2005年度トライアル世界選手権の第2戦が、4月24日にスペインのタラゴナで行われた。今回優勝したのはスペイン人のアダム・ラガ(ガスガス)。2位にも地元のアルベルト・カベスタニー(シェルコ)が入り、同じく地元のマーク・フレイシャー(Repsol
Montesa-HRC)が3位で、Honda勢では最高位となった。
昨年の世界チャンピオン、藤波貴久(Repsol Montesa-HRC)は開幕戦での5位に続いて、今回は4位に終わった。先週、開幕戦で優勝したドギー・ランプキン(Repsol
Montesa-HRC)はマシンに電気系統のトラブルが発生したため、今回は5位に終わっている。
バルセロナの南西約90kmのところにあるタラゴナで行われた今回のスペイン・ラウンドは、従来のセクションとは違って、人工の防波堤を利用した一連のセクションを採用していた。海からの大波によってセクションが洗われてしまい、トライが中断することもたびたびあった。また、マシンのエンジンに海水が入ってしまうというトラブルもあったのである。このため、2ラップ共、追加のタイムアロワンスが認められた。
カベスタニーは、集まった何千人もの地元ファンの前で優勝しようと健闘し、1ラップ目を終えた時点では減点6でトップにつけた。2位には減点10でフレイシャーがつけ、3番手でラガが続いた。
スパニッシュ・トリオに続いて、藤波とランプキンが4位争いを繰り広げた。藤波はドライでテクニカルなセクションで苦戦していたばかりか、海の影響に悩まされていた。ランプキンは電気系統のトラブルのため、2つのセクションを終えた段階で40分間タイムロスしていた。このため、残りのセクションでは十分な下見を行ったり、他のライダーのトライを観察することができなくなり、多くの減点を課されてしまった。
2ラップ目もカベスタニーとラガが首位争いを展開した。インドア・タイプの最終セクションまでトップをキープしていたカベスタニーだが、油断していたのか中央のステップが濡れて滑りやすくなっていることに気づかず転倒。ラガがここでクリーンを出したことにより、1ポイント差でラガの優勝が決まった。
フレイシャーは2ラップ目もコンスタントなパフォーマンスを見せ、3位をキープした。藤波も4位の順位のままトライを終えた。ランプキンも2ラップ目はトラブルなしだった。
今回ラガが優勝したことにより、ランキング首位にはラガが上がり、カベスタ二―が2位となった。ランプキンは3位に後退し、4位にフレイシャー、5位に藤波となっている。
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