Round06日本スポーツランドSUGO

決勝

2018年9月16日(日)

宮城県 村田町

第6戦 スポーツランドSUGO 決勝

荒れ模様のSUGO戦でNSX-GTが1-2フィニッシュ!
#100 RAYBRIG NSX-GT山本/バトン組が初勝利、首位奪還

9月15日(土)~16日(日)、スポーツランドSUGO(宮城県)で2018年度SUPER GTシリーズ第6戦が開催されました。猛暑に見舞われた第5戦から一転、初秋の爽やかな気候の中でレースウイークを迎えました。今回、GTアソシエイションによる性能調整の見直しが実施され、NSX-GTの最低重量は1034kgから1044kgへと10kgの増加となりました。

土曜日午前中の公式練習は途中から雨が降り出し、後半はウエットコンディションとなりましたが、午後になると雨は上がり、公式予選はドライコンディションで行われました。予選中に発生したクラッシュの影響を受け10分間に短縮されたQ1セッションでは、5台中4台のNSX-GTがQ2進出を果たし、中でも#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)がコースレコードでポールポジション(PP)を獲得しました。NSX-GTとしては今季4回目、通算10回目のPPとなります。予選2番手には#12 カルソニック IMPUL GT-Rが食い込んだものの、3番手から5番手までは#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)、#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組)とNSX-GT勢が上位に並びました。

SUPER GT 第6戦決勝

日曜日午後2時、快晴の空の下で決勝レースがスタートしました。スタートドライバーを務める#100 RAYBRIG NSX-GTの山本は危なげなく先頭を守り、次第にリードを築きます。8周目、#8 ARTA NSX-GTの伊沢が2番手の#12 カルソニック IMPUL GT-Rをオーバーテイク、NSX-GT勢の1-2体制でレースが進行しました。一方、予選4番手からスタートした#17 KEIHIN NSX-GTはオーバーランにより順位を落とし、代わりに#16 MOTUL MUGEN NSX-GTの武藤が#12 カルソニックIMPUL GT-Rを追いかける4番手に浮上しました。

各車ピットインのレース折り返しを前にして、#12 カルソニック IMPUL GT-Rが#8 ARTA NSX-GT、#100 RAYBRIG NSX-GTを抜き返して首位を奪いましたが、ドライバー交代直後、山本からステアリングを引き継いだバトンの#100 RAYBRIG NSX-GTが、ピットアウトしたばかりの#12 カルソニック IMPUL GT-Rをとらえ、39周目に首位を奪還。さらに伊沢から野尻に代わった#8 ARTAも57周目に#12 カルソニック IMPUL GT-Rをとらえて逆転に成功。首位を走行するバトンが一瞬オーバーランしたものの、無事コースに復帰し、再びNSX-GTの1-2体制となりました。

レース終盤、GT300クラスのマシンのクラッシュによりセーフティカーが導入されましたが、NSX-GTの2台はレースリスタート後も危なげなく首位を守りきり、81周のレースを1-2フィニッシュで終えました。NSX-GTにとっては今季3勝目、山本にとっては2015年の第6戦スポーツランドSUGO以来の優勝、バトンにとってはSUPER GT初優勝となりました。この結果、山本/バトン組は再びポイントランキング首位に立ち、ランキング2位に野尻/伊沢組が進出しました。

また、GT300クラスでは#34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹)が表彰台まであとわずかの4位に入賞。前戦・富士でマシンが大破するアクシデントに見舞われた不運から見事な復活を遂げました。

コメント

佐伯昌浩 プロジェクトリーダー
「今回のレースより10kgウエイトが増えましたが、グラム単位の軽量化を行い、重心を下げ、コーナリングスピードを損なわないような準備をしました。また、フォーミュラでの経験を基にタイヤに負担をかけないエンジン特性を目指したマップを入れてきました。こうした準備に加え、秋になって気温が下がってきたのも有利に働きました。今年のNSX-GTは低重心化を目的にインタークーラーのレイアウトを変更していました。夏場の冷却には限界があったことから苦戦する側面があり、今回は気温が下がることで狙ったパフォーマンスが出せたものと思います。この勢いで戦っていきたいと思います」

