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第2戦
南アフリカGP
2003年4月27日 開催
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レースレポート

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ロッシ(左)は序盤の遅れを挽回し、トップに迫る走りを見せる
開幕戦日本GPと同じく、7位に入ったヘイデン
今年初めての表彰台独占。Hondaにとって特別なレースを飾る
ジベルノー今季初優勝。ロッシ2位、
ビアッジ3位で表彰台独占
■決勝日時 :4月27日(日)
■天候 :快晴
■気温 :25℃
■観客数 :4万4621人(3日間 5万6521人)
■コース :ドライ
ジベルノーは2001年第12戦バレンシアGP以来2年ぶりの2勝目となった

ジベルノーは2001年第12戦バレンシアGP以来
2年ぶりの2勝目となった

 世界中のレースファンの悲しみの中で開幕した第2戦南アフリカGP。今大会は、日本GPの事故で4月20日に亡くなった、故加藤大治郎選手の追悼レースとなった。

 Honda勢にとっては、故人のこれまでの栄誉を称え、故人の名前を胸に刻むレース。Hondaチームのライダーは、マシンに故加藤選手ゆかりの「74」のステッカー、腕には喪章を巻く。スタッフも胸に喪章のリボンをつけて、ウェルコムの戦いに挑むことになった。

 2日間の予選を終えて、PPを獲得したのは故加藤選手のチームメートのセテ・ジベルノー(Team Telefonica Movistar Honda)。以下バレンティーノ・ロッシ(Repsol Honda Team)、マックス・ビアッジ(Camel Pramac Pons)と続き、フロントローに3人のHonda勢。スタートを前に故加藤選手に1分間の黙とうが捧げられ、午後2時にスタートに向けてウオームアップが開始された。しかし、ウオームアップでコース上にオイルが出たために、その処理のために50分遅れで再スタート。1周減算で決勝レースが行われることになった。

 ホールショットを奪ったのは、3列目スタートのトロイ・ベイリス(Ducati)。オープニングラップは、ジベルノー、ビアッジ、ロッシと続き、宇川徹(Camel Pramac Pons)が6番手、ヘイデン(Repsol Honda Team)7番手とHonda勢が好位置につけた。

 ウェルコムは抜きどころの少ないサーキット。前半戦は、このままのオーダーでレースが進行するが、11周目にジベルノーがベイリスを交わしてトップへ。14周目にはビアッジが2番手、続いてロッシも3番手に浮上。後半戦はフロントローからスタートしたHonda勢3台の優勝争いとなった。

 終盤に入っても快調にラップを刻むジベルノー。その後方では、ロッシとビアッジがし烈な2番手争い。ラスト6周でビアッジを交わして2番手に浮上したロッシが、首位を快走するジベルノーを猛追撃する格好となった。

 息詰まる戦い。周回数が減るごとにトップのジベルノーとロッシの差は詰まっていく。ラスト2周ではジベルノーのすぐ後方にロッシが迫ったが、最後まで集中力を切らさなかったジベルノーが今季初優勝。MotoGPとなって初優勝、WGP最高峰カテゴリーでは2年ぶり2勝目を飾った。

 2位には、序盤の遅れを素晴らしいペースで取り戻したロッシ。そのロッシと好バトルを演じたビアッジが3位と、Honda勢は今季初の表彰台独占。開幕から2連勝を果たした。

 4位にはベイリス。その後方では、アレックス・バロス(Yamaha)、阿部典史(Yamaha)とし烈な戦いを演じた宇川が6番手でフィニッシュ。ヘイデンも7位と健闘した。玉田誠(Pramac Honda Team)は、スタート直後で他者が転倒した影響で大きく出遅れ、悔しい14位に終わった。

 250ccクラスは、予選2番手からスタートしたマニュエル・ポジアーリ(Aprilia)が開幕から2連勝。トップグループを必死に追ったセバスチャン・ポルト(Telefonica Movistar jnr Team)が4位、ロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)が5位という結果だった。

 125ccクラスは、2列目からスタートのダニエル・ペドロサ(Telefonica Movistar jnr Team)が、6台によるし烈な戦いを制して今季初優勝。2位にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Team Scot)とHonda勢が上位につけた。予選12番手スタートの東雅雄(Ajo Motorsports)は9位だった。


■MotoGP
●セテ・ジベルノー (優勝)

「鈴鹿の事故のあとから、自分でもどうしていいのかわからなかった。しかし、Honda、チームスタッフ、スポンサーなど、周りのすべての人が支えてくれた。結果的に僕が優勝することが出来たが、ダイジロウに最高の贈りものが出来たと思う。ダイジロウは永遠に我々の胸の中で生き続けると思う」

●バレンティーノ・ロッシ (2位)
「今日のレースは充実していた。楽しいレースだった。ある意味では、こんなに最高の2位は初めてのような気がする。セテの優勝を心から祝福したい。今日のセテはとてもいい走りをしていたが、ダイジロウに助けられているような気もした。序盤はベイリス、中盤はビアッジ、最後はセテと、どのパートもいいレースが出来たと思う」

●マックス・ビアッジ (3位)
「ウオームアップを走ったときに、予選のときよりエンジンのパワーが少し足りないような気がした。それはタイヤのグリップがなくなった終盤に、エンジンパワーで補おうとするときに顕著に感じた。振り返ってみれば、反省点もあるけれど、今日のレースで勝ったセテを心から祝福したい。それがダイジロウへの最高の供養だと思った」

●宇川 徹 (6位)
「ウオームアップでオイルが出て、コース上に石灰が出たのが決勝に大きく影響した。ギヤの選択が、ワイドラインを取ってスピードを乗せる作戦だったし、あの石灰でタイトなラインを取らなくてはならず苦しかった。とても残念だった」

●ニッキー・ヘイデン (7位)
「今日はスタートが最高に良かったし、1周目からアグレッシブに走ることが出来た。それも長くは続かなくて何人かに抜かれたが、自分としては、最後まで集中力を切らさなかったし、何人かのライダーの走りを勉強することが出来た。今回も鈴鹿と同じ7位だが、鈴鹿より嬉しい。今日の7位は自分の力で取った7位だと思う」

■125cc
●ダニエル・ペドロサ (優勝)

「今日はエンジンがとても走っていたが、2速から4速へのアクセレーションに問題を抱えていて、ストレートで抜けなかった。宇井を抜いたときはかなりリスキーだった。今日はいろんなことが学べたレースだった」

●東 雅雄 (9位)
「予選からエンジンの調子があまり良くなくて、決勝はスペアのバイクで走った。それでかなり良くなったのだが、車体のセットアップの時間がなくて厳しかった。終盤、バンクセンサーが外れて右コーナーでも苦しかった。レースウィークを通じてセットアップに苦しんだが、それを思えば、まずまずだったと思う」

●立川 章次 監督
「予想通り、フロントローに並んだ3人の戦いになった。予選を終えた段階ではロッシが本命だと思っていたが、セテは、予選、決勝ともに素晴らしい走りをした。今回のレースは、セテの成長ぶりを感じさせられた。しかし、何度かミスをしながら、あそこまで追い上げたロッシの走りはさすがだった。今回は加藤大治郎選手の弔いレースだったし、Hondaとしては、優勝することが出来てとても良かったと思う」

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