Round07日本オートポリス

決勝

2018年10月21日(日)

大分県 日田市

第7戦 オートポリス 決勝

#100 RAYBRIG NSX-GTが5位入賞、同点首位で最終戦へ GT300は#34 Modulo KENWOOD NSX GT3が初表彰台獲得

10月20日(土)~21日(日)、オートポリス・インターナショナル・レーシングコース(大分県)で2018年度SUPER GTシリーズ第7戦が開催されました。レースウイークを迎えた阿蘇山中腹にあるコースは、朝から秋晴れの好天に恵まれましたが、気温は急激に低下する寒さの中での戦いとなりました。このレースでは、規則によりウエイトハンディが半減となり、各車通算シリーズポイント×1kg(第6戦まではポイント×2kg)のウエイトを搭載してレースに臨みます。

土曜日午前中の公式練習、午後の公式予選ともドライコンディションで行われました。Q1セッションでは出走した5台のNSX-GT全車がQ2進出を果たし、アップダウンのあるテクニカルコースと、運動性能を向上させた2018年型NSX-GTの相性が良好であることを示しました。

Q2セッションの結果、#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)が、従来のコースレコードを1秒4以上も短縮するタイムでポールポジションを獲得、2番手に#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)、3番手に#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)が続き、NSX-GTがトップ3を独占。また#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)は6番手、#64 EPSON Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット/松浦孝亮)は7番手につけ、NSX-GT勢は全車そろって上位グリッドからのスタートとなりました。

日曜日午後2時、前日と比較して気温が急激に上がる中で決勝レースが始まりました。ポールポジジョンの#8 ARTA NSX-GT、#17 KEIHIN NSX-GTが予選順位を守って序盤戦を戦い始めましたが、次第にレクサス勢がペースを上げ、8~9周目に#36 au TOM'S LC500がNSX-GTの1-2態勢を切り崩してトップに立ちました。

その後もNSX-GT勢はタイヤカスがタイヤのトレッド面に付着するピックアップの症状が出るなどでペースが上がらず、徐々に後退してしまいます。結局、シリーズポイントランキング3番手につけていた#1 KeePer TOM'S LC500が65周のレースを走り切って優勝。#100 RAYBRIG NSX-GTはNSX-GT勢最上位の5位を守ってフィニッシュし、以下#17 KEIHIN NSX-GTが6位、#64 EPSON Modulo NSX-GTが10位でレースを終えてシリーズポイントを獲得しました。ポールポジションスタートの#8 ARTA NSXは終盤に他車に接触されるなどで12位まで順位を落としました。

この結果、#100 RAYBRIG NSX-GTの山本/バトン組はシリーズポイント6ポイントを加えて通算67ポイントとし、ポイントランキング首位の座をなんとか守りました。しかし、優勝した#1 KeePer TOM'S LC500の平川亮/N.キャシディ組が同点に追いついたため、ツインリンクもてぎで開催されるシリーズ最終戦は、#100 RAYBRIG NSX-GTと直接対決の王座決定戦となりました。

なお、GT300クラスでは#34 Modulo KENWOOD NSX GT3の道上龍/大津弘樹組がクラス3位に入賞、NSX GT3ユーザーとして初めて表彰台に上がりました。

コメント

佐伯昌浩 プロジェクトリーダー
「このサーキットはタイヤに厳しく、我々の選んだタイヤとマシンの性格、さらには気象条件が、今日の決勝レースでは噛み合いませんでした。新品でグリップレベルが高い状態でレコードラインを走る予選では十分ポテンシャルを発揮することができましたが、決勝レースではラインを外して走らなければならず、車重も影響してタイヤがタイヤカスを拾うなどして、グリップが落ちてしまったようです。我々はチャレンジャーなので毎年マシンの改良を重ねてレースに臨んでおり、コースによっては1年前のデータが活かせないこともあります。今回はそれが悪い方向に働いてしまいました。チャンピオン争いは同点に追いつかれましたが、最終戦ではなんとしてでも100号車を王座につけるため、対策を練ってレースに臨みます」

山本尚貴(5位)
「ロングランをやった時点で厳しくて、(決勝では)レクサス勢に分がありそうなのは分かっていました。(バトンから引き継いでから)ちょっと周回が長かったので、少しタイヤを気にしながら走っていました。(前を走る)38号車が、いろんなラインを通りながらペースを落とさずに走っているのを見て、ちょっと前に出るのはつらいなと思っていたんですけれど、残り2~3周くらいで一気にペースが落ちたので、プッシュしました。届かなかったですけれど、あそこまで追い上げられるとも思っていなかったので、ベストは尽くせたと思います。チャンピオン争いについては、12ポイントのリードを持ってここに乗り込んできたので、もうちょっとリードを持って最終戦に行けたらよかったです。でも、逆に同点で済んでよかったとも言えます。久しぶりにチャンピオンの権利を持って最終戦にいけるので、すべての力を注いで、いい走りをしたいですね」

