医療法人靖和会 飯能靖和病院

患者様のADL・体幹機能向上に貢献

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一般病棟34床を含む314床の病棟と、166床の介護医療院を併設する飯能靖和病院では、入院・外来患者様に対する、心のこもった医療・看護・介護の実施を理念としております。回復期リハビリテーション病棟に入院中または外来で通院される患者様を主な対象に、理学療法士様や作業療法士様が中心となってUNI-ONEを活用した新しいリハビリ方法に取り組まれています。
今回、医療法人靖和会 飯能靖和病院の「UNI-ONEを活用した健康検証」について、理学療法士の佐藤様にお伺いいたしました。

課題

  • リハビリに難渋する患者様に提供できるソリューションがない
  • 患者様に意欲的に取り組んで頂きたいが、リハビリを継続頂くのに工数がかかる

効果

  • UNI-ONEを活用し、脳血管疾患の患者様の機能効果改善を実感
  • UNI-ONE独自の移動の楽しさにより、リハビリ=楽しいものとなり、自律的に継続できる、モチベーションや参加度を高めることが可能に
お話を伺った方

医療法人靖和会 飯能靖和病院

理学療法士 佐藤 雅恭様(写真右)

理学療法士 佐藤 靖代様(写真左)

思いやりのある患者様中心の医療・看護・介護の提供を目指して

飯能靖和病院の概要、事業内容をお聞かせください

当院は1980年にスタートし、開院45周年を迎えます。長年慢性期医療を担ってきましたが、時代の変化とともにその時々の需要にあった病棟構成を検討・運営し、現在では特殊疾患病棟、回復期リハビリテーション病棟、認知症治療病棟を併合するケアミックス病院として運営しています。

UNI-ONEを導入された経緯を教えてください

当院では、回復期リハビリテーションを拡充したいと考えており、最先端のリハビリロボットを活用したリハビリを実施しております。偶然TVで取り上げられていたことをきっかけに、理事長がUNI-ONEに関心を持ちました。実際に我々理学療法士も含めてUNI-ONEに試乗したところ、重心移動がベースとなっている構造が体幹に対して効果的でありそうと感じました。リハビリへの活用可能性があると考え、導入を決定いたしました。

飯能靖和病院 理事長

木川 浩志様

要介護状態から、軽介助状態まで入院9か月でADLが改善

来院される患者様に対して、具体的にどのようにUNI-ONEを活用したリハビリを実施されたのですか?

当院に入院されている患者様や外来の患者様・ご家族に対し、ホームページを通じてUNI-ONEのご利用を呼びかけ、実施いたしました。来院のお客様の状態やニーズに合わせて、リハビリへの活用方針を決定し、理学療法士複数名での運用を開始しました。

UNI-ONEを活用したリハビリに関して、どのような効果がありましたか?

継続して活用することで、ADL(Activities of Daily Living)の改善、体幹機能の改善が見られました。特に驚くべき結果だったのは、事故により重度介護状態であった患者様に対して、UNI-ONEの乗車訓練を実施した結果です。頭部外傷にて重度の麻痺、高次脳機能障害のため、入院当初は生活全般において重度介助が必要で通常のリハビリの実施も困難でした。何か効果的な練習ができないか悩む日々が続きました。そこで、入院4か月目から理学療法士4名で、UNI-ONE上での座位保持の練習を開始しました。お声がけしながら乗車訓練を続けることにより、患者様ご本人で座位保持が能動的に実施できるようになりました。更に段階的に乗車訓練を継続した結果、ご本人からも「楽しい、また乗りたい」という感想を聞けるようになりました。現在では、理学療法士が常に付き添わなくても、自立してUNI-ONEに乗車し、移動できるようになりました。また、体幹機能の改善により、細かい上肢のコントロールも改善し、ジェンガ等の繊細な動作もできるようになりました。現在では、歩行練習や日常生活動作練習へと機能改善に向けたリハビリの拡大へと繋がっています。リハビリ方法が限られている病気に罹患された患者様に対し、このような新たなリハビリ方法を提供できるということは患者様ご本人やご家族にとって大きな希望になると感じます。

患者様のペースに合わせ、手をつなぎながら家族と共にリハビリ

その他の外来の患者様にはどのように活用されておりますか?

主にご興味を頂いた、患者様に対してUNI-ONEの乗車体験を提供しております。
半身麻痺や関節拘縮(こうしゅく)等で微細な動きが難しい外来患者様でも、理学療法士が横に付き添い、ゆっくりとした動作で乗車体験のサポートを心掛けています。患者様一人ひとりの症状に差異はありますが、約5分間の乗車練習を行うことで、乗車が可能となりました。また、重心移動で動くことができるUNI-ONEの特徴を生かして、リハビリ中は理学療法士だけでなく、ご家族とも手をつないで会話をしながら移動を楽しんで頂きました。「うまく乗れるようになって、ショッピングに行きたい」という前向きなお声も頂いています。
操作せず、体の傾きで直感的に移動ができるUNI-ONEだからこそ実現できる、リハビリの楽しさを感じて頂けていると実感しております。

*患者様の症状によって習熟度は異なります

将来のリハビリに向けて

今後のご活用の展望についてお聞かせください

UNI-ONEを活用することで、高次脳機能障害や、運動機能障害の患者様に対して新たなリハビリテーションの選択肢を提供することができると感じます。今後も引き続き、地域の住民様に密着し、思いやりのある温かいリハビリを提供し、患者様の心身の改善に貢献していきたいと考えております。