7月24日(土)・予選2日目 サーキット:ドニントンパーク・サーキット 天候:曇り 気温:20℃ コースコンディション:ドライ
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S.ジベルノー
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イギリスGP予選2日目は、初日のタイムを大幅に上回る好ラップの応酬となり、激しいPP争いとなった。その中で、初日5番手のセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)が2番手に浮上、2列目5番手には素晴らしい走りで2日間の予選を終えたコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)、さらに6番手には、2戦連続表彰台に立って好調なニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)と、今大会も、2列目までに3人のHonda勢が並んだ。
さらに、前戦ドイツGPで優勝しているマックス・ビアッジ(Camel Honda)が8番手、アレックス・バロス(Repsol Honda Team)は転倒を喫して9番手だったが、トップ10にHonda勢が5台入り、3戦連続優勝、そして3戦連続表彰台独占の期待が膨らんだ。玉田誠(Camel Honda)はタイヤの選択に苦しんで15番手。厳しいグリッドからのスタートとなった。
朝から雲の多い天候となったドニントンパーク。初日よりやや気温は下がったが、対照的に、コース上の戦いはヒートアップするばかりだった。ポールポジションをマークしたのはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。昨年、この大会で優勝したビアッジがマークしたサーキットベストタイムを約2秒も更新した。さらに、予選19位までがサーキットベストタイムを更新するというスーパーラップの応酬となった。
その要因は、マシンの進化はもちろんのこと、コースの全面補修で路面のグリップが上がったことが挙げられる。そのために、セッションを追うごとにラップタイムは予想以上に上がり、チェッカーフラッグが振られるまでまったく予測のつかないアタック合戦となった。その中でジベルノーが2番手に浮上、今季3勝目に向けて絶好のポジションを獲得した。
ジベルノーは、過去2戦、転倒を喫しノーポイントに終わっている。しかし、総合首位のロッシとはわずか13ポイント差。「ここはあまり好きなサーキットではない」というジベルノーだが、今季3勝目に向けて気持ちを引き締めていた。
この日は、予選19位までサーキットベストタイムを更新するという、予想を超えるタイムアップとなった。当然、グリップが上がったことでタイヤの消耗も激しい。そのためにHonda勢は、一発のタイムアタックよりも、よりベストなタイヤの選択とマシンのセットアップに多くの時間を割くことになった。
初日、暫定PPを獲得したヘイデンは、最後のアタックに失敗して6番手にダウンするも、初優勝に向けて好位置をキープすることに成功。フリー走行と予選では、本番のセッティングに力を注いだだけに、今大会も優勝候補の一角だった。今季3回目の5番手を得たエドワーズも、一発のアタックはやや不発に終わったが、決勝を想定したロングランでは優勝候補ナンバー1の走りを披露。2列目からスタートする2人のアメリカンが、今大会の台風の目になることは必至の状況となった。
その後方、3列目には、前戦ドイツGPで優勝を争ったビアッジとバロスが並んだ。8番手のビアッジは、急上昇するタイムアップの中でフロントのセッティングに問題が発生して思うようにタイムを伸ばせなかった。バロスは、アタックを前に痛恨の転倒を喫し不本意な9番手に終わった。しかし、ともにこのコースを得意とするだけに、ジベルノー、ヘイデン、エドワーズと並び、優勝を狙える存在としてクローズアップされることになった。特に、昨年の大会で優勝しているビアッジは、前戦ドイツGPで勝ち、ロッシ(ヤマハ)に1点差に迫った。それだけに、本番直前まで、セットアップに全力を注ぐ意気込みだ。
こうして、イギリスGPの予選は、5台のHonda勢がトップ10入りを果たした。この日は、セッションを追うごとに路面のグリップが上がった。本番では予想以上のハイペースになることは必至。タイヤへの負担が一段と激しくなるだけに、入念なセットアップを行ったHonda勢の今季5勝目、そして3戦連続表彰台独占の期待が膨らむことになった。
250ccクラスは、アレックス・デ・アンジェリス(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢は、青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)が初日8番手から3番手に浮上。ドニントンパーク初体験となる青山は、1.617秒という大幅なタイム短縮を果たし今季初フロントローを獲得した。4番手にはダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)で今季7回目のフロントロースタート。初日2番手のトニー・エリアス(Fortuna Honda)も2列目6番手。3選手ともに、優勝を狙える好グリッドから決勝を迎えることになった。初日の予選で転倒、15番手に沈んでいたロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)は、その転倒で左肩を脱臼、2日目の予選と決勝をキャンセルすることになった。
125ccクラスは、2日間を通じて、フリー走行、予選ともにすべてのセッションを制したアンドレア・ドヴィツィオーゾが、2戦連続今季4回目のPPを獲得。今季3勝目に向けて完璧な状態で予選を終えた。 |