round 1

May 15 2011
FIM Trial World Championship Germany
第1戦 ドイツ

開幕戦を勝利で飾ったボウ。藤波は3位

2011年開幕戦。Repsol Montesa Hondaのトニー・ボウと藤波貴久は、2人そろって表彰台に上った。ボウが優勝で藤波が3位。藤波は惜しくもアルベルト・カベスタニー(シェルコ)に2位の座を奪われたが、その点差はわずか1点だった。藤波は2ラップ目に猛追し、ベストスコアを残している。4位にアダム・ラガ(ガスガス)、5位にジェロニ・ファハルド(オッサ)、6位にジェイムス・ダビル(ベータ)が入っている。

  • トニー・ボウトニー・ボウ(中央)、藤波貴久(右)
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久

ドイツ大会が世界選手権のスケジュールに戻ってきたのは2005年以来、6年ぶりとなる。会場は、再び同じゲフレースが選ばれた。セクションは大きく2つのグループにまとまっていて、最初のグループは森の中のヒルクライムが中心で、このエリアはパドックからも近かった。もうひとつは町から数km離れたところに位置していた。このほかに、人工的に作られた最終セクションがある。試合前夜は一晩中雨が降った。主催者は最終判断でセクションの設定を変更。それでもセクション難度は十分に高かった。

ボウはトップでスタート。誰の走りを見ることもなく、グリップを確認する術もないとういう、過酷な状況でのトライとなる。その緊張が影響したか、ボウは第3セクションでクラッシュ、指に負傷を負ってしまった。しかしこのトラブルも、ボウの戦闘力を致命的に奪うものではなかったようだ。1ラップ目を終えたところで、ボウは21点でトップ。カベスタニーが25点、ラガが28点で、安全圏ではないものの、まずまずのリードを保って後半戦に入っていった。

2ラップ目には、路面も乾いてきた。これがボウの好調にさらに磨きをかけることになった。2ラップ目は、多くのライダーがスコアを上げてきたが、ボウの安定感はやはり群を抜いていた。そんな中、2ラップ目にボウをさらに上回るスコアをマークしたのが、藤波だった。藤波はボウの11点に対し、わずか8点で15セクションをまとめてきた。しかしカベスタニーにわずか1点差で2位の座を得ることができなかった。

2011年開幕戦は、Repsol Montesa Hondaの2人にとっては、まずまずよい結果となった。2つの表彰台を獲得し、2011年用に仕上げてきたファクトリー仕様のMontesa COTA 4RTが、ドイツのスリッピーなコンディションで、狙った通りの性能を発揮することを確認できたからだ。

コメント

トニー・ボウ(優勝)「今日のコンディションで、トップスタートは非常にきつかった。まったく走行ラインがない。僕がすべてのライダーのためにわだちをつけていかなければならなかった。出だしはよくなくて、大クラッシュもしてしまった。しかし幸運にもマシンは大きなダメージがなく、僕も指を打っただけだった。それで第4セクションから本来の走りを取り戻し、2ラップ目にはさらにいい走りができた。シーズンを左右する大事な開幕戦で勝利できて、まずはとてもうれしい」

藤波貴久(3位)「最終的には3位になれて、表彰台にも上れたのでよかったと思う。しかし序盤は、今日はとてもひどい日になるのではないかと思っていた。1ラップ目はとても状態が悪く、グリップを得ることができずに苦しんだ。しかし2ラップ目に自分のライディングを取り戻し、ベストラップをたたき出せたのは、大きな収穫だった。とはいえ、あと1ポイントで2位になれたことを考えると、なんともくやしい結果ではある。ともあれ、開幕戦で表彰台を獲得できたのはよい結果だ」

ライア・サンツ(ジュニアクラス12位)「1ラップ目はとんでもない状態で、結果もひどいものだった。2ラップ目、徐々にコンディションがよくなっていったのが救いで、これで1ラップ目より18点も少ないスコアで帰ってくることができた。それが今日のすべてだ。来週のフランスでは、2ラップともによい結果で終えたいと思う」

決勝
順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 21 11 32 17
2 5 A.カベスタニー シェルコ 25 17 42 18
3 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 35 8 43 14
4 2 A.ラガ ガスガス 28 22 50 14
5 4 J.ファハルド オッサ 35 23 58 10
6 6 J.ダビル ベータ 45 39 85 7
ポイントスタンディング
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 20
2 A.カベスタニー シェルコ 17
3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 15
4 A.ラガ ガスガス 13
5 J.ファハルド オッサ 11
6 J.ダビル ベータ 10