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第4戦
日本
2003年5月31日、6月1日 開催
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レースレポート

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もてぎに集まった大観衆の前で好結果を残した藤波
ランプキンは連日の3位。藤波と年間ポイント争いを展開
雨の影響もあってか、5位、4位だったフレイシャー
藤波貴久、土曜優勝、日曜2位でランキング首位に浮上!!
■決勝日時:5月31日、6月1日
■観客数:1万人
■気温:31日:12℃、1日:15℃
■天候:31日:豪雨、1日:雨
地元・日本で優勝と2位の藤波。年間ランク首位に浮上!
地元・日本で優勝と2位の藤波。
年間ランク首位に浮上!

 5月31日/6月1日にツインリンクもてぎで開催されたトライアル世界選手権第4戦は、両日とも雨に見舞われたが、地元の藤波貴久(montesa HRC)が土曜日に1位、日曜日に2位に入った。日曜日に優勝したのは、土曜日に2位に入ったグラハム・ジャービス(Sherco)だった。

 台風の中で行われた土曜日の決勝では、藤波がジャービスに19ポイントという大差をつけた。日曜日こそジャービスに1ポイント差で惜しくも優勝を逃したが、今回の1位、2位という結果で藤波はランキング首位に浮上。ポイント上は131ポイントでディフェンディング・チャンピオンのドギー・ランプキン(montesa HRC)とタイだが、優勝回数は藤波の方が多いからである。

 ちなみにランプキンが世界選手権で首位から転落したのは6年ぶりのこと。今回ランプキンは両日とも3位と不本意な結果に終わっている。

 大会直前まで好天に恵まれたツインリンクもてぎのコースも、台風の影響により予報どおり土曜日は豪雨に見舞われた。人工セクションと自然のセクションによって構成される15個のセクションは、ロードレース・コースに隣接して設けられている。中でも最初と最後のセクションはロードレース・コースのピットレーンに設けられ、観客にとって絶好の観戦ポイント。このため悪天候にもかかわらず、地元のヒーロー・藤波を応援するために大勢の観客が集まっていた。

 土曜日の1ラップ目では、地元の声援を受けて、藤波とベータの黒山健一が第4セクションまでクリーンで通過した。しかし、第5セクションはマディな登り坂で、ここでクリーンは途切れてしまう。

 それまで藤波にピタリとつけていたジャービスだが、第12セクションで減点5となった。このセクションではランプキンもチェーンが外れたため減点5。さらにランプキンは第15セクションでも減点5を科された。

 雨がどんどん激しくなるなか、ジャービスと黒山に6ポイント差をつけて第1ラップを終えた藤波は、第2ラップでさらに強さを増していく。ジャービス、ランプキン、黒山とのポイント差をどんどん広げていった藤波は、結局2位に入ったジャービスに19ポイント差をつけて優勝。3位にはランプキンが上がり、4位は黒山。マーク・フレイシャー(montesa HRC)が5位に入った。

 日曜日は朝のうち止んでいた雨が再び降り始めた。オーガナイザーは15個のセクションうち5個を変更し、2日目の競技に備えた。

 2日目もマディなコースでの戦いは藤波、ジャービス、ランプキンの3人に絞られた。第1ラップ目の最終セクションまでは藤波がジャービスにアドバンテージをつけていたが、最終セクションで藤波は減点5となり、ジャービスと同じ減点19で1ラップ目を終えた。3番手のランプキンは、この時点で減点25となっていたのである。

 最終ラップ、7年連続チャンピオンをめざすランプキンは、必死で藤波とジャービスを追ったが、第4セクションと第15セクションで失敗し、2人に追いつくことができなかった。

 ダブルウインを目指していた藤波だったが、人工階段の第11セクションで頂上からスリップ。これに対してジャービスはこの難しいセクションでクリーンをマークした。

 藤波も最終セクションでクリーンを出し、ジャービスにプレッシャーをかける。ジャービスは最終セクションをクリーンで通過すれば優勝できるという状況だった。

 結局、最終セクションでジャービスがクリーンを出したため、1ポイント差で2日目のウイナーはジャービスとなり、藤波は2位。3位にランプキンが入った。前日5位だったフレイシャーは4位、逆に前日4位だった黒山は5位で日曜日の競技を終えた。

 今回の1位と2位という成績で藤波はランプキンと同点でランキング首位に浮上。初タイトル獲得をめざして今後の大会に臨んでいく。


藤波貴久(1日目―1位、2日目―2位)
「土曜日に地元のファンの前で優勝できたことは本当に嬉しいです。2日目は勝てなくて残念でしたが、今大会の結果でランプキンと同点首位に立つことができました。通常、ウエットでマディなトライアルではランプキンが強いので、今回の成績は意義があります。これで今シーズンのタイトル争いでも良い位置につけることができましたが、今後タイトル争いはハードなものとなるでしょう。とはいっても、今年の僕は今までで最高のライディングができています」

ドギー・ランプキン(1日目―3位、2日目―3位)
「土曜日のスタート前に抽選で1番手スタートとなった時点で、今回は厳しい戦いになると分かっていた。土曜日に藤波はよく頑張ったけど、トラブルさえなければ本来2位は僕のものだった。日曜日もミスが多かった。他のライダーが頑張っていたから、減点5が多くては絶対に優勝することができない。今年はまだ1回しか優勝していないことを考えれば、依然としてランキング首位につけていられるのは運が良いといえるだろう」

マーク・フレイシャー(1日目―5位、2日目―4位)
「これだけマディでスリッピーなコンディションでMontesaに乗ったのは初めてだったから、土曜日にはいろいろ試していた。さまざまな状況で、マシンがどのような挙動を示すか見ていたんだ。おかげで日曜日は少しマシなトライができた。4位というのはベストを尽くした結果だ。現在、ランキングではジャービスと同点3位だけど、ヨーロッパに戻ったら挽回したいね」

 
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