9月19日(日)・決勝
サーキット:ツインリンクもてぎ 観客:9万4703人(3日間) 天候:晴れ 気温:32℃ コースコンディション:ドライ
第12戦日本GP決勝は、2戦連続PPからスタートした玉田誠(Camel Honda)が、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とのマッチレースを制し今季2勝目。ツインリンクもてぎで行われたグランプリで、Hondaは4年連続優勝を飾った。3位に中野真矢(カワサキ)。その他のHonda勢は、アレックス・バロス(Repsol Honda Team)4位、セテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)6位という結果だった。マックス・ビアッジ(Camel Honda)、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)、コーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)は、スタート直後の1コーナーの多重クラッシュに巻き込まれ転倒リタイア。ワイルドカードで出場の宇川徹(TEAM HRC)も中盤に転倒、惜しくもリタイアに終わった。
レースは、予選3番手のロッシの好スタートで始まった。その後方に、予選2番手のジョン・ホプキンス(スズキ)、予選3列目から猛ダッシュを見せたロリス・カピロッシ(ドゥカティ)と続き、1コーナーのブレーキング競争でカピロッシがホプキンスに接触、ともに激しく転倒、その後方にいたエドワーズ、ケニー・ロバーツ(スズキ)、ヘイデン、ビアッジが巻き込まれる多重クラッシュに発展、大荒れのオープニングとなった。
レースは、そのハプニングの影響を受けなかったロッシが首位に立ち、「みんな速すぎると思った。危ないのでブレーキングでポジションを引いた」と、その混乱を回避した玉田が続くことになった。その混乱の影響もあり、オープニングラップからロッシと玉田がトップグループを形成。予選で素晴らしい走りを披露した2人が素晴らしいハイペースで後続を引き離し、序盤にしてマッチレースの展開となった。
2人の戦いは、1分48秒台というハイペースで繰り広げられた。ロッシが逃げて玉田が追う。前戦ポルトガルGPと同じ展開となったが、ロッシをピタリとマークした玉田が6周目にロッシを逆転。それからもハイペースをキープした玉田がロッシをジリジリと引き離し、第7戦リオGPに続いて、今季2勝目を上げることに成功した。
その後方では、マルコ・メランドリ(ヤマハ)、中野、ジベルノーらがセカンドグループを形成。終盤、その集団から抜け出した中野が3位。オープニングラップの混乱で、1周目15番手と大きくポジションを落としたバロスが、中盤から終盤に掛けて猛烈な追い上げを見せて、中野に迫ったが、惜しくも4位でフィニッシュ。表彰台獲得はならなかったが、優勝した玉田と同様、素晴らしい走りを披露した。
序盤、セカンドグループにつけたジベルノーは、タイヤの消耗に苦しんでジリジリ後退、最終的に6位でフィニッシュ。チャンピオン争いをするジベルノーにとっては悔しい1日となったが、貴重な10ポイントを獲得した。
その他のHonda勢は、予選で好調だったビアッジを筆頭に、ウオームアップで好走を見せたヘイデン、予選5番手から今季2回目の表彰台に気合を入れたエドワーズの3人が、スタート直後の多重クラッシュの犠牲者となり、痛恨のリタイア。悔しいレースとなった。また、ワイルドカードの宇川も、9周目に転倒を喫しリタイア。4人ともに優勝候補の一角に名を連ねていただけに、不完全燃焼のまま日本GPを終えることになった。しかし、優勝した玉田はランキング5位に浮上。大荒れのレースとなったが、2位ジベルノー、3位ビアッジ、4位バロス、5位玉田、6位エドワーズと、ランキングではHonda勢が上位をキープした。
250ccクラスは、今季3回目のPPからスタートのダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が、トニー・エリアス(Fortuna Honda)とのし烈な戦いを制して今季5勝目。チャンピオン争いをするランディ・デ・ピュニエ(アプリリア)が12位、セバスチャン・ポルト(アプリリア)が4位に終わったことで、タイトル獲得に向けて大きく前進した。2位にエリアス。3位には、ポルトの追撃を振り切った青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)が、今季初表彰台となる3位でフィニッシュ。同クラスで、97年以来、7年ぶりの表彰台独占を果たした。ワイルドカードで出場の高橋裕紀(Honda)は、セカンドグループで健闘して5位。ロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)7位、青山周平(Honda)8位と、Honda勢の活躍がスタンドを沸かせた。
125ccクラスは、中盤に転倒者が出て赤旗中断となる波乱のレース。中断になるまでトップを走ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)が、13周で再開した第2レースでも独走を果たし、今季4勝目を達成。3位にシモン・コルシ(Honda)と、125ccクラスでも、Honda勢が素晴らしい走りを見せた。
これでHondaは、第3戦フランスGPに続いて、今季2回目の3クラス完全制覇を成し遂げた。
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