三菱地所株式会社/株式会社ビービット

子供から高齢者まで、新しい体験を提供

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2025年2月22日~24日、3月22日~23日に東京丸の内にある三菱ビル1FコンファレンススクエアM+にて、UNI-ONEを使った新しい体験イベントを開催しました。UNI-ONEに乗りながらARグラスを通して、水中探検を体験できる今までにない画期的なイベントでした。UNI-ONEに乗り、ARグラスを通して見える海の世界で地球環境の汚染により絶滅危惧種を調査するミッションで、海流にUNI-ONEが流されたり、渦潮に入るとUNI-ONEが回転したり、デジタルの世界とリアルな世界をボーダーレスにつなげる新しい試みです。

課題

  • 商業施設等の回遊や買い回りにつながるような集客イベントが実施したい
  • 来館しないと経験できない、世代を超えて楽しめる新たな体験を提供したい

効果

  • UNI-ONEとARコンテンツの活用を通し、新しい体験で、顧客体験の向上を図る
  • UNI-ONEの体験を目的にした集客を通し、商業施設全体の集客性を向上。独自の差別化戦略を図ることが可能に
お話を伺った方

株式会社ビービット 取締役副社長 中島 克彦様

満足度が高く、子供だけでなく「家族が楽しい」と思えるクイック・アトラクション​

UNI-ONEにARを連携させた新しい体験にトライした理由をお聞かせください

私共は、「人間の心理や行動特性を探求することで、真に役に立つ製品、サービス、またそれらを支える仕組みを創出し、豊かな社会の実現に貢献する」をフィロソフィーとし、ユーザーエクスペリエンスデザインとデジタルテクノロジーを融合し、豊富な実績と知見に裏打ちされたインサイトドリブンな方法論を得意としています。我々はデジタルに強みを持っていますが、昔からそのデジタルとリアルを繋げたいという想いがあり、UNI-ONEの戦略コンサルティングを通じてHonda様と議論して行く中で、ARと連携した時にUNI-ONEが生み出す体験のワクワク感に大きな可能性を感じたのがきっかけでした。

UNI-ONEを導入された経緯を教えてください

スペースがあれば、「どこでもすぐに体験」ができる、「クイックにアトラクション化」ができることは、大きな価値と感じました。大きな投資もかからず、UNI-ONEとARのコンテンツがあればすぐにでもできるので、イベントスペースにて水中探検のイベントを実施させていただきました。

▲ イベント体験風景①(お子様の体験シーンを撮影)

▲ イベント体験風景②(高齢者の体験シーン)

体験されたお客様をみてどう感じましたか?

とにかく笑顔が多かったですね。それも子供だけでなく、大人も、高齢者の方も楽しんでいらっしゃったのが印象的です。UNI-ONEは、操作説明が必要なく感覚で乗れますので、ARから見える魚を追いかけるだけで移動ができるので皆さん驚いていました。お子様の楽しそうな姿を見て、ご両親も乗りたいとおっしゃって乗られるケースが多かったです。家族全員が楽しめる体験でした。また、60代・70代の方も体験されており、むしろ、ご高齢の方のほうがより笑顔になっているのを見て、これは意義のあることが出来ていると感じました。

どのような効果がありましたか?

3月に開催した時に計測したNPSは、テーマパーク並みに高い、38.8というスコアが得られました。満足度も94%と今までに無い高い数値で驚いております。アンケートに多く書かれていたのは、「もう一回やりたい」「またやりたい」とリピートしたい声が多かったのでリピート率も高いと思いました。自分で操作することで1回目よりも2回目の方が上手くできたことで成長の喜びを感じられるのが、リピートの高さに繋がっていると思います。これもUNI-ONEの価値だと感じました。予約サイトも1日で満席、常にキャンセル待ちの状態で、東京以外の県からも多くの方にお越しいただきました。また、お客様からは、「買い物の途中で、子供に楽しんでもらえる」「海が好きな子供たちに体験させて、その後ご飯を食べて帰れる」といったお声も多く、ついでに買い物や食事をしていくケースが多かったので集客効果があったと思っております。

▲ 体験をお待ちいただいている風景

▲ お子様の体験後アンケート例

「体験型AR」による集客力、体験価値、リピート性の高さが改めて示された

今回のイベントを通じてどんな示唆がありましたか?

社会のデジタル化や日本の人口減少に伴い、ビジネスモデルの力点が「新規顧客の獲得」から「LTVの向上」に移行しています。企業に求められるケイパビリティは従来とは異なる様相を呈し、「UXを継続的に改善するスキル(UXグロース)」へと進化しました。今回、UNI-ONEを活用してARで環境問題をテーマにコンテンツを提供しましたが、コンテンツを変えることで継続的に様々な価値提供ができることがわかり、UNI-ONEのポテンシャルの高さを認識できました。未来のモビリティは、デジタルと連携して新たな価値を生み出すということ、そしてこの取り組みが最初の好事例だと今回のイベントを通じて理解でき、弊社が目指すUXの改善の一つのソリューションになり得ると改めて認識できました。

▲ UNI-ONE×ARによる新しいUXの提供

UNI-ONEが切り開くファン/ロイヤル化ジャーニー:唯一無二の体験価値が生む新たな展開

今後のご活用の展望についてお聞かせください

「また乗りたいからメールください」という人が現段階でもかなりいらっしゃいます。そのため、例えば、LINEの公式アカウントと連携しPUSH通知ができるようになると多くの人が体験しに来られます。このようなイベントを継続的に実施し、例えば1万人規模のプールを形成できれば、その後のイベントや商業施設などへの誘致は簡単になり、リピーター/ファン基盤を活用することで、広告宣伝費を大きくかけ続けなくても集客が可能になると考えています。ECサイトの普及で商業施設など集客に苦労している課題も、UNI-ONEを使った新しい体験を提供することで、集客性の向上はもちろん、もともとUNI-ONEが持っているモビリティとしての移動の価値(歩行による疲労度削減)で、施設内の回遊性向上にも寄与し、一石二鳥の効果が見込めると考えています。

また、改めてになりますが、UNI-ONEとARコンテンツを掛け合わせることで生まれるこの体験は、「家族みんなが楽しい」と思えるだけでなく、おじいちゃん・おばあちゃんを含めた「一生ものの家族の思い出」にもなり得る点が素晴らしいと感じています。

この体験は、UNI-ONEというHonda発の日本ならではの独創的な技術とARコンテンツの組み合わせによって初めて生み出されるものです。そのため、今後は日本の豊富なIPコンテンツなどと連携することも考えられ、そうすれば日本のソフトパワーに憧れを持って来日される海外の家族連れのインバウンド客にも、より一層喜んでもらえると考えています。

さらに、日本に来ていただかなくてもこの体験を楽しんでいただけるよう、アジアや中東、欧米などさまざまな国でこのサービスを提供することも十分視野に入ると考えています。世界中のご家族の皆さまを笑顔にし、唯一無二の思い出作りを支援できるようになれば、素晴らしいですね。

これが実現できれば、「独創的な技術・アイデア・デザインで、より自由で豊かな社会を創る」ことに一定の貢献ができたと言えるのではないかと思います。そう考えると、この活動はHondaの皆様のThe Power of Dreamsの挑戦に、わずかではあるかもしれませんが、私たちもご一緒できたということかもしれません。それが何より嬉しく、とてもワクワクする気持ちでおります。

*「UNI-ONE水中探検」のARコンテンツにつきましては、株式会社ホロラボに製作を委託しております。