Round08日本ツインリンクもてぎ

2019.11.03(日)

栃木県 芳賀郡

ツインリンクもてぎ

#17 KEIHIN NSX-GTがHonda勢最上位の5位、
GT300ではクラス王者の#55 ARTA NSX GT3が4位

11月2日(土)~3日(日)に、ツインリンクもてぎ(栃木県)で2019年度SUPER GTシリーズ第8戦が開催され、GT500クラスに5台の2019年型NSX-GT、GT300クラスに3台のNSX GT3が出走しました。週末は秋晴れに恵まれ、2日(土)午後2時からドライコンディションで公式予選が始まりました。Q1セッションでは、#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)が4番手、#17 KEIHIN NSX-GT(ベルトラン・バゲット)が6番手、#64 Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)が8番手となってQ2セッションへ進出しました。

GT300クラスの予選を挟み、GT500クラスのQ2セッションは午後3時3分に始まりました。計測の結果、KEIHIN NSX-GT(塚越広大)が5番手、Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン)が7番手、ARTA NSX-GT(伊沢拓也)が8番手となりました。

ツインリンクもてぎは日曜日も朝から快晴となり、午後1時30分、53周の決勝レースのスタート合図が下されました。5番手からスタートしたKEIHIN NSX-GT(塚越)は1周目に6号車、6周目に23号車をかわし3番手へ順位を上げました。

19周目にはドライバー交代のピットインが始まりましたがKEIHIN NSX-GT(塚越)はピットインを遅らせる作戦を採り、20周目には見かけ上の順位で首位に立ちました。24周でピットインした塚越はバゲットに交代し、6番手でレースに復帰しましたが、この間にARTA NSX-GT(野尻)が4番手へ進出しました。野尻はハイペースで上位を追い上げ、2番手争いの集団に追いつき、攻め込もうとしました。ところが40周目に突然シフト系のトラブルが発生、スローダウンしてピットへ戻らざるをえませんでした。

5番手に繰り上がったKEIHIN NSX-GT(バゲット)の背後には、今回で2シーズンにわたるSUPER GTでのレース活動を終えるジェンソン・バトンからマシンを引き継いだRAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)が迫っていました。山本はこのレースのファステストラップとなる1分39秒070を記録していたのです。

しかし、それ以降は順位が動かないままレースは推移し、53周のレースはチェッカーフラッグが振られました。NSX-GT勢最上位はKEIHIN NSX-GT(塚越/バゲット)の5位。以下、6位にRAYBRIG NSX-GT(山本/バトン)、9位に#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)、1周遅れの12位にModulo Epson NSX-GT(カーティケヤン/牧野任祐)が続きました。シフトトラブルでピットインしたARTA NSX-GT(野尻/伊沢)は、トラブルを修復してレースに復帰、6周遅れの13位で完走しました。

なお、GT300クラスにNo.55 ARTA NSX GT3で出走した高木真一/福住仁嶺組は、このレースを4位で完走し、2019年度SUPER GT GT300クラスのシリーズチャンピオンに輝きました。

コメント

佐伯昌浩|株式会社本田技術研究所 Honda GT プロジェクトリーダー
2020年型NSX-GT(中央)「1年間、声援をありがとうございました。今年は予選で速さを十分見せられたと思います。本来はこれだけのポジションからスタートすればもっと決勝レースでも結果を出してポイントを稼ぎ、最終戦でもチャンピオン争いに加われていたはずなのですが、今年は天候であったりセーフティカーであったり、運の流れを我々の方へ引き寄せることができなかったようです。今回のもてぎではレクサス勢が本当に速かった。レースペースでは、NSX-GTも遜色ないペースで走れるのですが、では抜けたか? と言われるとほんのわずかに及びませんでした。唯一8号車が食い下がれそうでしたが、トラブルが出てしまいました。このもてぎでは2020年型のマシンをお披露目しましたが、来季に向けてよりいっそう綿密に準備して開幕を迎えようと思います。引き続き応援をよろしくお願いします」

塚越広大(5位)
塚越広大「予選ではうまく走れてQ2で5番手になれました。上位の集団には追いつけませんでしたが、マシンのフィーリングはとてもよく感じました。決勝では今回、僕がスタートを担当しましたが、ポジションを3番手まで上げることができて、そこからは作戦に合わせてタイヤのマネージメントをしながら走りましたが、やっぱり今回の上位車に対しては力が及ばず楽なレースはさせてもらえませんでした。最後はなんとか5番手でゴールできましたが、本来は勝ちたかったレースなので残念です。Honda勢の中のランキング最上位でシーズンを終えられたのはよかったです」

