8月20日(金)・予選1日目
サーキット:ブルノ・サーキット 天候:雨 気温:14℃ コースコンディション:ウエット
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S.ジベルノー
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3週間の夏休みが終わり、後半戦のスタートとなるチェコGPが、20日、ブルノで始まった。チェコGPは、チェコスロバキア時代の16回を含めて、今年で28回目。伝統的に8月に開催されてきたが、今年も後半戦の最初の舞台となった。
ブルノは、一周5,403メートルで14のコーナーを持つ。レイアウトはシンプルだが、15メートルというコース幅の広さと、コース終盤にかけて下った分を、後半部分で一気に駆け上るという、高低差約74メートルの独特なレイアウトは、これまで数々の名勝負を生んできた。
シーズン前半戦9戦を終えて総合首位は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。僅差でセテ・ジベルノー(Team Telefonica
Movistar Honda MotoGP)とマックス・ビアッジ(Camel Honda)が追うという展開。この3人の戦いは、レースを追うごとに注目を高めているが、3人ともに、このコースを得意とするだけに、今大会も熱い戦いが予想される。
さらに、総合4位のコーリン・エドワーズ(Team
Telefonica Movistar Honda MotoGP)、5位のアレックス・バロス(Repsol
Honda Team)、6位のニッキー・ヘイデン(Repsol
Honda Team)も調子を上げているだけに、総合2位から6位までを占めるHonda勢、さらに、10位につける玉田誠(Camel
Honda)の活躍が、今大会も大きな注目を集めることは確実だ。
しかし、この日のブルノは、朝から厚い雲が空を覆い、フリー走行が開始されるころには雨が落ち始める。こうして、ウエットコンディションで始まったフリー走行でトップタイムをマークしたのは、ジョン・ホプキンス(スズキ)。Honda勢は、ジベルノー3番手、ヘイデン5番手、バロス8番手、エドワーズ13番手、ビアッジ23番手、玉田24番手と、ほとんどの選手が、3週間の夏休みを終え、久しぶりに乗るMotoGPマシンの感触を確かめる程度の軽めの走行に終始した。
午後になっても天候は回復せず。予選もウエットコンディションの中で行われた。それほど雨足は強くないのだが、雨が上がり、ライン上が乾き始めると再び雨が降るという、選手たちにとっては、攻めるに攻め切れない嫌な天候。しかし、2日目の予選も雨になることが予想されるために、選手たちは確実な走りで1時間のセッションを消化した。
暫定PPを獲得したのはカルロス・チェカ(ヤマハ)。2番手にトロイ・ベイリス(ドゥカティ)。Honda勢は、ジベルノーが3番手。バロスが5番手と、決勝がウエットになった場合を想定してのロングランを着実にこなした2人がまずまずのポジションにつけた。11番手のエドワーズ、15番手のヘイデン、16番手のビアッジも、2日目に向けて着実に予選を消化。しかし、玉田だけはタイヤのグリップに苦しんで24番手。ウエットコンディションのセッティングに不安を残した。
250ccクラスは、フリー走行、予選ともにウエットコンディションとなり、セバスチャン・ポルト(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、ロベルト・ロルフォ(Fortuna
Honda)が5番手。トニー・エリアス(Fortuna Honda)7番手。ブルノが初めてとなる青山博一(Team Telefonica
Movistar Honda 250)は、ウエットコンディションの中で初コースを順調に攻略して8番手。今季4勝を挙げて総合ポイントで首位に立つダニエル・ペドロサ(Team
Telefonica Movistar Honda 250)は、後半、レインタイヤからカットスリックへの交換のタイミングを逃し20番手。しかし、2日目に向けて、まずまずの状態で一日を締めくくった。
125ccクラスは、フリー走行はドライ、予選はウエットとなり、マルコ・シモンセリ(アプリリア)が暫定PP。Honda勢はジュリアン・シモンが4番手。今季3勝を上げて総合首位のアンドレア・ドヴィツィオーゾは、ドライコンディションのフリー走行では圧倒的な速さでトップタイムも、ウエットの予選では、着実な走りで8番手につけた。 |