トニー・ボウ、絶好調の5連勝を挙げる

スペインのバルセロナで行われた2018年シーズンの第5戦で、トニー・ボウ(Repsol Honda Team)が開幕4連勝に続き、さらなる勝利を果たしました。同地はトライアルの聖地であり、モンテッサ、さらにはボウの地元でもあり、チームにとって負けられない一戦でした。

ボウがバルセロナで勝利を挙げるのはこれで12回目。伝統あるパラオ・サン・ジョルディ・アリーナには、世界最高峰のライディングを見ようと、今回も多くのファンが詰めかけました。ボウは、そんな地元ファンの前でチャンピオンとしての強さを見せつけ、見事な勝利を飾ったわけです。チームメートの藤波貴久は、6位に入賞しています。

2018年シーズンのXトライアルは、ここまですべてフランスで開催されていたこともあり、今回の大会は、今年初めてとなるスペインでの開催に。トライアルファンにとっての聖地であるバルセロナは、すべてのトライアルライダーにとっての大舞台です。そんな中、ボウはその卓越したライディングスキルで、場内のファンを魅了しました。

最初に行われたラウンド1(予選)では、たった1度のミスではありましたが5点を失ったことで、ボウはトップスコアを逃します。しかし、セミファイナルではパーフェクトと言える戦いを見せると、ほかを圧倒してファイナルに進出、アダム・ラガ(ガスガス)との一騎打ちで勝利を争うこととなりました。

ファイナルでは、地元ファンから大観衆の声援を受けたボウが、さらにすばらしい走りを見せます。予選、セミファイナルと続けて5点を失点したボウでしたが、ファイナルでの減点は3点のみ。9点の減点となったライバルのラガに大差をつけ、5連勝を飾りました。今大会を終え、5連勝を果たしたボウのポイントは100点。ランキング2位のラガには31点と、ポイントランキングでも大差をつけています。

ワイルドカードから参戦の藤波は、第3戦トゥールーズから2戦ぶりの出場。セミファイナルには進出を果たしたものの、そのあとにいくつかのミスを喫して6位となりました。ランキングは8位と変わりませんが、全戦参加を続けているノミネートライダーのジェイムス・ダビル(ベータ)と10点差まで迫っています。

Xトライアルの次戦は、今回に続いてスペインでの開催となり、パラシオ・デ・デポルテスで3月8日(木)に行われます。結果次第では、ボウにとっての12回目のXトライアル世界タイトルが決まる可能性があり、重要な戦いになります。