いを演じて、大きな注目を集めた。1回目の走行では、トップから1.247秒差の1分42秒047で8番手。2回目の走行では1分41秒923とタイムを短縮したが、総合12番手で初日を終えた。
玉田は2週間前の同地でのテストでは、レースシミュレーションで優勝を十分に狙える好走を見せた。1分41秒台で快調にラップを刻んでいただけに、今大会の走りに大きな注目が集まっていた。しかし、この日は1分41秒台に入れるのがやっと。苦しい一日になったが、2日目のばん回に期す。
250ccクラスは、2年連続チャンピオンを目指すダニエル・ペドロサ(Team
Telefonica Movistar Honda 250cc)が、サーキットベストタイムを更新して暫定PPを獲得した。以下、セバスチャン・ポルト、ケーシー・ストーナー、ランディ・デ・ピュニエとアプリリア勢が続いた。2年目のシーズンを迎える青山博一(Team
Telefonica Movistar Honda 250cc)が5番手。ヘクトール・バルベラ(Team
Fortuna Honda)6番手、チームメイトのホルへ・ロレンゾが8番手。昨年の125ccチャンピオンのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Team
Scot)は転倒を喫して10番手。フル参戦デビュー戦となる高橋裕紀(Team
Scot)も転倒を喫して12番手で初日を終えた。
125ccクラスは、マルコ・シモンチェッリ(アプリリア)が暫定PP。Honda勢は、トーマス・ルシが3番手。ファブリツィオ・ライが5番手。小山知良が15番手、葛原稔永が25番手だった。
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