10月31日(日)・決勝
サーキット:バレンシア・サーキット 観客:12万2034人(3日間21万1468人) 天候:晴れ 気温:22℃ コースコンディション:ドライ
最終戦バレンシアGPは、スタートからフィニッシュまで厳しい戦いとなり、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が優勝。2位にマックス・ビアッジ(Camel
Honda)。3位にトロイ・ベイリス(ドゥカティ)という結果だった。地元Vを狙ったセテ・ジベルノー(Team Telefonica
Movistar Honda MotoGP)は苦しい戦いとなったが、粘り強い走りを見せ4位でフィニッシュ。今季3回目のPPから、中盤までトップを走った玉田誠(Camel
Honda)は、タイヤの消耗でジリジリと後退、悔しい5位に終わった。予選12番手と苦しいグリッドからスタートしたアレックス・バロス(Repsol
Honda Team)が、素晴らしい追い上げを見せて6位。コーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar
Honda MotoGP)は8位。中盤までトップグループにつけたニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は、3番手を走りながら転倒リタイアに終わった。
レースは、予選で上位につけた選手たちの激しい戦いとなった。ホールショットを奪ったのは、今季3回目のPPを獲得した玉田で、ビアッジ、ジベルノー、ベイリス、ヘイデン、ロッシと続いた。抜きどころのないバレンシア。予想通り、オープニングラップから超接近戦となった。
その後、玉田を先頭に、ロッシ、ヘイデンの3人がトップ集団を形成した。ビアッジとジベルノーは、序盤、コーナーでラインが交錯したために遅れ、僅差でトップグループを追うという展開となった。そして終盤、玉田を交わし首位に立ったロッシが優勝を飾った。
序盤、ポジションを落としたビアッジは、周回を重ねる毎にポジションを上げる快走を披露。6周目にジベルノーを交わし4番手、15周目にはヘイデンを抜いて3番手へ。18周目には玉田を抜いて2番手に浮上。30周のレースでロッシを激しく追撃したが、最後は0.425秒及ばず、2位に終わった。惜しくも今季2勝目を逃したビアッジだが、シーズン9回目の表彰台を獲得。来季のタイトル獲りに向けて、いい形でシーズンを締めくくることに成功した。
3位にはベイリス。その後方では、地元Vと今季5勝目に闘志を燃やしたジベルノーが、思うようにペースを上げられず、悔しい4位に終わった。ジベルノーは総合2位でシーズンを終了。2年連続2位に終わり、来季のタイトル獲りにますます闘志を燃やす一年となった。
今季3回目のPPから中盤までトップを走った玉田は、リアタイヤの消耗でジリジリと後退、悔しい5位に終わった。玉田は、中盤まではロッシを抑える快走を見せた。しかし、左側のタイヤの消耗に苦しんでペースを落とした。
予選12番手という苦しいグリッドからスタートしたバロスは、大混戦となった序盤に14番手までポジションを落とした。しかし、素晴らしい走りで6位まで追い上げることに成功した。エドワーズは8位。好スタートを切ったヘイデンは、中盤までトップグループにつける快走を見せたが、惜しくも転倒リタイアに終わった。
250ccクラスは、前戦オーストラリアGPでチャンピオンを決めたダニエル・ペドロサ(Team Telefonica
Movistar Honda 250)が、地元スペインで今季7勝目。チャンピオンにふさわしい圧倒的な走りで、最終戦を締めくくった。2位にはトニー・エリアス(Fortuna
Honda)。そのエリアスとし烈な戦いを繰り広げた青山博一(Team Telefonica Movistar Honda
250)が3位になり、日本GP以来、今季2度目の表彰台独占を果たした。しかし、レース後の車検で、青山のマシンが最低重量規定にわずかに届かなかったことが判明し、失格となった。最低重量を満たせなかったのは、転倒の際に交換したニューパーツが、旧型より軽く出来ていたこと。そのために、ウエイトを載せる作業をメカニックが忘れるという悔しいミスだった。
しかし、ペドロサの優勝でHondaは、MotoGPクラスに続き、250ccクラスで18回目のコンストラクターズタイトルを獲得した。
125ccクラスは、へクター・バルベラ(アプリリア)が優勝。今季チャンピオンを獲得したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)は、わずか0.761秒及ばず2位。しかし、5勝を含むシーズン11回の表彰台という素晴らしい成績で一年を締めくくった。
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