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第6戦
スペイン
2003年6月28、29日 開催
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レースレポート

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1日目に優勝を果たすも2日目の結果に課題を残した藤波
2日目、調子を上げてきたフレイシャーは3位に
ランキング3位の座を盤石にしつつあるフレイシャー
藤波貴久が土曜日に優勝
ランプキンは2日とも2位に終わるがポイントリードを広げる
■決勝日時:6月28、29日
■観客数:5000人
■気温:28日:26℃、29日:28℃
■天候:28日:快晴、29日:快晴
2日とも2位でポイントのリードをのばしたランプキン
2日とも2位でポイントのリードをのばしたランプキン

 6月28、29日にスペイン、バルセロナの北西約3時間半のところにあるべナスクで行われたトライアル世界選手権第6戦では、ランキング首位につけるドギー・ランプキン(montesa HRC)が2日とも2位に入り、ポイントリードをさらに3点広げた。ランキング2位の藤波貴久(montesa HRC)は土曜日に優勝したものの、日曜日は5位に終わった。

 先週のサンフリア・デ・ロリア(アンドラ)に続き、今回のべナスクも標高の高い場所にある。パドックの設けられたタウン・センターは標高1400mのところにあり、一番高い位置のセクションはさらに300m上ったところにある。山を利用したコースにはさまざまな種類のセクションが用意されており、素晴らしい環境となっていたが、唯一の問題はコースの全長がタイムリミットに対して長すぎることだった。

 パドックから1km以内の場所にある最初の3つのセクションは、木々の間に大きな丸い岩がごろごろした瓦礫のセクションだった。金曜日に雨が降ったため、岩はまだ濡れており、非常に滑りやすいコンディションとなっていたのである。このセクションで、ランプキン、藤波、そしてアダム・ラガ(Gas Gas)の3人はクリーンを連発するが、残りのライダーはここで苦戦した。

 第4-7セクションは山間を縫う川に沿ったセクションで、その後の3セクションは美しい谷間を見下ろす山肌に無数の玉石が点在する自然のセクションだ。ただし、ここの玉石にはコケがはえており、非常に滑りやすくなっていた。ここではラガとランプキンが減点1を課されたのに対して藤波はクリーンをマークした。

 その後は時間との戦いとなり、ライダーたちはトライアルというよりはエンデューロ競技に出場しているかのように急いで山を下ることになった。ラガ、藤波、ランプキンの3人は、時間切れになるのを防ぐために第12セクションと13セクションはパスし、パドック・エリアに設けられた人工の第14-15セクションにトライした。藤波とランプキンはこの2つのセクションをクリーンで通過し、ラガは減点1となる。

 急いでゴール地点を目指したのにもかかわらずランプキンとラガは3時間半のタイムリミットを超過し、タイム・ペナルティを課された。ランプキンはわずか3秒遅れたためにタイム・ペナルティを課され、怒っていたのである。

 1ラップ目を終えた段階での減点数は藤波16点、ランプキン17点、ラガ18点と接戦だった。

 2ラップ目も同じような展開となったが、ラガが第7セクションと第10セクションで減点5を受けたため、優勝争いは藤波とランプキンの2人に絞られた。第14セクションで藤波が減点1を受けたため、2人はともに減点31となったが、最終的にクリーンの数が2つ多かった藤波がウイナーとなったのだった。

 土曜日の夜に行われた審査委員会で、タイムリミットが15分延長され、さらに4つのセクションが変更されることになった。2つのセクションの難易度が増し、土曜日にトライが不可能なほど難しかった2つのセクションが容易になったのである。

 日曜日の第1ラップもランプキン、藤波、ラガの戦いとなったが、藤波は最後のセクションで減点5を課され、4位に落ちてしまう。代わって3位に浮上したのはアルベルト・カベスタニー(Beta)だった。前回のアンドラ大会でも2日目に調子を上げてきたマーク・フレイシャー(montesa HRC)が今回も日曜日の第1ラップを終えた段階ではトップ5に上がってきた。

 日曜日の第2ラップでは、カベスタニーが減点6でコースを回った。ラガが後退したため、優勝争いはカベスタニーと2ラップ目が減点9だったランプキンの2人に絞られた。2人の減点数は18点で同点。しかもクリーンや他の減点の数も同じであったため、前週に引き続き今回も総合タイムで勝敗が決まることになった。その結果、ランプキンは2週連続で総合タイムのタイブレークで敗れたのである。

 3位には2ラップ目を減点7で走破したフレイシャーが入り、4位争いはラガと藤波となった。この2人も減点25と同点だったため、タイブレークとなり、クリーンの数で勝ったラガが4位、藤波は5位となった。

 2日とも2位に終わったランプキンだが、最大のライバル、藤波が日曜日に5位に終わったことにより、ポイントリードはさらに3点増えて8点となっている。


●ドギー・ランプキン(土曜日―2位、日曜日―2位)
「ここのセクションは多様で素晴らしいが、走行距離が長すぎる。特に1日目は時間との勝負で一般道路を駆け抜けて行く時に危険だった。それにしても僕はついていない。前回のアンドラでの2日目から3戦連続でタイブレークの末、負けている。何かお守りでも買わなくてはいけないんじゃないかな。とはいっても、ここのところ自分のライディングには満足している。ポイントリードも増えたので、今回は良い週末だった」

●藤波貴久(土曜日―1位、日曜日―5位)
「土曜日は良かったのですが、日曜日は今季最悪の結果でした。1ラップ目の最終セクションまでは良い調子でトライできていたのですが、最終セクションで減点5を受けてから、コンセントレーションが途切れてしまったようで、その後もいくつかミスをしてしまいました。5位という結果は良くないし、ランプキンにリードを広げられてしまいました。このような結果を残していたのでは、ランプキンからチャンピオンを奪うことはできません」

●マーク・フレイシャー(土曜日―5位、日曜日―3位)
「土曜日のトライはアンドラでの1日目のようだった。自信がなくて、すごくナーバスになっていたんだ。日曜日には気持ちを切り替えてトライに臨んだ。ナーバスになるのではなく、セクションを攻めることにしたんだ。その結果、日曜日の成績は土曜日よりはるかに良くなった。今回の経験から、2日間とも良い結果を出せるようにしたい。今回もジャービス(Sherco)の成績が良くなかったので、僕のランキング3位はさらに確実なものとなってきた」

 
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