6月6日(日)・決勝
サーキット:ムジェロ・サーキット 観客:8万5169人(3日間12万6707人) 天候:晴れ時々雨 気温:23℃ コースコンディション:ドライ/ウエット
第4戦イタリアGP決勝はレース終盤に雨が降り、17周で中断。残り6周で行われた第2レースで、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が優勝、そのロッシとし烈な戦いを演じたセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)が惜しくも2位、その2人を追ったマックス・ビアッジ(Camel Honda)が3位となった。優勝こそ逃したが、ジベルノー、ビアッジともに開幕から4戦連続表彰台を獲得。初タイトル獲得に向けて、ジベルノーは総合首位、ビアッジも3位をキープした。
第1レースでジベルノー、ビアッジらとトップ争いを演じたアレックス・バロス(Repsol Honda Team)は、第2レースでも首位を走る快走を見せて6位。第1レースで8番手につけたコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)は、第2レースでは思うようにペースが上がらず、12位でフィニッシュした。第1レースで、何度も首位に立ってムジェロのファンを沸かせた玉田誠(Camel Honda)は、トップ争いを繰り広げていた14周目に、タイヤトラブルで痛恨のリタイア。自己最高位の予選2番手からスタートのニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)も、第1レース5番手争いの中で転倒、悔しいリタイアとなった。
ムジェロで行われたイタリアGPは、この日、これまで最高の8万5000人のファンが集まった。ここ数年は、地元イタリア人ライダーたちがこの大会を盛り上げてきたが、今年は2戦連続PPのジベルノー、予選6番手から積極的な走りを見せたビアッジ、3列目から好スタートを切って、素晴らしい走りを見せた玉田、今季最高位の2列目4番手スタートのバロスらがトップグループを形成、壮絶な優勝争いが繰り広げられた。
序盤は、玉田とビアッジ、そしてロッシの3人がし烈な首位争いを繰り広げた。さらに中盤になると、この3人の戦いに、スタートの遅れをばん回して追い上げたジベルノーとバロスが加わるという壮絶な展開。ムジェロに集まったファンを熱狂させた。
しかし、その集団の中で、何度も首位に立った玉田が、14周目の1コーナー手前でタイヤトラブルでコースサイドにストップする波乱。これでトップグループは、ジベルノー、ロッシ、ビアッジ、バロスの4台に絞られる。しかし、18周目に雨が落ち始め、レースは中断。17周を終えた時点の順位でグリッドに並び、残り6周で第2レースが行われることになった。
昨年からレースが中断された場合は、第2レースの結果で順位が決まる。その注目の第2レースは、ウェット宣言の中で再開された。しかし、レースを中断させた雨は止んでおり、全車スリックタイヤを装着してグリッドに並んだ。しかし、シグナルが変わり、全車1コーナーに達したときに、再び激しい雨となり、スリックタイヤでウェットレースが行われるという難しい戦いとなった。
その6周のレースでは、オープニングラップでバロスが首位に立ち、2周目にはルベン・シャウス(ドゥカティ)、3周目にトロイ・ベイリス(ドゥカティ)がトップに立つ展開となった。そして、その中からロッシが抜け出して優勝。ジベルノーも激しく追ったが、わずか0.361秒届かず2位、ビアッジは1.5秒差で3位となった。
優勝を逃したジベルノーは、第1レースでは中断になるまでレースをコントロールしていただけに無念の結果となった。雨で中断しなければ3連勝の可能性も高かっただけに、悔しさもひとしおだった。しかし、これでジベルノーは開幕から4戦連続表彰台で総合ランキング首位をキープ。3位のビアッジも、念願の地元優勝こそ果たせなかったが、4戦連続表彰台で総合3位につけた。
250ccクラスは、セバスチャン・ポルト(アプリリア)、ランディ・デ・ピュニエ(アプリリア)、ダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)の3人のし烈な優勝争いとなり、ポルトが優勝。中盤まで積極的に首位に立ちレースを引っ張ったペドロサは、惜しくも2位に終わった。
序盤、トップグループに加わったトニー・エリアス(Fortuna Honda)は6位、ロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)が7位、青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)が9位でフィニッシュ。今季3回目の表彰台に立ったペドロサは、優勝こそ逃したが、総合ランキングで首位に立つデ・ピュニエに3ポイント差と迫った。
125ccクラスは、ロベルト・ロカテッリ(アプリリア)が優勝。最終ラップに首位に立ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)は、今季3勝目に王手を掛けながら、最終コーナーでバランスを崩し、惜しくも4位に終わった。しかし、総合ランキングは首位をキープしている。
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