Trial Round04ベルギーベルギー

2019年6月30日(日)・決勝

会場 : コンブレン・オー・ポン

第4戦 ベルギー

大きな勝利を得て5連勝、トニー・ボウ

いつも、その強さから勝利をほしいままにしているかのRepsol Honda Teamのエース、トニー・ボウですが、今回は彼の勝利に対する熱い思いと、その勝負強さをまざまざと見せつけられることになりました。これで2019年世界選手権は、5連勝の全勝優勝を続けています。

藤波貴久もまた、すばらしい戦いを見せました。わずか1点差で表彰台を逃したものの、今回藤波に起こった幾多の試練を乗り越えての4位入賞でした。

今回のセクションはたいへん厳しいものでした。加えて、ヨーロッパを襲っている尋常ではない暑さが、今回戦うべき最も大きな障害となりました。ライダーはもちろん、マインダーもチームスタッフも、しっかりと水分を補給して、15セクション2ラップの戦いが終了するまで、活動し続けなければいけません。

試合全般を通じて、ボウは厳しい上り坂、滑る岩盤の厳しい地形に苦しんでいました。結果的に、最後の最後、2ラップ目の最終セクションに到着するまで、ボウと今回のライバル、ジェロニ・ファハルド(ガスガス)との間には、ほとんど差がありませんでした。
ボウが表彰台の最上位を逃したのは、昨年のアンドラ大会が最後でした。途中、何度かファハルドが試合をリードする展開となりましたが、ボウは最終セクションで見事なクリーン。勝利はボウのものとなり、チャンピオンシップでもその差をさらに広げて、ランキング2位に19点の大差をつけてシーズン中盤戦を迎えることになりました。

日本の藤波貴久は、見事な戦いぶりを見せて4位入賞を果たしました。藤波は、予選でトラブルがあり最下位、この日は誰よりも早くセクションに到着し、まだ誰も走っていないセクションにトライする試練と戦うことになりましたが、最後には見事、4位となりました。藤波は選手権ランキングでも4位となっています。

次のトライアル世界選手権大会は、7月14日のポルトガルです。ボウはそれに先立って、スペイン選手権に出場します。

 

コメント

トニー・ボウ(優勝)
トニー・ボウ 「今日は本当に厳しい戦いでした。失敗して5点になるのはとても簡単で、一つの失敗から回復するのはとても困難でした。今回はファハルドがたいへんすばらしいライディングを見せていて、1ラップ目は彼に先行を許していました。ファハルドを追う立場で試合を進めるのはたいへん苦しい戦いでしたが、そのプレッシャーに耐え、たくさんの観客が見守る最終セクションをクリーンして、勝利を引きつけることができました。とてもすばらしい結末でした。チャンピオンシップの戦いという点でも、この勝利はたいへん大きなものになりました。次のステップに進むのが楽しみです。チームメートの藤波の結果もすばらしいものでした。おめでとう!」

藤波貴久(4位)
藤波貴久 「今日は本当にたくさんの戦いがありました。自分の前には誰も走っておらず、みんながどんな減点をするのかもわからず、自分のポジションもわかっていませんでした。2ラップ目に全力を尽くして、ようやく表彰台争いができるところまでこぎつけました。残念ながら表彰台は逃してしまいましたが、今日はすべてのセクションで初めてのわだちを作る仕事がありましたから、それを考えれば、この4位は最高の結果だったと思います。暑い一日で、私だけでなく、マインダーもメカニックも、たいへんでした。今日の戦いを支えてくれたチームのすべてに感謝です。戦いのモチベーションはまだまだ続いています。がんばります」

ミゲール・シレラ監督
「今日はたいへんなトライアルでした。ボウはいつもより厳しい戦いを強いられましたが、こういう戦いも我々は見慣れています。勝利に向けて、やるべきことを確実にやっていくことで、最後にはしっかり勝利をおさめることができました。藤波も見事な戦いを見せてくれました。セクションにラインを作っていくのは簡単ではありません。表彰台は逃しましたが、4位はすばらしい結果だと思います。今日は地形も過酷で、しかも暑さもひどいものでした。ここで戦ったチーム全員を祝福したいと思います。私たちは、2週間後のポルトガルに向かって、戦い続けます」

※レースレポート、リザルトなどはレース終了時点のものです


リザルト

順位 ライダー マシン L1 L2 総減点
1 トニー・ボウ Honda 21 11 33
2 J.ファハルド ガスガス 18 17 36
3 A.ラガ TRRS 43 26 72
4 藤波貴久 Honda 44 28 73
5 J.ブスト ヴェルティゴ 47 27 78
6 J.カサレス ヴェルティゴ 33 45 82

ポイントランキング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ Honda 100
2 A.ラガ TRRS 81
3 J.ファハルド ガスガス 67
4 藤波貴久 Honda 66
5 J.ブスト ヴェルティゴ 51
6 J.ダビル ベータ 50
17 小川友幸 Honda 3

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