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第8戦
イギリスGP
2003年7月13日 開催
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レースレポート

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年々人気の高まるイギリスGPは、7万2000人を集め開催
ロッシ(奥)が13周目でトップを奪い、ゴールしたが…
チェカや芳賀との好バトルを演じたヘイデンは8位に
ビアッジ今季初優勝を飾る
シーズン3回目のHonda表彰台独占
■決勝日時:7月13日(日)
■気温:24℃
■観客数:7万2000人(3日間10万7020人)
■コース:ドライ
ビアッジが今季初優勝。総合ポイントも2位に迫る
ビアッジが今季初優勝。総合ポイントも2位に迫る

 ドニントンは、ディフェンディングチャンピオンのバレンティーノ・ロッシ(Repsol Honda Team)がもっとも得意とするサーキット。そしてイギリスGPは、125、250、500ccの3クラス初制覇を成し遂げた最初のグランプリだけに、ロッシにとっては思い出多い大会でもある。しかも、500cc、MotoGPでは過去3連勝を達成。年々、イギリスGPは観客数が増加しているが、イギリスをベースにするロッシの人気を、ここでも裏付けている。

 まさにイギリスGPの主役はロッシ。そんなロッシファンの期待に応えるように、初日からロッシは素晴らしい走りを披露。フリー走行、予選と完璧な走りでトップタイムをマークしてライバルを圧倒した。以下、トロイ・ベイリス(Ducati)、セテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda)、カルロス・チェカ(Yamaha)と続き、宇川徹(Camel Pramac Pons)7番手、マックス・ビアッジ(Camel Pramac Pons)9番手と、Honda勢はまずまずのポジションで初日を終えた。

 初日に続いて2日目もドニントンは快晴に恵まれる。初日、万全の状態で予選を終えたロッシは、2日目は決勝に向けて様々なセッティングにトライする余裕を見せる。フリー走行では6番手。予選では4番手とポジションを落とすも、内容ではライバルを圧倒。イギリスGP・MotoGP4連勝に向けて自信を深めることになった。

 2日間の予選を終えてPPを獲得したのは、今大会からニューシャシーを得て、初日セッティングに専念していたビアッジで今季初となる。2番手にジベルノー。4番手にロッシとHonda陣営にとっては、フロントローに3台という万全の体制で決勝を迎えることとなった。前戦オランダGPの後に、鈴鹿サーキットで鈴鹿8時間耐久レースのテストに参加してイギリスGPを迎えた宇川は10番手、8耐テストで好走を見せたニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が13番手。以下、玉田誠(Pramac Honda Team)16位、清成龍一(Team Telefonica Movistar Honda)20位というグリットから本番を迎えることになった。

 迎えた決勝レース。3列目までに並ぶ選手が1秒差という接戦。スタートから白熱した戦いとなることが予想されたが、スタート直後の1コーナーで宇川がコーリン・エドワーズ(Aprilia)と接触転倒、開始早々にリタイアするハプニングの中で幕を開けた。ホールショットを奪ったのはPPスタートのビアッジで、ジベルノー、マルコ・メランドリ(Yamaha)、ロリス・カピロッシ(Ducati)と続き、ロッシはスタート直後の1コーナーで行き場を失い、7番手前後にポジションを落とす。しかし、猛烈な追い上げを見せて2周目にファステストラップを刻んで4番手に浮上、3周目には早くも2番手に浮上する快進撃。その後方にジベルノーと、序盤にして早くも、Honda勢3人がトップグループを形成することになった。

 PPスタートから今季初優勝に燃えるビアッジ。それをピタリとマークするロッシ。しかし、ジベルノーは予選タイムに匹敵するハイペースで戦う2人からじりじりと後退。優勝争いはビアッジとロッシに絞られた。

