9月4日(土)・予選2日目 サーキット:エストリル・サーキット 天候:雨のち晴れ 気温:24℃ コースコンディション:ウエット/ドライ
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玉田誠
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2日目の予選は、午前中がウエット、午後の予選がドライになる難しいコンディションとなり、玉田誠(Camel Honda)がMotoGPクラス初PPを獲得した。2番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。以下、セテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)、マックス・ビアッジ(Camel Honda)、アレックス・バロス(Repsol Honda Team)とHonda勢が上位につけた。コーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)は7番手から8番手へポジションを落としたが、Honda勢すべてがトップ10入りする好走。今季6勝目に向けて大きく前進した。
不安定な天候となったエストリル・サーキット。2日目の予選は、フリー走行は雨となったが、午後の予選は青空が広がる中で行われた。その中でもっとも注目を集めたのが、初日4番手の玉田だった。初日の予選で、「100%のアタックができなかった。それで4番手だったからね。2日目はもっとタイムを詰めることができる」と語っていたが、その言葉どおり、予選では素晴らしい走りを披露。MotoGPデビュー2年目にして初PPを獲得した。
この日は、午前中の雨の影響で、初日に比べて路面のグリップが低下した。そのために、暫定PPを獲得したロッシ、2番手のジベルノーらがタイムを更新できなかったが、玉田は初日より0.409秒短縮し、見事に初PPを獲得した。日本人としては、2002年のパシフィックGPで故加藤大治郎選手が獲得して以来、2年ぶり。第7戦リオGPでMotoGP初優勝を達成している玉田だけに、今季2勝目の期待が膨らんだ。玉田は、「初日のアタックで、まだまだいけると思っていた。今日も完璧なアタックではなかったが、PPを獲れて嬉しい」と満面の笑みだった。
3番手のジベルノーは、ウエットになったフリー走行、ドライになった予選でも、レベルの高い走りを披露した。しかし、念願の初タイトル獲得に向けて、今大会で狙うのはチェコGPからの連勝である。それだけに、ベストタイムを更新できず、終始厳しい表情だった。それが一層、これまでにない勝利への執念を感じさせるもので、ジベルノーの戦いぶりに大きな注目が集まっている。
4番手のビアッジも、フロントローこそ逃したが好調な走りを見せた。決勝用タイヤで行ったロングランでは、ジベルノーを凌ぐハイペースで周回を刻み、大きな注目を集めることになった。5番手のバロスも、初日3番手からポジションを落としたものの、2日間を通じてハイレベルな走りを披露。今季初優勝に向けて自信を深めていた。
こうして、フロントローに玉田とジベルノー、2列目にビアッジとバロス、3列目8番手にエドワーズと、Honda勢は絶好のポジションをキープ。今季4回目の表彰台独占に向けて、期待を膨らませた。
250ccクラスは、ダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が今季2回目のPPを獲得した。午前中に降った雨の影響で路面のグリップが落ち、上位陣のほとんどがタイムを更新できずに終わった。その中で、初日3番手につけたペドロサがタイムを更新し、見事にPPを獲得した。初日2番手のトニー・エリアス(Fortuna Honda)は、タイムを更新できなかったが、3番手とフロントローをキープ。初日6番手の青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、クリアラップが取れず9番手にポジションダウンも、上り調子で決勝を迎えることになった。
125ccクラスは、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)が6戦連続フロントローに並ぶ、今季5回目のPPを獲得。今季4勝目に向けて大きく前進した。初日から好調なシモン・コルシ(Honda)も2番手をキープし、今季最高位の予選グリッドから初表彰台を狙うことになった。 |