round 08

September 05 2010
FIM Trial Championship Czech Republic
第8戦 チェコ

ボウと藤波が、ランキング1位と3位を獲得

2010年世界選手権の最終戦。今回のチェコ大会は、全8戦の世界選手権の最後を飾る大会だ。REPSOL MONTESA HONDAのトニー・ボウと藤波貴久は、最終戦でそれぞれ3位と5位の成績を残し、最終ランキングでは1位と3位を獲得した。ボウはすでに、今回の最終戦を前にタイトルを決めていたが、ボウのチームメートである日本の藤波は、この最終戦にランキング2位を得られるかどうかがかかっていた。チームとすれば、ランキングで1-2となるかどうかの大勝負だったが、第8戦を勝利したアダム・ラガ(ガスガス)が年間ランキング2位を獲得した。

今回の会場は、チェコ共和国のクラモリン。小さな村だが、1990年代初頭には、モトクロスのビッグイベントを招へいしていたことで知られている。今回のトライアルでは、週末に向けて激しい雨に見舞われ、林の中はもちろん、モトクロスコースに隣接する丘も軒並み滑りやすいコンディションに変化してしまった。オーガナイザーはFIMとライダーの要望によって、いくつかのセクション設定をモディファイして大会に臨んだ。金曜日に行われたセクション査察では、セクションが長すぎることと、その難度がいささか高すぎることが指摘されていた。

  • トニー・ボウ(中央)、藤波(右)トニー・ボウ(中央)、藤波(右)
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久
  • ライア・サンツライア・サンツ(中央)
  • REPSOL MONTESA HONDAREPSOL MONTESA HONDA

とてもリラックスし、自信に満ちていたボウは、1ラップ目、どのセクションにも真っ先にトライし、次々にクリーンをたたき出した。1ラップ目、ボウが喫した減点はたったの1点で、ランキング争いのライバルだったラガに5点差をつけていた。

一方の藤波は、第3セクションと第12セクションで2つの減点5を喫し、事実上優勝争いから一歩引いた戦いとなってしまった。特に第12セクションでのクラッシュによって、愛車のファクトリーマシンに、相当な修復を必要とするダメージを与えてしまっていた。

試合は、ボウが今シーズン8回目の勝利を得て終わる流れに傾き始めた。ところが2ラップ目、試合の流れが変わった。ボウは第2と第11セクションで5点。どちらもセクションを1分以内で走れなかったタイムオーバーによる5点だった。このボウの失速を見るや、がぜん勢いに乗ったラガは、2ラップ目をわずか3点でまとめてきた。1ラップ目のボウはたった減点1点と圧倒的な走りだったが、そのアドバンテージも、2ラップ目に喫した2つの5点で帳消しとなってしまった。1ラップ目6点、2ラップ目3点と、合計で9点の減点で勝利したラガは、この結果によりランキング2位を獲得した。ボウは最後までジェロニ・ファハルド(ベータ)と2位争いを繰り広げ、3位でフィニッシュした。一方、藤波は2010年の最後のセクションでも5点を喫し、アルベルト・カベスタニー(シェルコ)との4位争いに敗れて5位となった。

コメント

トニー・ボウ(3位 ランキング1位)「1ラップ目の減点1はすばらしかったが、それだけに今日の結果には失望している。今日はなんのプレッシャーもなく戦ったというのに、どうしてこんなことになるのか分からない。もしかしたら、2ラップ目にはリラックスしすぎていたのかもしれない。2ラップ目、大きなミスが2つもあった。それが敗因だ。今日のセクションはよくできていた。セクションは難しすぎはしなかったが、そこかしこにミスを誘う設定がされていた。チャンピオンシップで勝利できたことにはたいへん満足しているが、今日のトライアルについては、ベストとは呼べないものになった」

藤波貴久(5位 ランキング3位)「最終戦を5位で終わり、ランキングも3位が決まったので、失望していると思われているだろうが、僕自身は意外にさばさばと、笑顔でこの結果を受け止めることができた。最初のトラブルは1ラップ目の第3セクションで発生した。みんなと違うラインにトライしたが、思ったようにいかなかった。その時点で、ラガに勝利するのはかなり難しい状況となってしまった。その後のセクションで自信を取り戻すことはできたが、そんな矢先、第12セクションで大クラッシュをしてしまった。これでまたリズムを失った。1ラップ目にも2ラップ目にも、5点が2つずつある。これは多すぎだ。例年、最終戦は満足なリザルトが残せないでいる。自分のライディングとランキング3位という結果には納得しているが、しかしランキング2位獲得のチャンスを失った事実もまた、認識している」

ライア・サンツ(女子世界選手権 優勝)「今回は不思議な感覚で、足をつく感じがまったくなかった。小さなミスが1つあっただけ。今日の満足は今回の勝利だけでなく、1戦を残して世界チャンピオンを決めたこと、そしていいライディングができたことなど、いろんな要素があった。レベッカ・クック(シェルコ)はいい走りをしていた。彼女は初優勝もできそうだったから、ちょっと申し訳ない思いもある。ともあれ、今回は、自分にとってもチームにとっても、とてもよい結果となった。これで終わりでなく、もっと勝ちたいし、もっとタイトルも獲得したい。その目標に向かって、これからもがんばっていきたい。長い道のりになると覚悟している」

決勝
順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 2 A.ラガ ガスガス 6 3 9 24
2 4 J.ファハルド ベータ 9 3 12 24
3 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 1 12 13 25
4 5 A.カベスタニー シェルコ 7 9 16 23
53藤波貴久モンテッサ(Honda) 11 12 23 23
67J.ダビルガスガス 22 22 44 17

 

ポイントスタンディング
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1トニー・ボウモンテッサ(Honda) 200
2A.ラガガスガス 172
3藤波貴久モンテッサ(Honda) 161
4J.ファハルド ベータ 143
5A.カベスタニー シェルコ 142
6J.ダビルガスガス109
 
15 小川友幸 Honda 15
18 柴田暁 Honda 6
19 渋谷勲 Honda 5