7月25日(日)・決勝 サーキット:ドニントンパーク・サーキット 観客:8万2091人(3日間12万9738人) 天候:曇り時々雨 気温18℃ コースコンディション:ドライ
イギリスGP決勝は、雨の中で1日が始まった。朝のウオームアップはウエットコンディション。気温も3日間を通じてもっとも低い18℃。終日、時折り小雨がぱらつく不安定な天候だったが、決勝レースは3クラスともにドライで行われた。
優勝したのは、PPスタートのバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。2位は予選5番手からスタートしたコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)で、MotoGP初の表彰台を獲得した。3位は、セテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)で、3戦ぶりの表彰台に立ち、総合ポイントでも2位に浮上した。4位にはニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)。優勝こそ逃したが、Honda勢が、2〜4位を独占した。
アレックス・バロス(Repsol Honda Team)は、ヘイデンとともに追い上げたが後半ペースが落ちて9位。マックス・ビアッジ(Camel Honda)もトラブルを抱えてペースを上げられず12位。そして玉田誠(Camel Honda)も14位と、難しいコンディションの中で苦しいレースとなったが、粘り強い走りでポイントを獲得。シーズン前半戦最後のレースで、Honda勢すべてが完走を果たした。
レースは、PPからスタートしたロッシがホールショットを奪ったが、すかさずロリス・カピロッシ(ドゥカティ)が首位に立つという、オープニングラップから激しい戦いとなった。そして2周目には、ロッシが再び首位に立ち、ジベルノーが2位に浮上、カピロッシ、エドワーズ、トロイ・ベイリス(ドゥカティ)、ビアッジ、ヘイデン、カルロス・チェカ(ヤマハ)、バロスと続いた。3周目には、好調な走りを持続したロッシ、ジベルノー、エドワーズの3人が早くもトップグループを形成、レースの主導権を握ったロッシが優勝した。
6周目にジベルノーを交わし、2番手に浮上したエドワーズは、ロッシを抜くことは出来なかったが、1秒前後の差で最後までプレッシャーを掛ける熱走を披露。MotoGP2年目、Honda RC211Vでの9戦目にして初の表彰台を獲得した。そのエドワーズを追ったジベルノーは、今季3勝目こそ果たせなかったが、転倒リタイアに終わった過去2戦の雪辱を果たす3戦ぶりの表彰台を獲得。シーズン後半戦に向けて、いい形で前半戦を終えた。
予選6番手からスタートしたヘイデンは、オープニングラップ8番手とやや出遅れたが、チェカ、ビアッジ、カピロッシ、ベイリスを次々にパスして4位でゴール。3戦連続表彰台を逃したが、シーズン後半戦に向けてますます期待させる走りを見せた。
そのヘイデンと序盤、ランデブー走行を見せたバロスは、惜しくも9位に終わった。バロスは、中盤に6番手までポジションを上げたが、タイヤの消耗に苦しみペースを落とした。前戦のドイツGPで優勝したビアッジもトラブルを抱え、オープニングラップの6位からじりじり後退して12位。予選15番手に沈んだ玉田も14位でフィニッシュするのがやっとだった。それぞれ問題を抱えた3人だが、粘り強い走りでポイント獲得を果たした。
9戦を終えて、総合ポイントではロッシが164ポイントでトップ。ジベルノーとビアッジが142ポイントで並び、エドワーズが95ポイント、バロスが86ポイント、ヘイデンが83ポイントと、2〜6位までをHonda勢が占めた。コンストラクターポイントでは、21ポイント差でHondaが首位をキープした。
250ccクラスは、予選4番手からオープニングラップで首位に立ったダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が独走で優勝。前戦のドイツGPからの連勝を果たし、今季4勝目を達成。総合ポイントでも2位のランディ・デ・ピュニエ(アプリリア)に34ポイント差をつけてシーズン前半を終えた。今季最高位の予選3番手からスタートした青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、ホールショットを奪う好スタートを見せた。1周目の最終コーナーでトニー・エリアス(Fortuna Honda)と接触して転倒、26番手までポジションを落としたが素晴らしい追い上げにより9位でフィニッシュ。エリアスは、5番手を走行していたがトラブルで惜しくもリタイアとなった。
125ccクラスは、PPスタートのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)が独走優勝。今季3勝目を飾り、総合ポイントでも大きなリードを築いた。
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