vol.21 | Rd.1 岡山プレビュー |
テクニカルコースでHSV-010 GTの本領を発揮 |
富士が終わったと思ったら、もう次の岡山大会の日程が迫ってきました。中2週間の開催は本当に慌ただしく、準備に追われる毎日です。とはいえ、富士で味わった屈辱を晴らす機会がいち早くやってくるのは待ち遠しい気持ちでもあります。富士のレース後は頭と気持ちを素早く切り替え、次の一戦に備えることに専念して来ました。
カレンダー変更の関係で先の富士大会が第2戦、次の岡山大会が第1戦とされていますが、既に皆さんご存知のように実質的に岡山大会が第2戦となります。岡山県美作市にある岡山国際サーキットは全長3703mとやや短めの全長に、ふたつのストレートと13のコーナーを組み合わせたコースレイアウトとなっています。ストレートの長さはピット前が600m、バックストレッチが700mありますが、基本的には低中速コーナー中心のテクニカルコースで、コーナーリング性能が自慢のHSV-010 GTが得意としているサーキットのひとつとなります。昨年、HSV-010 GTが初優勝を果たしたのも岡山でしたし、当然、今回も自信があります。
おそらく、シーズン前のテストで天候に恵まれ、ここ岡山をいちばん走り込んだのは我々だったと思います。ライバルメーカーはセパンでのテストを優先した結果、彼らの岡山テストでは天候に恵まれない結果となってしまいました。我々はその分、若干ですが優位に立っていると思っています。
もうひとつ我々にとって有利なのが、ハンディウェイトが少ないことです。富士では#17 KEIHIN HSV-010が8位、#8 ARTA HSV-010が9位だったので、それぞれ6kgと4kgを積みます。それ以外、富士では残念な結果となってしまった#1 ウイダー HSV-010、#32 EPSON HSV-010、#100 RAYBRIG HSV-010はハンディウェイトを積まなくてもいいわけで、これは大変有利な条件です。もちろんHSV-010 GTの特性として、#17 KEIHIN HSV-010と#8 ARTA HSV-010にしてもハンディウェイトの影響をあまり心配する必要はないと思われます。是非この岡山大会を反撃のきっかけにして、シリーズポイントを積み重ねて行きたいと思います。優勝はもちろんのこと、特に今回は少しでも多くのHSV-010 GTを上位に並べたいと考えています。
岡山大会ではどのHSV-010 GTが有利でしょうか? 優勝候補の筆頭株は毎回安定した速さを見せている#1 ウイダー HSV-010ですが、#17 KEIHIN HSV-010と#100 RAYBRIG HSV-010もマシンの仕上がりは順調なので健闘してくれると信じています。もちろん、新人コンビの#8 ARTA HSV-010やダンロップタイヤの#32 EPSON HSV-010も充分活躍するポテンシャルがあります。
唯一、心配なことがあるとすればコンディションでしょう。先日の富士でも予選から急激に気温が下がってタイヤの能力を発揮しきれず、苦戦を強いられましたし、5月後半の岡山も、気温を予測するのは意外に難しいと思われます。好天に恵まれればそれこそ初夏のような暑さになるかもしれませんし、曇りや雨になれば肌寒く感じられるほど気温が下がるかもしれません。いずれにせよ、前回の様な失敗はしないよう、万全の備えをするつもりでおります。
岡山大会が終わると、8月下旬の鈴鹿大会まで関西方面でのGTレースの開催はありません。どうかこの機会に、ご家族お誘い合わせのうえ、サーキットを訪れて頂いて、5台のHSV-010 GTが繰り広げる熱いバトルを存分にお楽しみください。