ジェンソン・バトン(5位)
「多くのマシンがいて前が詰まり、ラインを外して抜くたびにピックアップを拾ってしまいました。我々はほかのHonda勢と同様ソフトタイヤを使ったのに対し、レクサス勢はミディアムタイヤだったから、そんなにピックアップは問題にならなかったんだと思います。GT300クラスをオーバーテイクするのが難しくて、いくつかポジションを失ってしまいました。最終戦のもてぎでは、プラクティスも予選もレースもすべてが大事になります。先日のもてぎテストはあまりよくなかったけれど、気温がもっと下がって条件は全然違うし、いいタイヤ選択ができることを祈ってがんばります。1号車はとてもコンペティティブだから、うまく戦わないとね。でも最終戦で2チームが同ポイントで戦うなんて、SUPER GTにとってはいいことです。菅生のようにいいレースになるよう全力を尽くします」

道上龍(3位)(左から)道上龍、大津弘樹
「今回、軟らかめのタイヤを選んだのですが、気温が上がったので保てないのではないかとすごく不安で、ぎりぎりまでセッティングには悩みました。でも走ってみたら非常にバランスがよくて、いいかたちで大津にバトンタッチでき、大津の追い上げに期待しました。レースの結果もよかったんですが、その後の走りで大津が育っているということを周囲に認めてもらえたレースになったのではないかと、うれしいです。最後、大津が3位争いを始めたときには、たとえ失敗してもいいと思って、大津に任せて思いきり走らせました。この先のことを考えたらここで守っても仕方ないわけですから。最終戦はこの勢いに乗って是非優勝で締めくくりたいです」

決勝リザルト

GT500

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
11KeePer TOM'S LC500平川亮/N.キャシディ651:56'02.296
236au TOM'S LC500中嶋一貴/関口雄飛65+0.436
319WedsSport ADVAN LC500国本雄資/山下健太65+12.614
438ZENT CERUMO LC500立川祐路/石浦宏明65+21.331
5100RAYBRIG NSX-GT山本尚貴/ジェンソン・バトン65+21.628
617KEIHIN NSX-GT塚越広大/小暮卓史65+32.944
1064Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦孝亮65+1'00.596
128ARTA NSX-GT野尻智紀/伊沢拓也65+1'12.433
1416MOTUL MUGEN NSX-GT武藤英紀/中嶋大祐64+1Lap

GT300

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
196K-tunes RC F GT3新田守男/中山雄一 61 1:56'44.520
287リーガルフロンティア ランボルギーニGT3佐藤公哉/元嶋佑弥 61 +17.228
334Modulo KENWOOD NSX GT3道上龍/大津弘樹 61 +26.403
455ARTA BMW M6 GT3高木真一/S.ウォーキンショー 61 +32.652
565LEON CVSTOS AMG黒澤治樹/蒲生尚弥 61 +33.817
611GAINER TANAX GT-R平中克幸/安田裕信 61 +38.939
RT777CARGUY ADA NSX GT3横溝直輝/木村武史 39+22Laps

ポイントランキング

GT500

ドライバー

順位 No. ドライバー 総合ポイント
1100山本尚貴/ジェンソン・バトン67
21平川亮/N.キャシディ67
336関口雄飛55
48野尻智紀/伊沢拓也50
536中嶋一貴47
617塚越広大/小暮卓史45
1516武藤英紀/中嶋大祐16
1964ベルトラン・バゲット/松浦孝亮4

チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1100TEAM KUNIMITSU86
2 1LEXUS TEAM KeePer TOM'S86
3 36LEXUS TEAM au TOM'S75
4 8AUTOBACS RACING TEAM AGURI66
5 38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 64
6 17KEIHIN REAL RACING63
14 16TEAM MUGEN28
15 64Epson Nakajima Racing17

GT300

ドライバー

順位 No. ドライバー 総合ポイント
155高木真一/S.ウォーキンショー60
265黒澤治樹/蒲生尚弥48
331嵯峨宏紀/平手晃平46
40谷口信輝/片岡龍也45
596新田守男/中山雄一44
611平中克幸/安田裕信42
1334道上龍/大津弘樹24

チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 55 AUTOBACS RACING TEAM AGURI80
2 65 K2 R&D LEON RACING68
3 0 GOODSMILE RACING & TeamUKYO66
4 96 K-tunes Racing LM corsa62
5 31 apr62
6 11 GAINER61
15 34 Modulo Drago CORSE37
26 777 CARGUY Racing8

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