鈴木亜久里監督

――前半戦を振り返って

今年からレギュレーションが変わって、ウェイトハンディのシステムが変わったんです。レースだから、もちろん勝ちたいっていうのはあるんですけど、ポイントとウェイトのバランスを取りながら、一個一個のレースを大事にしていくっていうのが今年のポイントじゃないかな、と思っています。


――ARTAの「強み」について

ラルフがクルマをつくり、チームを引っ張っていってくれている中で、去年から伊沢を使っていますが、彼も2年目になって、経験を積んだことで安定した走りができるようになってきました。まだまだそんなに「強いチーム」といえるわけではないんだけど、伊沢が成熟してきてさらにいいレースができるようになると、もっともっと強くなっていくと思います。


――ファーマン選手について

ファーマンはね、こんなにいい外国人見たことない、っていうくらい。イギリス人なのに何も文句言わず、納豆でもうなぎでも、なんでも食べるのよ(笑)。しかも、イヤイヤ食べるんじゃなくて、なんでも「おいしい、おいしい」って食べてくれる。日本のこともわかってくれているし、ドライバーとしてはもちろん、人間としてもすばらしいと思いますね。


――伊沢選手について

伊沢は、他のカテゴリーからステップアップして最初は右も左もわからず、走りにも荒い部分があったんですが、だんだんまわりの状況もわかるようになってきて安定してきました。私生活でもひとり生活始めたみたいだし、そういうところでも少しずつ大人になってきたんじゃないのかな、と思います。


――今シーズンのレース戦略

基本的には変わらないですよ。クルマのダウンフォースが減ったりしていますが、それはどこのクルマも同じ条件なので、本当に一個一個のレースを大切にしていくということだけ。自分たちのピット作業のミスがないように、ドライバーのドライビングミスがないように、作戦のミスがないように……。トータルでの平均点を上げていくことによって結果が出てくるので、センター試験みたいなものですね(笑)。


――NSX-GTについて

クルマ自体のバランスがいいと思いますね。生まれもってのバランスがいいクルマだから、毎年毎年レギュレーションが変わる中、ちょっとずつつくりを変えていっても対応できるだけの、ポテンシャルがあるんでしょうね。


――Pokka GTについて

長いレースなんで、ミスする回数も増えるでしょうし、そういう部分で最後の最後まで熱いレースになると思うんですけど、すべての平均点を上げるべく、頑張っていきたいと思います。


――ファンの皆さんへのメッセージ

ARTAのNSXを応援してくださっているファンの皆さん、どうもありがとうございます。今年もラルフと伊沢でがんばっていきます。去年はけっこうミスもあったんですけど、今年はだいぶ伊沢も落ち着いた走りをしてきているので、また中盤、後半にかけていいレースをできると思います。
それと、GTのレースをこれから観たいな、という方は、テレビだけではなくて、一度サーキットに足を運んで生のGTのバトルを見てもらうと、きっとGTのファンになってくれると思います。そのときはオレンジ色のNSXの応援をよろしくお願いします!

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2009 SUPER GT NSX-GT SUMMER SPECIAL