6月11日(金)・予選1日目
サーキット:カタルニア・サーキット 天候:晴れ 気温:30℃ コースコンディション:ドライ
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玉田誠
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2週連続のグランプリ開催。その2週目となるカタルニアGPが、11日、バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで開幕した。このサーキットでのグランプリは、92年に「ヨーロッパGP」としてスタート。スペインで2番目のグランプリとして定着し、95年からは「カタルニアGP」の名称に変わった。
バルセロナは、Hondaにとって記念すべき土地でもある。1961年、当時、市内モンジュイックで行われていたスペインGPで、オーストラリア人のトム・フィリスが、125ccクラスでHondaとしては記念すべきグランプリ初優勝を飾っているからだ。以来、33年を経て、HondaはWGP通算573勝中。早ければ年内にも600勝目を達成する勢いだ。
こうして、Hondaにとっては、バルセロナで行われるグランプリは、自然と気合の入った大会となる。96年の大会では、当時Hondaに乗っていたカルロス・チェカ(ヤマハ)がMotoGP(500cc)100勝目を達成、以来、8年目にして187勝へと勝ち星を増やしている。
MotoGPクラスは、過去12回の大会で7勝。カタルニアGPに名称が変わってからは9戦7勝と圧倒的な強さを発揮してきた。今大会も、初日から気合いの入った走りが繰り広げられ、現在4戦を終えて総合トップにつけているバルセロナ出身のセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)が素晴らしい走りで暫定PPを獲得。2番手にマックス・ビアッジ(Camel Honda)、3番手に玉田誠(Camel Honda)と、前戦イタリアで好走を見せた3選手が暫定フロントローをゲット。5番手にニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)、7番手にアレックス・バロス(Repsol Honda Team)と、Honda勢が好調なスタートを切った。
その中でも、地元Vに燃えるジベルノーの走りは素晴らしいものだった。フリー走行では、地元ファンの声援を一身に集め、勢いあまって転倒を喫するシーンもあったが、午後の予選では昨年のサーキット・ベストタイムを約1秒も更新するスーパーラップを披露。2番手以下に0.629秒という大差をつける快走で、地元ファンの声援に見事応えた。
2番手には、開幕から4戦連続で表彰台に立っているビアッジで、今大会も好調をキープ。予選では開始早々に転倒を喫したが、ピットに戻ってきたビアッジは2号車で果敢にアタック。見事、2番手タイムをマーク、今季2勝を挙げているジベルノーとともに、今大会も優勝候補に浮上した。
3番手には、ビアッジから0.145秒差の玉田で、「アタックに失敗した」という不完全燃焼の走りだったが、前戦イタリアで優勝争いに加わった勢いは健在だった。4番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。5番手には、前戦イタリアで自己最高位の予選2番手につけたヘイデンで今大会も好調なスタートを切ることに成功。7番手のバロスも、フリー走行では2番手につけるなど上昇ムード。得意とするカタルニアだけに、今大会のバロスには注目が集まりそうだ。コーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)は14番手だった。
カタルニアは、前戦イタリアに続くハイスピードコース。予選初日、Honda勢は、ビアッジの337.5km/hを筆頭に、玉田337km/h、ヘイデン、バロスが335km/h、エドワーズ334km/h、ジベルノー333km/hとRC211Vの快速ぶりが際立つ一日だった。
250ccクラスは、ジベルノー同様、バルセロナを地元とするダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が暫定PP。カタルニアは、一昨年2位、昨年優勝と、125ccクラス時代に2年連続表彰台に立っている得意なコース。今年も暫定PPを獲得、125ccクラスに続く2年連続優勝の期待が膨らんだ。以下、ランディ・デ・ピュニエ(アプリリア)、セバスチャン・ポルト(アプリリア)が続き、4番手にトニー・エリアス(Fortuna Honda)。ロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)8番手、青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)10番手だった。
125ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(デルビ)が暫定PP。今季2勝を上げて総合トップのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)が2番手と好調なスタート。3クラスともに暫定PPがスペイン人という、地元選手が大活躍の一日となった。 |