4月30日(金)・予選1日目
サーキット:ヘレス・サーキット 天候:曇り 気温:18℃ コースコンディション:ドライ
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S.ジベルノー
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アフリカからヨーロッパへと舞台を移したMotoGP。第2戦スペインGPの予選が、30日、スペイン南西部に位置するヘレスで開幕した。ヘレスはグランプリでもっとも観客を集める大会のひとつ。やや雲の多い天候となったが、予選1日目からスタンドに多くのファンが駆けつけ、MotoGPクラスの熱い戦いが始まった。
ヘレスは、89年からスペインGPの舞台として定着した。以来、Hondaにとっては、この15年間で13回の優勝を誇るサーキットだ。90年代には、スペイン人初の500ccチャンピオンとなったA.クリヴィーレが3年連続優勝を果たし、スペイン人を熱狂させたのは記憶に新しい。そして今年は、昨年総合2位のセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)が、地元スペインのファンの期待を一身に集めている。昨年は惜しくも転倒リタイア。それだけに今年は、その雪辱に燃える大会となっている。
その注目の中で、フリー走行、予選を制したのは、開幕戦南アフリカGPで優勝したバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。ロッシはHonda時代にここで3連勝を飾っているだけに、得意のサーキットで初日から好調なスタートを切った。それに続いたのが、ジベルノーで、ロッシにわずかに遅れを取ったが、昨年の自己ベストを大きく上回る1分41秒198をマーク。3番手にカルロス・チェカ(ヤマハ)。マックス・ビアッジ(Camel Honda)4番手、玉田誠(Camel Honda)5番手と続き、7番手から、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)、コーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)、アレックス・バロス(Repsol Honda Team)とトップ10にHonda勢がズラリと顔を揃えた。
前戦南アフリカGPも、予選はタイムの接近した接戦となったが、今大会も2列目6番手までが1秒差。9番手のバロスまで1.3秒差という接戦となり、2日目の予選がますますヒートアップすることは必至の状況となった。
その白熱した戦いの中で、初日6番手につけた玉田が、今大会は、元気いっぱいの走りを見せた。フリー走行では、今大会から投入のブリヂストンのニュータイヤのテストに追われて10番手だったが、予選では一時2番手まで浮上する快走。最終的に5番手に落ちついたが、2日目に向けて手ごたえ十分の走りを見せた。昨年の大会では、スタートで最下位近くまでポジションを落としたが、その後、猛烈な追い上げを見せて6位でフィニッシュ。その走りで玉田は、一躍MotoGPのトップライダーに浮上した。今年は昨年以上の走りが期待されるだけに、今大会はダークホース的存在。「フリーから予選に向けて、すごくいいフィーリングになって来た。でもトップに離されているからね」と厳しい表情で語る姿は、2日目の予選と決勝に向けて、ますます期待が膨らむものだった。
250ccクラスは、セバスチャン・ポルト(アプリリア)が暫定PPを獲得。2番手に昨年のチャンピオンのマヌエル・ポジアーリ(アプリリア)。3番手には、前戦南アフリカGPで250ccクラスの史上最年少優勝記録を打ち立てたダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が僅差で続き、5番手にロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)、6番手にトニー・エリアス(Fortuna Honda)。今季から250ccクラスにフル参戦の青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、セッティングを詰めきれず10番手だったが、このオフにヘレスで2度のテストを行っているHonda勢にとっては、2日目からのタイム短縮に大きな期待が集まっている。
125ccクラスは、マルコ・シモンセリ(アプリリア)が暫定PP。開幕戦南アフリカGPでGP初優勝を達成した18歳のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)がトップから0.286秒差の5番手。開幕2連勝に向けて好スタートを切った。
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