9月5日(日)・決勝 サーキット:エストリル・サーキット 観客:5万5115人(3日間) 天候:曇り 気温26℃ コースコンディション:ドライ
不安定な天候に翻弄された予選とは対照的に、ポルトガルGP決勝は、終日ドライコンディションの中で行われた。優勝したのはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。今季初PPを獲得した玉田誠(Camel Honda)が2位で今季2回目の表彰台を獲得した。3位はアレックス・バロス(Repsol Honda Team)で今季3回目の表彰台。4位にセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)と、Honda勢は優勝こそ逃したが、今大会も上位に顔を連ねた。
大陸移動4連戦を前に行われたポルトガルGP決勝。ホールショットを奪ったのは、予選11番手からスタートのロリス・カピロッシ(ドゥカティ)だった。ロッシ、ビアッジ、玉田と続いて1コーナーを抜けていく。すかさずロッシが首位を奪い、その後方では、ビアッジとカピロッシが接触、ビアッジが転倒するという波乱の幕開けとなった。
序盤、レースの主導権を握ったのは、Honda時代にポルトガルGP3連勝を飾っているロッシだった。その後方には、ビアッジとカピロッシのハプニングを回避し、2番手に浮上した玉田。さらに、バロス、ジベルノーとHonda勢が続いた。
レースはその後、大きな動きがないまま、中盤、終盤と消化していく。そして、序盤のリードをキープしたロッシが優勝。そのロッシを追撃した玉田が、今季2度目の表彰台となる2位でフィニッシュした。玉田は、終始ハイペースでラップを刻んだ。そして、中盤にロッシとの差を2秒近くまで詰めるが、ついに捕らえることは出来なかった。
惜しくも2位に終わった玉田だが、第7戦リオGPでの優勝に続く今季2回目の表彰台で、次戦日本GPに向けて大きな弾みとなった。昨年は、3位表彰台に立ちながらもレース中の接触事故で失格となっているだけに、その雪辱に向けて、最高の状態でホームGPを迎えることになった。
バロスは、オープニングラップ4位。2周目で3番手に浮上すると、28周に渡り、追いすがるジベルノーとし烈な戦いを繰り広げた。しかし、一度も前を譲ることなく、ジベルノーを見事に抑え切って今季3回目の表彰台を獲得した。一方のジベルノーは、予選では優勝を狙える好走を見せたが、決勝では思うようなペースで走れなかった。前戦チェコGPからの連勝を逃し、表彰台にも立てない悔しい一日となった。
予選8番手からスタートしたコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)は、カピロッシ、トロイ・ベイリス(ドゥカティ)とし烈な戦いを演じ、最後は9位でフィニッシュ。オープニングラップにカピロッシと接触したマックス・ビアッジ(Camel Honda)は、再スタートを試みるも、無念のリタイアとなった。
250ccクラスは、予選3番手からスタートしたトニー・エリアス(Fortuna Honda)が、セバスチャン・ポルト(アプリリア)とのし烈な戦いを制し、今季初優勝を遂げた。今季4勝を上げて総合トップに立つダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、ランディ・デ・ピュニエ(アプリリア)とし烈な3位争いを繰り広げたが、惜しくも4位。しかし、総合トップをキープした。予選9番手からスタートの青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、好スタートを切ってトップグループ後方につけた。しかし、ブレーキングに失敗して16番手までポジションを落とす苦しい戦い。中盤から終盤にかけて猛烈にばん回したが、9位に終わった。
125ccクラスは、へクター・バルベラ(アプリリア)が優勝。中盤までトップを快走したアンドレア・ドヴィツィオーゾは、タイヤのパンクで惜しくもリタイアとなった。しかし、総合ポイントでは、依然として首位をキープしている。
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