10月29日(金)・予選1日目 サーキット:バレンシア・サーキット
天気:晴れ 気温:19℃ コースコンディション:ドライ
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S.ジベルノー
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今年で6回目を迎えるバレンシアGP。1999年にスタートした同大会は、スペイン3番目のグランプリとしてすっかり定着した。ここ数年は、シーズンを通じて、最も観客を集めるビックイベントに成長。今年も最終戦として、1年を締めくくることになった。
過去の大会を振り返ると、1回目から3回目までは雨の大会となり、タイヤの選択が勝敗を分けることが多かった。しかし、ドライコンディションとなった過去2年は、Honda勢が優勝している。
バレンシア・サーキットは1周4.005qのテクニカルコース。マレーシアのセパン、スペインのヘレスと並び、シーズンオフにもっともテストが行われるサーキットだけに、レベルの高い大会の1つに挙げられている。過去2年は、シーズン最終戦として行われたこともあり、もっとも多い観客を集め、2年連続でベストグランプリの栄冠を獲得している。
それだけにバレンシアは、予選初日から激しい戦いが繰り広げられる。その中で、暫定PPを獲得したのは、最終戦の勝利に闘志を燃やすセテ・ジベルノー(Team
Telefonica Movistar Honda MotoGP)だった。
ジベルノーにとってバレンシアは、2001年の大会でグランプリ初優勝を遂げた思い出深いサーキット。前戦オーストラリアGPでは、念願のタイトル獲りがかなわなかった。それだけに最終戦は、その雪辱とシーズン5勝目を果たす重要な戦い。地元ファンの声援を一身に集めるジベルノーは、その期待に応えて、暫定PPを獲得することに成功した。
玉田誠(Camel Honda)もまた、シーズン3勝目に向けて闘志をかきたてている。昨年暮れのシーズンオフのテストでは、素晴らしいタイムをマーク、開幕前から優勝候補の一角に上げられていた。そして予選1日目から、その走りを再現することに成功、ジベルノーとわずか0.003秒差の2番手につけた。
3番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。4番手にトロイ・ベイリス(ドゥカティ)。5番手にマックス・ビアッジ(Camel Honda)。7番手コーリン・エドワーズ(Team
Telefonica Movistar Honda MotoGP)。そしてアレックス・バロス(Repsol Honda Team)10番手。ニッキー・ヘイデン(Repsol
Honda Team)14番手で初日を終えた。
5番手につけたビアッジは、前戦オーストラリアGPで、総合2位のジベルノーに続き総合3位を決めた。今季はここまで8回の表彰台に立っている。しかし、優勝が1回と不本意なシーズンになっているだけに、最終戦ではなんとしても優勝する意気込み。エドワーズは、順調にセッティングを進め7番手につけた。
その一方で、フリー走行3番手と好調なスタートを切ったヘイデンは、予選では14番手と低迷した。昨年の大会では、MotoGP初のフロントローを獲得するなど、得意としているサーキットだけに、予選のアタックではクリアラップが取れず悔しい表情だった。
フリー走行で4番手のバロスも、予選は10番手。セッション中盤に痛恨の転倒、それからリズムを崩しタイムを伸ばせなかった。しかし、一昨年の大会では優勝を飾っている得意のコース。2日目の予選と決勝での挽回に期待が膨らんでいる。
こうして、Honda勢にとっては明暗を分ける1日となったが、タイムを伸ばせなかった選手たちにとっては、原因がはっきりしているだけに、2日目の挽回は必至の状況。天候が良ければ、2日目はHonda勢が上位に並ぶことになりそうだ。
250ccクラスは、前戦オーストラリアGPでチャンピオンを決めたダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda
250)が暫定PPを獲得。今季6勝を上げたペドロサだが、ヘレス、バルセロナと、地元スペインで優勝を果たしていないだけに、最終戦バレンシアに闘志満々。青山博一(Team
Telefonica Movistar Honda 250)は4番手。トニー・エリアス(Fortuna Honda)7番手。ロベルト・ロルフォ(Fortuna
Honda)10番手だった。
125ccクラスは、ジョージ・ロレンゾ(デルビ)が暫定PP。初タイトルを獲得したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)は僅差の3番手。250ccクラスのペドロサ同様、最終戦を優勝で飾る意気込みだ。 |