2019年世界選手権の皮切り、Xトライアル開幕戦は、ハンガリーのブダペストで、1月20日に開催となりました。Repsol Honda Teamのトニー・ボウは見事な勝利で、幸先のよいスタートを切りました。藤波貴久は、セミファイナルに進出できず、8位となりました。

チームのエースライダー、ボウは、ラズロ・スポーツアリーナの難関を次々にクリア、圧倒的な勝利をおさめました。Xトライアルでは自身13回目の世界タイトルに向け、まずは順調な滑り出しです。ハンガリー大会は、昨年は最終戦に組まれていて、ボウは負傷のためこの大会を欠場しています。負傷のためとは言え、勝利を逃していた悔しい思いを、新しいシーズンの幕開けとともに払拭することができました。

ボウは6セクションで競われた最初のラウンド1をわずか1点の減点にまとめました。ライバルは2位のアダム・ラガ(TRRS)が6点、3位のジェロニ・ファハルド(ガスガス)が11点ですから、この時点でその優位は明らかでした。

9人のうち、6人が進出できるラウンド2では、ボウは再び卓越した走破姓を披露、2位のハイメ・ブスト(ガスガス)の6点に対して2点。これでファイナルの決勝はボウとラガの一騎打ちとなりました。

ファイナルのセクションは、これまでの逆走となり、難易度は増しています。第1セクション、ラガの1点に対し3点を失ったボウでしたが、続く第2セクションでラガが5点をとると、ボウは1点。これでリードを奪い返して残る4セクションに向かいます。

双方がクリーンした第3セクションの後、第4セクションでは再びラガが5点、ボウが1点となって、ボウのリードは決定的となりました。第5セクションでは、ラガが3点に対しボウは5点となり、その差が4点に縮まります。最終第6セクション、まずラガがクリーン。ボウが5点なら、大逆転でラガの勝利となる戦況となりましたが、ボウはここを冷静にクリーン。最後は4点差でラガを下して2019年最初の勝利となったのでした。

チームメートの藤波は、昨年のこのブダペスト大会ではラウンド2に進出して6位となりましたが、今回は8位に終わっています。

次のXトライアルは、2月3日(日)にスペインのバルセロナで開催されます。