第6戦の舞台となったミシュレニッツェは、ポーランド南部の都市クラクフの南にある町で、ここも、ほかのヨーロッパの都市同様、過去数日間は豪雨に見舞われた。このため、コースの路面はところどころ非常に軟らかくなっており、スリッピーだった。
セクションは、大半が自然の地形を利用したもので、森の横を流れる川沿いに設けられた木陰のセクションとなっていた。大会当日は晴天に恵まれたが、明るい太陽の下で行われたのは、人工の最終セクションだけだった。
決勝日は気温が高かったが、ボウは常に冷静だった。1ラップ目を減点12で終えたボウに続いて、2番手には減点14のランプキンがつけていた。昨年ポーランド大会で優勝している藤波も、セクションが昨年とほとんど変わっていないことから好感触をつかんで3番手につけていた。
ところが2ラップ目に入って状況が変わった。ボウは1ラップ目同様好調だったが、ランプキンは減点5を3回出してしまい、最終的に順位を5位に落としてしまった。
藤波は2ラップ目も快調に競技を続けていたが、終盤、ほかの大勢のライダー同様にタイム不足となっていることに気づいた。実際の持ち時間より多く時間が残っているという誤った情報もあり、藤波はタイム・ペナルティとして2ポイント減点されるというミスを犯してしまう。
結局、藤波は3位に入ったアルベルト・カベスタニー(シェルコ)と1点差の4位に終わった。2位には前回同様アダム・ラガ(ガスガス)が入っている。
6戦を終えて、ランキング首位はボウ(157ポイント)。2位のラガ(137ポイント)とのポイント差はさらに広がって20ポイントとなった。ランキング3位は藤波(116ポイント)、4位ランプキン(99ポイント)となっている。
第7戦は7月15日にチェコのクラモリンで行われる。 |