round 2

May 21/22 2011
FIM Trial World Championship France
第2戦 フランス

ボウ、優勝と3位でタイトル争いのリードを守る

2011年第2戦フランス大会は、土曜日、日曜日の2日間にわたって開催された。Repsol Montesa Hondaのトニー・ボウは、土曜日に3位表彰台を獲得し、日曜日には優勝。7点のシリーズポイントリードを守っている。

ボウのチームメートである藤波貴久は、今回は表彰台を獲得できなかった。土曜日と日曜日、それぞれ5位と4位に終わっている。

アダム・ラガ(ガスガス)は土曜日に勝利し、ボウにプレッシャーを与え続けたが、日曜日のボウは、2ラップ目にオールクリーンを達成して、その追撃を突き放している。

農村であるブレアル・ス・モンフォールは、2003年に初めてFIMトライアル世界選手権が開催された。2006年にはFIMトライアル・デ・ナシオンも開催されたことがあるトライアルフィールドである。岩場と急斜面が混合された会場で、乾燥していてほこりっぽく、いつものように、日曜日に向けてわずかにセクション修正が行われた。

  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 左からJ.ファハルド、A.ラガ、トニー・ボウ左からJ.ファハルド、A.ラガ、トニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久

ボウとラガは、ともに15点の減点で土曜日の1ラップ目を終えた。しかし2ラップ目、ボウは2つの5点を喫して、自ら優勝を逃したのとともに、2位の座もジェロニ・ファハルド(オッサ)に譲り渡すこととなった。開幕戦で4位だったラガは、これによりボウとのポイント差を2点にまで縮め、2日目で逆転を狙いたい心づもり。一方、藤波はさんざんだった。ゲートマーカーに触れて5点になるという、今年から厳しくなったルールに翻弄されたかっこうだ。

日曜日、勝利に向けて最初のスタートを切るラガは、その時点で自らにプレッシャーを与えてしまっていた。1ラップ目の序盤から細かい減点を重ねてしまう。代わってリーダーボードのトップに登場したのがアルベルト・カベスタニー(シェルコ)だった。カベスタニーは、全選手が5点を喫した2つのセクションでの減点を除いては、たった1回足を着いただけで1ラップを回った。1ラップ目が終わって、カベスタニーはボウに1点リード。2ラップ目になにが起こってもおかしくない点差である。

2ラップ目、ボウは最高のパフォーマンスを見せた。15セクションすべてをクリーンして、今シーズン2勝目。そしてシリーズポイントもラガに追いつかれるどころか、逆に4位となったラガとの点差を7点に広げた。

8戦のうち2戦が終了した今年の世界選手権。スペイン人同士のチャンピオン争いは、1カ月の間、つかの間の休息に入る。

コメント

トニー・ボウ(3位/優勝)「土曜日は、ミスが多すぎた。ライディングそのものは悪くなかったと思う。しかし特に2ラップ目が、やや集中力に欠けたライディングになってしまい、みんなと同じようにマーカーに触れての5点があった。そんなこともあって、日曜日にはいつもより多くのプレッシャーがかかってくることになった。ラガは土曜日にいいライディングをしていたし、選手権ポイントでも肉薄されていた。日曜日の1ラップ目は、完ぺきとはいえなかった。ライディングは悪くなかったので、それが2ラップ目に結果となった。これがトニー・ボウの本当のライディングだ。勝利と選手権のリードを守れて、気分がいい」

藤波貴久(5位/4位)「土曜日は最初から最後まで最悪だった。一番多かったのはマーカーに触れたという5点だったが、いくつかは触れた覚えのないものまで減点とされてしまった。日曜日は自信を取り戻して、精神的にもよりよい状態で走れたと思う。しかしまたしても、5点をたくさん取ってしまった。フランスでの週末は、とても納得のいく結果ではなかった」

ライア・サンツ(ジュニアクラス15位/18位)「いい週末とはいえなかった。特に日曜日は見ている人にもわかるように、土曜日よりさらに悪いことになった。いつもなら、ここのようなセクションは得意なのだが、今回はいいライディングができずにたくさんの5点を取ってしまった。ほかのライダーと同じように、マーカーに触れる5点もたくさんあった。次はホームグラウンドでの開催となる。しっかり休みを取って、よりよい結果を残したい」

決勝

1日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 2 A.ラガ ガスガス 15 7 22 22
2 4 J.ファハルド オッサ 17 7 24 20
3 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 15 12 27 21
4 5 A.カベスタニー シェルコ 25 13 38 18
5 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 23 18 41 17
6 6 J.ダビル ベータ 35 23 58 10

2日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 12 0 12 27
2 5 A.カベスタニー シェルコ 11 12 23 24
3 2 A.ラガ ガスガス 20 9 29 21
4 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 17 15 32 22
5 4 J.ファハルド オッサ 17 29 46 19
6 6 L.ギュビアン ガスガス 28 24 52 15
ポイントスタンディング
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 55
2 A.ラガ ガスガス 48
3 A.カベスタニー シェルコ 47
4 J.ファハルド オッサ 39
5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 39
6 J.ダビル ベータ 27