2005年度トライアル世界選手権の第8戦イギリス大会が、7月31日に英国西部ウエールズとの境にあるホークストンパークで行われた。
イギリスでトライアル世界選手権の大会が行われるのは2001年以来、4年ぶりのこと。大勢のファンが期待していた大会を制したのは、地元のドギー・ランプキン選手(Repsol
Montesa-HRC)で、チームメイトの藤波貴久選手は2位に入った。3人目のRepsol
Montesa-HRCライダー、マーク・フレイシャー選手は6位だった。
ハンボンディオーネで行われたイタリア大会から2週間。夏休みに入る前に行われたイギリス大会だったが、直前に悪天候に見舞われた。このため、コースは本来予想されていた埃っぽいコンディションではなく、スリッピーでマディな状況となった。さらに、セクションはすべて森の中に設けられており、木陰となっているため、湿った状態になっていたのである。
今回の大会は一日制だったので、土曜日にライダーたちは歩いてコースを下見した。しかし、下見が終わった直後に豪雨となったため、FIMのオブザーバーとオーガナイザーはコース変更を決断し、若干難易度を下げたのだった。
日曜日の大会当日は曇り。スリッピーなコンディションの中で各ライダーは自分のスキルをイギリスのファンの前で披露した。中でも急な登り坂のセクション11で、ただ一人ランプキン選手がクリーンを出した時には、見守っていた観客から大きな拍手が送られた。
1ラップ目を終えた段階でのトップは藤波選手で減点30。アルベルト・カベスタ二―選手(シェルコ)が減点34で2位、ランプキン選手が36点で3位に続いた。
2ラップ目に入ると、ランプキン選手は見違えるようなパフォーマンスを披露し、1ラップ目の三分の一強の減点でトライを終えた。その結果、ランプキン選手は総減点数50で逆転優勝を果たしたのだった。
藤波選手も健闘したものの、2点差でランプキン選手にはおよばず、2位でイギリス大会を終えた。3位には減点67でカベスタ二―選手が入り、ランキング首位につけるアダム・ラガ選手(ガスガス)は減点72で4位となった。
フレイシャー選手は、トップライダー勢の中では最初にトライを始めなくてはいけないという状況にいたため、実力をフルに発揮することができず、6位に終わっている。
第9戦は夏休みをはさんで、9月3日/4日にドイツで行われる。
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