山本尚貴(優勝)
GT500クラス表彰式「JBとのペア6戦目にしてレースに勝ててうれしく思います。ポールポジションもうれしかったんですが、あまり喜びすぎずに平常心を保ってレースをやろうと心がけていました。案の定、SUGOのレースらしく、すんなり終わらせてもらえず、セーフティカーも入ったりしましたが、うまくレースを組み立てることができました。昨年からメンテナンスガレージとして一緒にやっているATJのメンバーにとっても今回が初優勝で、チームのスタッフが泣いているのを見て、みんなの思いを乗せてレースをやっているんだなと改めて思いました」

ジェンソン・バトン(優勝)
(左から)ジェンソン・バトン、山本尚貴「いろいろなことが起こるサーキットだとは聞いていましたが、その噂通り、タフ以外のなにものでもないレースでした。僕自身にとっては2012年F1ブラジルGP以来6年ぶりの勝利で、とても感動的な結果になりました。タイヤチョイス、セットアップ、メカニックも含め、チーム全員が完ぺきな仕事を成し遂げた成果だと思っています。最終コーナーでGT300を抜くときにコースアウトしましたが、ダメージがなかったのは幸運でした。SUPER GTではまだ学ぶことが多いのですが、ここではアウトからオーバーテイクしてはダメなんだと今回も勉強させてもらいました」

決勝リザルト

GT500

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1100RAYBRIG NSX-GT山本尚貴/ジェンソン・バトン811:52'08.765
28ARTA NSX-GT野尻智紀/伊沢拓也81+0.562
312カルソニック IMPUL GT-R佐々木大樹/J.マーデンボロー81 +1.350
416MOTUL MUGEN NSX-GT武藤英紀/中嶋大祐81+1.693
538ZENT CERUMO LC500立川祐路/石浦宏明81+3.304
624フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-RJ.P.デ・オリベイラ/高星明誠81+5.188
 
917KEIHIN NSX-GT塚越広大/小暮卓史81+10.304
1364Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦孝亮77+4Laps

GT300

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
161SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝 76 1:53'01.934
210GAINER TANAX triple a GT-R星野一樹/吉田広樹 76 +6.302
30グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也 76 +18.117
434Modulo KENWOOD NSX GT3 道上龍/大津弘樹 76 +18.174
5 88 マネパ ランボルギーニ GT3 平峰一貴/M.マペッリ 76 +18.182
69GULF NAC PORSCHE 911久保凜太郎/石川京侍 76 +19.307

ポイントランキング

GT500

ドライバー

順位 No. ドライバー 総合ポイント
1 100 山本尚貴/ジェンソン・バトン 61
2 8 野尻智紀/伊沢拓也 49
31平川亮/N.キャシディ 47
4 17 塚越広大/小暮卓史 40
536関口雄飛 40
623松田次生/R.クインタレッリ 39
     
1416武藤英紀/中嶋大祐 16
1964ベルトラン・バゲット/松浦孝亮3

チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 100 TEAM KUNIMITSU 77
2 8 AUTOBACS RACING TEAM AGURI 63
3 1 LEXUS TEAM KeePer TOM'S 63
4 36 LEXUS TEAM au TOM'S 57
5 17 KEIHIN REAL RACING 55
6 23 NISMO 55
       
13 16 TEAM MUGEN 26
15 64 Epson Nakajima Racing 13

GT300

ドライバー

順位 No. ドライバー 総合ポイント
155 高木真一/S.ウォーキンショー 52
2 31嵯峨宏紀/平手晃平 45
3 0 谷口信輝/片岡龍也 45
4 65黒澤治樹/蒲生尚弥 42
5 11平中克幸/安田裕信37
6 25松井孝允/坪井翔35
       
1534道上龍/大津弘樹 13

チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 55 AUTOBACS RACING TEAM AGURI 69
2 0 GOODSMILE RACING & TeamUKYO 63
3 65 K2 R&D LEON RACING 59
4 31 apr 58
5 11 GAINER 53
6 88 JLOC 47
       
14 34 Modulo Drago CORSE 23
24 777 CARGUY Racing 8

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