ベルトラン・バゲット(5位)
KEIHIN NSX-GT「予選は5番手と、我々にとっていい感じで終えられました。ただ、ここではレクサスが強すぎました。レースに向けては、オーバーステア傾向とわずかなグリップ不足が課題でした。塚越選手からとてもいいポジションでマシンを引き継ぐことができましたが、ピット作業の時に、ピットレーンに他のマシンがいて、時間をロスしてしまい順位を落としてしまいました。そこから順位を取り戻すのは容易ではありませんでした」

ジェンソン・バトン(6位)
ジェンソン・バトン「2年間にわたり日本でレースをするチャンスをもらえて本当に感謝しています。日本のファン、そして文化が大好きで、日本のモータースポーツにいつも憧れをもっていました。僕が最初に日本でレースをしたのは1997年、レーシングカートのワールドカップで鈴鹿に来たときですが、日本のモータースポーツのレベルの高さに本当に驚いたものです。それからずっと憧れをもっていたので、F1にいたときから日本、そしてSUPER GTでレースをすることが夢だったのです。その機会を作ってくれて、夢を叶えてくれたHondaと日本のファンの皆さんに感謝したいです。ありがとう」

決勝リザルト

GT500

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1 37 KeePer TOM'S LC500 平川亮/N.キャシディ 53 1:31'25.868
2 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋和也/山下健太 53 +12.169
3 36 au TOM'S LC500 中嶋一貴/関口雄飛 53 +14.871
4 38 ZENT CERUMO LC500 立川祐路/石浦宏明 53 +15.492
5 17 KEIHIN NSX-GT 塚越広大/ベルトラン・バゲット 53 +21.338
6 1 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴/ジェンソン・バトン 53 +22.018
           
9 16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤英紀/中嶋大祐 53 +1'08.290
12 64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐 52 +1Lap
13 8 ARTA NSX-GT 野尻智紀/伊沢拓也 47 +6Laps

GT300

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1 11 GAINER TANAX GT-R
平中克幸/安田裕信 49 1:32'19.435
2 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/菅波冬悟 49 +4.677
3 96 K-tunes RC F GT3 新田守男/阪口晴南 49 +13.484
4 55 ARTA NSX GT3 高木真一/福住仁嶺 49 +18.356
5 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也 49 +20.620
6 56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 平峰一貴/S.フェネストラズ 49 +33.320
           
19 18 UPGARAGE NSX GT3 小林崇志/松浦孝亮 48 +1Lap
24 34 Modulo KENWOOD NSX GT3 道上龍/大津弘樹 48 +1Lap

ポイントランキング

GT500 ドライバー

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 6 大嶋和也/山下健太 WAKO'S 4CR LC500 85
2 37 平川亮/N.キャシディ KeePer TOM'S LC500 83
3 23 松田次生/R.クインタレッリ MOTUL AUTECH GT-R 52.5
4 38 立川祐路/石浦宏明 ZENT CERUMO LC500 46.5
5 39 H.コバライネン/中山雄一 DENSO KOBELCO SARD LC500 44
6 17 塚越広大/ベルトラン・バゲット KEIHIN NSX-GT 39
 
8 1 山本尚貴/ジェンソン・バトン RAYBRIG NSX-GT 37
10 8 野尻智紀/伊沢拓也 ARTA NSX-GT 31
12 64 ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐 Modulo Epson NSX-GT 23.5
15 16 武藤英紀/中嶋大祐 MOTUL MUGEN NSX-GT 12

GT500 チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 37 LEXUS TEAM KeePer TOM'S 107
2 6 LEXUS TEAM LEMANS WAKO'S 106
3 23 NISMO 69.5
4 38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 65.5
5 39 LEXUS TEAM SARD 64
6 3 NDDP RACING with B-MAX 54
7 17 KEIHIN REAL RACING 54
       
9 1 TEAM KUNIMITSU 53
10 8 ARTA 47
12 64 Modulo Nakajima Racing 42.5
15 16 TEAM MUGEN 28


GT300 ドライバー

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 55 高木真一/福住仁嶺 ARTA NSX GT3 69.5
2 96 新田守男/阪口晴南 K-tunes RC F GT3 58
3 11 平中克幸/安田裕信 GAINER TANAX GT-R 48
4 4 谷口信輝/片岡龍也 グッドスマイル 初音ミク AMG 47.5
5 65 蒲生尚弥 LEON PYRAMID AMG 46.5
6 56 平峰一貴/S.フェネストラズ リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 46
         
17 34 道上龍/大津弘樹 Modulo KENWOOD NSX GT3 19
22 18 小林崇志/松浦孝亮 UPGARAGE NSX GT3 13

GT300 チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 55 ARTA 92.5
2 96 K-tunes Racing 78
3 4 GOODSMILE RACING & TeamUKYO 71.5
4 11 GAINER 70
5 56 KONDO RACING 69
6 65 K2 R&D LEON RACING 67.5
       
12 34 Modulo Drago CORSE 39
15 18 TEAM UPGARAGE 33

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