10月9日(土)・予選2日目 サーキット:セパン・サーキット 天気:曇り 気温:33℃ コースコンディション:ドライ
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A.バロス
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マレーシアGP予選2日目は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がPPを獲得。アレックス・バロス(Repsol Honda Team)が今季3回目のフロントローとなる2番手。中野真矢(カワサキ)が3番手と続いた。この日は、セッション終盤にコースの一部で雨が降り、タイムアタックを行うタイミングが明暗を分けることになった。その雨の影響を受けたセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)が惜しくも4番手、暫定PPの玉田誠(Camel Honda)もタイムを伸ばせず5番手にダウンと、ともにフロントローを逃したが、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が6番手に浮上して2列目をHonda勢が独占。マックス・ビアッジ(Camel Honda)も7番手へとポジションを上げ、今大会もHonda勢が優勝を狙えるポジションから決勝に挑むことになった。
2日目を迎えたマレーシアGPの予選。初日に引き続き雲の多い天候となり、最高気温は33℃を記録したが、陽射しが弱く、マレーシアとしては過ごしやすい一日となった。そのために好タイムが続出。PPこそロッシに奪われたが、Honda勢が上位につける快走を見せた。
今季3回目の予選2番手。前戦カタールGPに続いて2戦連続の予選2番手を獲得したバロスは、タイムアタックを行ったセッション終盤、コースの一部で雨が落ち始める不運。そのために今季初PPの期待を達成することは出来なかったが、今季初優勝に向けて絶好のポジションをキープした。
バロスは初日、サスペンションの変更が裏目に出て、14番手と大きく沈んでいた。しかし、2日目のフリー走行では一気にタイムを伸ばし2番手に浮上。予選でも順調にセットアップを進め、最後のアタックは不発に終わったが、それでも2番手につける快走。完全に調子が戻ったことを印象付ける走りで、一躍優勝候補の一角に浮上した。
初日2番手から、2日目では4番手にダウンしたジベルノーも、ポジションこそ落としたが快調に予選セッションを消化した。アタックを敢行したセッション終盤、コースの一部で雨に見舞われる不運で思ったほどタイムを伸ばせなかったが、それでも2列目をキープ。決勝を想定したロングランでは、十分に優勝を狙えるハイペースでラップを刻み、前戦カタールGPからの連勝に向けて大きな期待を集めた。
その後方5番手には、暫定PPの玉田がつけた。玉田は、フリー走行、予選と、決勝に向けてロングランを徹底的にこなした。そしてセッション終盤、予選用タイヤでアタックを行い、途中までベストラップを刻む快走を見せたが、雨のためにややペースをセーブ、さらに最終コーナーでスロー走行の選手に完璧にラインをブロックされる不運でタイムを伸ばせず、惜しくも、初日のタイムで5番手に終わった。
しかし、決勝レースが、想定していたよりハイペースになることが予想されるため、玉田はハードコンパウンドをチョイスし、そのタイヤに合わせて徹底的にセッティングを行った。そして、「優勝を狙うには、もう少しタイムを縮めたい」とは語っていたものの、今季3勝目に向けて手ごたえある2日間となった。
初日11番手に終わっていたヘイデンも、大幅にタイムを短縮して6番手に浮上した。セパンで行われたオフのテストでは最速を誇っているだけに、やっとそのリズムを取り戻し、表情にも明るさが戻った。さらに、オフのテストで好調だったビアッジも、一発のアタックでは不完全燃焼に終わったが、コンスタントにハイペースでラップを刻み、本番での巻き返しと今季2勝目への期待が膨らんだ。
Honda勢では、ただひとりトップ10を逃したコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)も、予選のセッションの内容では、十分に上位を狙えるものだった。前戦カタールGP同様、グリッドは4列目スタートだが、カタールでは猛烈な追い上げを見せて2位でフィニッシュ。今大会も後方からの猛追撃に期待が集まっている。
こうして今大会も、上位にズラリと顔を並べたHonda勢。今季8勝目に向けて、万全の状態で2日間の予選を終えた。
250ccクラスは、MotoGPクラスのセッション終盤に降り始めた雨の影響でほとんどの選手がタイムを伸ばせなかった。セバスチャン・ポルト(アプリリア)が初日のタイムでPPを獲得。タイトル王手のダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)も初日のタイムで2番手。トニー・エリアス(Fortuna Honda)と青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、一つずつポジションを落とし5番手、6番手に終わったが、各選手ともに好調のまま、決勝を迎えることになった。
125ccクラスは、5位以内でフィニッシュすれば自力Vとなるアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)が、圧倒的な速さでPPを獲得。念願の初タイトル獲得に向けて大きく前進した。 |