 緊迫した2人の戦い。その戦いに変化が訪れたのは13周目のシケイン。ビアッジがミスしてロッシがトップに立ち、約2秒の差を最後までキープしたロッシが30周のレースで真っ先にチェッカーを受けた。しかし、2周目の1コーナーでロッシが黄旗追い越しの裁定。レース後に10秒のペナルティの裁定が課されて、2位のビアッジが優勝、3位のジベルノーが2位に繰り上がり、ロッシは3位に降着したが、Hondaは今季3回目の表彰台独占を果たした。

 この後方では、ヘイデンが、ベイリスやチェカ、芳賀紀行(Aprilia)らと壮絶なバトルを演じて8位でフィニッシュ。玉田13位、清成14位という結果だった。

 250ccクラスは、フォンシ・ニエト(Aprilia)が優勝。5位にロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)、6位にセバスチャン・ポルト(Telefonica Movistar jnr Team)。125ccクラスは、ヘクター・バルベラ(Aprilia)が優勝、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Team Scot)が2位で今季3回目の表彰台。その2人と優勝を争ったダニエル・ペドロサ(Telefonica Movistar jnr Team)は転倒リタイアに終わったが、ポイントで首位を守った。東雅雄(Ajo Motorsports)は13位だった。


■Moto GP
マックス・ビアッジ(優勝)
 「今日はいいレースが出来たし、自分のパフォーマンスにはすごく満足している。新しいシャシーで2日間4時間走っただけで、優勝争いが出来たからね。それに今回は、結果的に25ポイントを獲得することも出来た。ロッシは今回の決定に怒っているが、その気持ちが自分にはすごく良く分かる。多分、いまのロッシの気分は、98年に同じような裁定で失格になったときの自分のような気がする。でも、あのときは自分はチャンピオンシップを完全に失うことになったからね。とにかく今日のレースは、チーム、スタッフ、そしてHondaにとても感謝している」

セテ・ジベルノー(2位)
 「今日はすごく厳しいレースだった。とにかく、ビアッジとロッシのペースは速くて、ほんの少しずつの差だったけれど、大きな差になってしまった。その原因はコーナーの出口でいいトラクションが得られなかったことだが、言い訳にはならないくらい、今日の2人は速かった。ただ、いまのバイクになって、こうしてドライでもいい走りが出来るようになったことは、すごく嬉しい。クリビエに子供が生まれたが、とにかくおめでとうと言いたい」

バレンティーノ・ロッシ(3位)
 「今日の結果にはすごくがっかりしている。あれはファステストラップをマークした周回だったし、すごく速いペースで走っていた。黄旗は見えなかったし故意ではなかった。とても残念な結果だが、ルールはルールだから仕方がない。でも、レースは自分が勝ったと思っている。今日の結果が、チャンピオンシップに影響しなければと思っている。いまは気持ちを切り替えて次のレースに挑みたい」

ニッキー・ヘイデン(8位)
 「ウォームアップでいい走りが出来ていたし、自分としてはもう少し速いペースで走りたかった。しかし、自分にとっては、とてもいいレースウィークになったと思っている。今回は、ブレーキングがすごく良くなって、ベイリス、エドワーズ、芳賀など、たくさんのライダーとバトル出来たことが嬉しい」

宇川徹(リタイア)
 「スタートして1コーナーでエドワーズの後輪と自分のフロントタイヤが接触して、あっという間に転んでしまった。去年もここは予選で転んで決勝を走ることが出来なかったし、ツキがなかった。それもこれも、予選のグリットが10番手と悪かったことがすべてだった。タイム的には接戦だったし、コンスタントにいいタイムで走れていたから余計に残念だった」

立川章次監督
 「今日は今季3回目の表彰台独占を果たすことが出来た。ロッシとビアッジは相変わらず強いレースを見せてくれたし、ジベルノーもこのところ安定して強いレースを見せてくれたことに満足している。また、今回はヘイデンがいい走りを見せてくれた。ドニントンのような難しいコースで、初めてながらトップ10に入ること出来た。これからの成長とレースが楽しみだ」

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