6月4日(金)・予選1日目
サーキット:ムジェロ・サーキット 天候:晴れ 気温:24℃ コースコンディション:ドライ
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S.ジベルノー(手前)、M.ビアッジ(奥)
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シーズン序盤戦の最大の山場。今季もっとも熱い戦いが予想されるイタリアGPが、4日、フィレンツェ郊外のムジェロで開幕した。ムジェロは、F1のフェラーリ・チームの本拠地としても有名で、WGPでは90年代初めにイタリアGPの舞台として定着。MotoGPクラス(500cc)では、93年から03年まで11年連続でHondaが優勝を飾っている。
今年は、その記録をさらに伸ばす戦いとなるが、スペイン、フランスと2連勝のセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)が、その期待に応えた格好で暫定PP、地元Vに燃えるマックス・ビアッジ(Camel Honda)が3番手と好調なスタートを切った。さらに、アレックス・バロス(Repsol Honda Team)6番手、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)7番手、玉田誠(Camel Honda)8番手とトップ10に5台のHonda勢が入り、やや出遅れたコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)も11番手から2日目の巻き返しに全力を尽くすことになった。
ムジェロは、グランプリでもっともアベレージの高いサーキット。ドライコンディションで行われた1日目のフリー走行と予選では、Honda勢は全員最高速が330km/hを超え、ビアッジが338km/hの最高速を記録、平均時速も170km/hを超えるハイスピードの戦いとなった。
昨年の大会は、Hondaで3年連続チャンピオンとなったバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が優勝、2位にロリス・カピロッシ(ドゥカティ)、3位にビアッジとイタリアンが表彰台を独占した。今年もイタリアンの戦いに大きな注目が集まっているが、そのイタリアン勢を圧倒したジベルノーが、フリー走行、予選ともに制する完璧な走りを披露、フリー走行では、昨年ロッシがHondaでマークしたサーキットベストタイムにわずかに及ばなかったが、予選では1.7秒も短縮するスーパーラップを刻み3連勝に向けて絶好のスタート。今季の成長ぶりを遺憾なく発揮し、大きな注目を集めた。
2番手にはロッシ。3番手には、地元イタリアGPに向けて、この日、スペシャルバーションのレーシングスーツを着用して大きな注目を集めたビアッジで、念願のイタリアGP制覇に向けて闘志満々。MotoGPクラスでは、これまで12勝を挙げているが、地元イタリアGPでは、2位3回、3位2回と常に無念の涙を呑んで来た。それだけに今年は必勝体制。開幕から3戦連続表彰台と好調なシーズンのスタートを切っているビアッジが、今大会は、ジベルノーとともに優勝候補の筆頭に挙げられている。
6番手につけたバロスも、レースを追うごとに調子を上げている。01年には優勝を飾っているサーキットだけに、今季2回目の表彰台と今季初優勝の期待は膨らむばかり。7番手のヘイデンは、ムジェロを走るのは2年目。昨年の大会は初コースに苦戦、12位に終わっているが、今年はフリー走行で6番手、予選でも7番手と好調な出だしを見せている。昨年、ルーキーながら4位と好走を見せた玉田は、フリー走行では、コースサイドの白線に乗って痛恨の転倒を喫したが、予選では8番手に浮上。「ムジェロは大好きなコース」と言うだけに、2日目のポジションアップに期待が集まった。
250ccクラスは、セバスチャン・ポルト(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、3戦を終えて2勝のダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が4番手と好調なスタートを切った。前戦フランスで今季初表彰台に立って昇り調子のトニー・エリアス(Fortuna Honda)は7番手。ロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)は12番手と大きく出遅れたが、01年にグランプリキャリア初の表彰台を達成している得意なサーキットだけに、2日目のばん回に期待。ルーキー青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、ハイスピードコースの攻略に苦戦、フリー走行では20番手と出遅れたが、予選では3秒近くもタイムを短縮して13番手に浮上、2日目のタイム短縮に自信を見せた。
125ccクラスは、ヘクター・バルベラ(アプリリア)が暫定PP。3戦を終えてPP2回、優勝2回と絶好調のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)が3番手につけて地元Vに向けて好調なスタートを切った。 |