スペイン南部のグラナダから車で約1時間のところにあるマンチャ・レアルで世界選手権が開かれたのは今回が初めてのこと。通常はこの時期だと暖かいスペイン南部だが、今回は雨に見舞われ、肌寒かった。しかも、土曜日が豪雨だったため、土曜日の夜にオーガナイザーはすべてのセクションをモディファイし、スリッピーなコンディションでもトライアルが可能なように準備した。
マンチャ・レアルでは、人工セクションは最後の2つだけで、残りはすべてマディなアプローチを持つ石灰石の険しい登り坂となっていた。このため、各セクションはモディファイされたものの非常に難易度の高いものとなっていた。
最初のいくつかのセクションで好調だったのはMontesa COTA 4RTに乗るランプキン。しかし、セクションがあまりにも難しかったため、トップグループの減点数に大差はなかった。実際に2ラップの戦いを通じて、一度でもクリーンを出したライダーは9名にすぎなかった。
1ラップ目を終えた段階でトップに立っていたのはアダム・ラガ(ガスガス)だったが、実際に減点回数で勝っていたのはボウだった。ボウは、1ラップ目でタイムペナルティを2回受けている。
1ラップ目終了時点で、ランプキンはボウより2点減点数が多いだけだった。アルベルト・カベスタ二ー(シェルコ)と藤波も大差のないポジションにつけていた。ランプキンと藤波の差も7点だけだった。
コンディションがさらに悪化していく中で行われた2ラップ目では、ボウが圧倒的に強かった。先日終わったインドア・トライアル世界選手権でチャンピオンになったばかりのボウは、ほかのライダーをまったく寄せ付けなかった。
最終的に2位にはラガが入り、ランプキンと藤波は減点数が同点だったためタイブレークを行い、ランプキンが3位となった。 |